アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

ついノクターンばかり弾いてるような

2019年08月18日 | ピアノ
先日までバーバーのノクターンで、今はフォーレのノクターン。

    にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←まだまだ弾きたいノクターンいっぱいあるんですよ

今までもなんだかんだでしょっちゅうノクターン弾いてて、ショパンは言わずもがな、フォーレ、プーランクもそれぞれ複数。

一方、私がほとんど手をつけない曲名といえば「トッカータ」「スケルツォ」「変奏曲」とか。

この分かれ目は何かといえば、曲が速いか遅いかというのがだいたいのところで(^^;;
あ、変奏曲の場合、遅いとこもあるけど必ず速いの入るからNG。

ノクターンならおよそゆったり系だし、
とてもきれいな曲が多いから弾きたくなるんだよね。

前にみんなで「十八番(おはこ)CD」を作ったときに入れた曲はショパンノクターン15番だったし、
そういえばFMエアチェックしてよくクラシックを聞くようになったときにしょっちゅう聞いてたのがダンタイソンの弾くショパンノクターンだったような。

ノクターンって訳すならば「夜想曲」ってなってるけど、特に夜っぽいのかというとそうでもない気がするけど、ノクターンの定義(?)って何なんだろう。

と思っていたところへ、ピティナのページで「ピアノの19世紀」というなかなか興味深い連載を見つけて、ここではかなりの紙幅(紙じゃないけど)を割いてノクターンについて語られていたのだ。

バッハの生きていたころはようやく初めてのピアノが登場したくらいだけど、その後、ピアノは改良に改良を重ねて、工業の発展と共に王侯貴族でなくても買えるものになって(といっても今ほど庶民が買えるわけではないけど)大量に普及した。

19世紀はまさにピアノの時代到来(^^)
それまでと違うところは、一般市民…アマチュアが各家庭でピアノを弾いて楽しむようになったということだよね。

そこで求められるようになったのは、自ら弾いて楽しめる性質のピアノ曲。
「サロンでは、人々は音楽の鑑賞者であるだけではなく、自らが演奏者として参加することが多く、その点ではこのノクターンの平易な楽想はアマチュアのピアニストの要求にかなっていました。」

結局のところ、19世紀にノクターンが求められた理由と、私がノクターンをよく弾く理由はほぼ同じ。

それまでもゆったりしたテンポの曲はあったけれど、たとえばソナタの緩徐楽章であるとか、舞曲集であるとか、変奏曲であるとか、そういう場合は、速い部分とのコントラストが重要であったところ、ノクターンはゆったりのところだけ独立したところがスゴイ。

「遅いテンポの美をもっとも追求したのが、ノクターンでした。」

テンポゆったりはいいとして、あと「夜」はなんなんだ?? ということなんだけど

18世紀にも夜の音楽はあって「ノットゥルノ」とか「セレナーデ」とか、でもこれは野外で行われた夜会のための音楽で、ノクターンはこれらと違ってインドアのもの。

「18世紀のモーツァルトのノットゥルノと、19世紀のフィールドおよびショパンのノクターンを隔てているのは、「ロマン主義」という思想とサロンという場です。」
無限の想像力を喚起させてくれる夜への限りない憧れがロマン主義的美学だとか…何いってるのかよくわからんが
サロンと結びついて発展したのがノクターンで、サロンを取り仕切ったのは女性たち。ノクターンは女性文化の象徴的な存在でもあった。

それで、この続きには、フィールドのノクターンから始まって、ショパン、フォーレとノクターンの系譜がけっこう詳しく書かれていておもしろかった。バーバーのノクターンは、ショパンではなくてフィールドに捧げられているものだけど、確かに、主題や旋律の装飾的な変化が左手の分散和音で支える形式はもうフィールドが作っていたものだからね。ショパンはそんなあたりをすいすいっと超えていったようだけれど…

フォーレのノクターンも「サロン」と結びついて作られたものだそうで、私が今練習している六番はポリニャック夫人のサロンと関係があるんですって…それと、そういえばノクターンという名前でなくても舟歌とかは「ゆったり系」。右に旋律(装飾的な変化)があって左手の分散和音というところはノクターンと共通です。ショパンもアルカンもフォーレも、「ノクターン」「舟歌」両方書いていますね。

それで、私はノクターンと舟歌両方好きなわけで。うむ。舟歌たいてい難しいけどな…

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 その他日記ブログ 50代女性日記 ←こちらも参加しています


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ペダル踏んでるときのレガート | トップ | 分厚い本(ゲーデル,エッシャ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ピアノ」カテゴリの最新記事