モノと心の独り言

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「ソト暮らし」を必要とする情況に、アイデアソンを立ち上げ

2019-06-13 10:40:51 | 暮らし・街・環境


私は、中央社協の「まちひとサイト」において、中央区地域福祉活動計画の「新しいつながりと支えあいを創る」テーマに、地域の会的活動の記録と、今後の手がかりを広く取り上げてきました。しかし、社会的活動は、相互を補う互恵より、分野別に分かれ、同じ興味・課題・年代ごとに細分化されたサービス利用になりがちです。
それぞれの分野・グループの分かれ易さの要因
① コミュニケーション手段の違い、たとえば、行政施設・図書館でのチラシ、掲示板と電話・メール・LINE・Facebookなどの利用・組合わせ・内容が違う。
② それぞれのテーマの場では、その場に合わせた人が集まり、理解易い同調的な言葉が優先され、異なることを認め合うことが少ない。ワークショップなどでも、同様な動機や立場の人が集まり易く、視点・立場の異なりを活かしにくい。
③ 互いに関わり合う公共的空間が少なく、集まる場所:社会教育会館・区民館・集会所などは個室で完結する。話題・内容を周りに伝えるには、更に記録・広報などを、他の分野の人にわかる表現と伝達方法で伝え応えられなければ理解されにくい。
今後、単身・独居がさらに増え、企業も高度成長期のような就社・終身雇用より、スキルを更新し企業・業種を縦断し、つながりは、個人の自主性次第になってくる。住まいも都心ではマンション中心となり、区分所有の個室以外の共用スペース:廊下・ロビー・公開空地まで、互いに邪魔しないための禁止項目が増え、直接関わり合うことが避けられている。その住居と目的・機能別空間の間をつなぐ社会的空間である路地・通り・道などが、通行のためだけになり、自動車優勢の、寛げない空間になっている。公園・運動施設も目的別に活動が制限され、他者の活動を容認するよりは、互いに関わり合わない。
そして、受け身でのメディアや、仲間・同類同士のソーシャルメディアが、個人履歴に沿った情報に限られて、細分化してゆく。多様な背景・生活スタイル・意向の人同士が、関わり・補い合うよりも、最適化された生活サービスを消費し、その隙間が広がる結果となる。個人の状況が変わり、消費による関係を維持できなくなれば、生活は孤立し、破綻しやすい。
そこで、「新しいつながり」のキッカケづくりとして、普段の生活行動の中で、通りがかり・見合い・認め合う可能性のある、ソト(私室・個室から出た)での活動を促進するワークショップを企画した。

「ソト」とは、自宅をでてから、目的の活動をする屋内・個室までの間の
       移動空間自体とそこに接する空間のこと
       
今後、移動手段の変化と、空間の管理・利用方法が、変わってゆく中で、これまでできなかったこと、これからできることを、その地域に関わる人が集まって、アイデアだししてゆくことで、「新しいつながり」のキッカケとなる。
高齢者・障碍者・子育てなど、興味と課題を持つ人とその家族、同類同士が集まっても、支えるサービスをする人と利用する人に別れがち。
異なる人同士が、持続的に会える場ができれば、お互いを知り・認め合うことができる。そして、出会いが重なり、互いに認め合い、共感が深まれば、異なるスキルで異なる課題を解決し合うこと、つまり、支え合う機会が増えことが期待できる。理解し合うというよりは、互いの違いを認め合い、伴に楽しみ共感し合うことで、複数の人同士が補い合う可能性が増える。
ボランティア活動の提供者は、より多くの活動者と補い合うことが可能になる。互恵は取引ではないが、『21世紀の資本』と同様に、社会活動が多い人は多く補われやすい。社会サービスが分野に分かれ専門化が進めば、利用者1人ために、多様なサービス提供者が必要になる。サービス提分野と提供者が増えるほどに、調整時間が増え、サービス料が分配される人数も増え、一人当たりの収入は僅かになる。
何よりも、家庭や地域の生活がサービス化されるほどに、生活の隙間は広がって単純化されてくる。「孤立」した単純な生活が、刺激を減らし、認知能力を減少させる。

私的で個室の空間の間のソトで、通行・運送だけでなく、何ができたらいいのか? 地域情況にそって、まず出し合ってみる。その一歩を踏み出す「ソト」暮らしへのアイデアソンです。

「ソト暮らし できたらいいな アイデアソン」

発起人:藤井俊公(まちひとサイト 運営)
主催:まちひと空間研究会 (日本橋・京橋・月島・区外から10名ほど、随時加入)
支援:中央区、中央区都市整備公社・中央区観光協会
活動:日本橋・京橋・月島…など、研究会メンバーの地域で順次アイデアソンを開催。
  
  第1回 日本橋地域 6月25日 協働ステーション中央
  第2回 京橋地域、 第3回 月島地域 第4回、、、

 ブログサイト:「ソト暮らし できたらいいな」 https://sotogurashi.blog.fc2.com/
   情報発信: 中央社協の「まちひとサイト」、FBページ「まちひとサイト」

 連絡先: E-Mail: sotogurashi@gmail.com


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