連休が終わりとなりますが、皆さん如何お過ごしでしょうか?
暫くお目に掛かれていない合唱団の皆さんにメッセージしなければ、と思いつつ、やんごとなき事情が生じて遅くなりました。
そんな事情もあり、音楽部屋の片付けに没頭しております。何かに打ち込んでいると気が紛れますし、環境を整えることで、再び音楽に向き合えると思うからです。本日は、段ボールの中から、写真の束を発見しました。色々懐かしい人や風景に再会しましたが、これはその1枚。20数年昔、市内の写真館で撮影したプロフィール写真ですね。当時は何故かあまり気に入っていなかった記憶がありますが、その理由も忘れました。如何にも格好付けてるのが嫌だったのかな?
ちょうど、合唱活動の休止を余儀なくされた2月より、わたしにとって、3つの掛け替えのない本番が延期、または中止となりました。
やまと国際オペラ協会さんとのモーツァルト「レクイエム」と「ドン・ジョヴァンニ」公演は、ソリストの皆さんとの中身の濃い立ち稽古を終え、合唱団ともども「いよいよラストスパート!」という時の延期の決定だけに、悔しさで一杯でしたね。しかし、本番を強行することは感染の危険を伴うものでしたし、不安を抱えたまま本番を迎えることは良いパフォーマンスには繋がらなかったと思われますので納得しています。当初8月への延期が発表されましたが、それも不可能ということで、年を越えての再延期が検討されております。ご苦労頂いている主催者の長谷部さんご夫妻には頭が下がります。関係者のひとりでも欠けることなく、再会できることをお祈りしております。
4月の大フィル定期、満を持してのベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」も中止になりました。
これについても、4月11日に記事を書きましたので繰り返しとはなりますが、尾高先生による「来年やりましょう!」という声に希望を感じております。
大フィルも厳しい状況とは思いますが、できる限り十分な練習回数を確保して頂き、最高の舞台としたいと心に誓っております。しかし、その前に秋の定演の「ハーモニウム」ですね。この美しき難曲にレッスン再開が間に合うよう祈るほかありません。
ヴェリタス・クワイヤー東京と混声合唱団ヴォイスにとっては、本来、今頃は、5月2日の紀尾井ホールに於ける「ハ長調ミサ」公演を成功裏に終え、その至福に浸っている筈でした。当日の開演時間、部屋の壁の時計を眺めながら、何とも言えない切なさに襲われたものです。しかし、事態が決定的となる手前、絶妙のタイミングにて延期を決断できたことは幸いでした。9か月もの演奏会延期に伴い、追加曲目にブルックナーのミサ曲なども検討されていましたが、レッスン再開の見通しもない状況では、どうも難しそうですね。
さらに、残念なことは、来る10月11日(日)に予定されていた女声合唱団 KIBIの演奏会の延期(時期未定)も決まりました。
今回は、ヴィラ=ロボス「聖セバスチャンのミサ」という長尺のアカペラへの意欲的な挑戦と共に、男声ゲストを迎えての髙田三郎「心の四季」混声版を演奏することも楽しみでした。女声合唱団KIBIは小編成でもあり、倉敷には窓のある比較的広い練習会場もあるので、比較的早く、練習再開出来るのでは? と期待しているところです。
まだ出口が見えません。
今後、新型コロナの流行が沈静化し、音楽が再開されるとするなら、まずは、ピアノ・リサイタルのようなソロ活動、次に小規模の室内楽、オーケストラや吹奏楽のような大規模編成のものは、その後となりましょう。さらに、ジャンルで言うなら、ひとつの空間に大勢が集って、声を発する合唱は、最後の最後となることが想像されます。リモートワークでの重唱や個人レッスンなどを模索されている方々には敬意を表しますが、20名を越すような中規模以上の合唱団でのレッスンについては、まだ想像が付かない、というのが正直なところです。
ヴェリタス・クワイヤー東京では、小沢さち先生のピアノ演奏録音に合わせ、団員が自習的にパート練習用教材を作成し、団員各位に歓ばれているようです。わたしは、この動きをたいへん嬉しく思うとともに安心しました。歌いたい、勉強したい、もっと上手くなりたい、という皆さんの想いが伝わってきたからです。わたしも何か力になれることをしなければ、と思っているのですが、まだ妙案が思いつきません。根っからのアナログ人間ですが、人の役に立つ、多重録音、多重録画、配信などの技術を少しは身につけなければ、と考えているところです。取り敢えず、内容はどうあれ、動画という形でわたしの肉声を伝え、皆さんにわたしの存在を忘れないで頂く、というのが先決かも知れないですね。ただいま、態勢を整えておりますので、いま暫く、お時間をください。