今宵出掛けた横浜シンフォニエッタのコンサート会場(青葉台フィリアホール)にて、久しぶりに文春新書「クラシックCDの名盤」共著者の中野雄さんをお見かけした。
お年賀としてお送りしておいたブルックナー「8番」CDに厳しいご批判を頂くのでは? と恐る恐る近づいてご挨拶申し上げると、「ああ、ちょうど良かった。ブルックナーのCDのお話をしたかったところです」と仰り、「とても立派でした。アマチュアのオーケストラもよくやってます。そりゃ、細かいことを指摘すればキリはないですけど」とした上で、「福島さんには、あのブルックナーを、そのままコンセルトヘボウ辺りで振らせたいと思いましたよ」「何より奇を衒ったところのないのが気に入りました」とまで、言ってくださったのだ。
これは、ボクにとって何より嬉しい称賛。クナッパーツブッシュ、モントゥーなどの生演奏を知り、つい先年、ハイティンクのブルックナー8をコンセルトヘボウで聴いてきたばかりの中野さんのお耳にも適ったのだ。「クラシックCDの名盤」への著述でも一貫しているが、中野さんは演奏に於ける奇矯や曲芸もどきを憎み、正当を愛するお方。その中野さんに我々のブルックナーが、正当側と認定されたことは本当に嬉しい。
届く人には届くし、分かる人には分かる。それが、ボクの心を限りなく明るくする。
ところで、山田和樹指揮の横浜シンフォニエッタは素晴らしかった。それについては、また改めて。
嬉しいご感想有り難うございます。オーケストラの献身には感謝しているところです。
今後も精進を重ねて参ります。
お見守り頂けると幸いです。