長岡の「マタイ」レッスンより帰宅し、今日はアンゲルブレシュト指揮のドビュッシー「ペレアスとメリザンド」を聴いている。
これは1963年3月12日 シャンゼリゼ劇場でのライヴ録音で、1962年3月13日(ドビュッシー生誕100年記念公演)収録のディスクモンテーニュ盤とは別録音である。
決定的な違いはペレアス役。1962年のジャック・ジャンセンに対して、当1963年盤はカミーユ・モラーヌ。簡単に優劣をつけるべきでなく、それぞれを味わうべきだろう。いまは感想を述べないでおく。
音盤は仏バークレーによる3枚組で、当時としては立派なステレオ録音である。
一般的には、市販第1号のバークレー盤をもってオリジナルとしてもよいだろうが、厳密にはその前にシャルランによる限定200組のプライヴェート盤が存在する。
バークレー盤ですら優秀な音質であるのに、そのプライヴェート盤にはどれほど鮮度の高い音がその溝に刻まれていることだろう?
なお、アナログ盤ばかりを追いかけてうっかり見落としていたが、同じくカミーユ・モラーヌのペレアス役のふたつの録音がCDとしてリリースされているようだ。
ひとつは、1951年のフィルハーモニア管とのBBCによるスタジオ録音(英テスタメント)。もうひとつは、1952年のシャンゼリゼ劇場ライヴ(仏ラジオ・フランス・クラシック)。
特に前者、フランス放送管とは別の持ち味を持ったフィルハーモニア管による演奏は気になる存在だ。
ドビュッシー: 歌劇「ペレアスとメリザンド」
カミーユ・モラーヌ(ペレアス)
ミシュリーヌ・グランシェ(メリザンド)
マリー・ルーチェ・ベラリー(ジュヌヴィエーヴ)
フランソワーズ・オジュア(イニョンド)
ジャック・マルス(ゴロー)
アンドレ・ヴェシェール(アルケル)
ジャック・ヴィニュロン(医者)
アンゲルブレシュト指揮 フランス国立放送管弦楽団および合唱団
1963年3月12日 シャンゼリゼ劇場