2月29日(土)に迫るモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」「レクイエム」公演(やまと国際オペラ協会 設立5周年記念コンサート)の準備に没頭する日々。
本日は、小さなパウゼということで、約3ヶ月前、ザ・シンフォニーホールにて開催された「海道東征コンサート」を振り返っている。
というのも、ライヴ録音してくださったオクタヴィア・レコードよりあのステージのテスト盤が届いたからである。
指揮台では精一杯やったつもりだが、いざ、録音物として客観的にどう聴こえるのか心配がなかったといえば嘘になる。が、いま聴き終えて、ホッと安堵しているところである。
独唱陣、即ち、幸田浩子さん(4回連続共演!)、エヴァンゲリスト的役割のバリトン原田圭さん、そして、清野友香莉さん、石井 藍さん、小原啓楼さんの5人の歌手は皆さん、本当に献身的に歌ってくださっているし、大フィル合唱団の円熟、大阪すみよし少年少女合唱団の清冽な歌声も作品に相応しい。既存のCDよりも、ゆったりしたテンポ設定のナンバーもあって評価または好き嫌いを分けるかも知れないが、「海道東征」のひとつの在り方として、十分に存在意義は認められてよかろう。
前プロの「未完成」は、かつてのブルックナー「8番」やワーグナー「ジークフリート牧歌」のスローテンポとは一線を画すパフォーマンスとなった。
それはわたしにとっても大きな前進であり、この経験がなければ、去る1月5日に行われたニューイヤーコンサートの成功はなかっただろう。
第1楽章展開部に於ける凄絶さ、第2楽章の夢想と慟哭にこだわりを持って指揮したが、かなり達成されていると思われる。
終始熱い演奏で支えてくれた大フィルに心よりの感謝を捧げたい。
なお、本録音は、CDとしてオクタヴィア・レコードより正規発売が予定されている。
発売日など、詳細が決まり次第、またお知らせしたい。