監督・脚本 ツイ・ハーク
出演 ウィン・ツァオ(テンゴン) チャン・ホー(チュタオ) ソニー・ツー(リン)
ション・シンシン(ルン)他
ツイ・ハーク監督の香港アクション時代劇。
ありあまるエネルギー溢れた香港映画らしい時代劇だ。
主演のウィン・ツァオは美しい風貌と肢体を持ち、刀裁きもカンフーも本格的でテンゴンを魅力的に演じた。
チュタオを演じた俳優も香港映画ではお馴染みで、役ごとに感じが変わる。
この映画ではテンゴンの野性的な友を演じてカッコいい。
アクション時代劇と言ってしまうのが惜しい。
テンゴン、チュタオ、師匠の一人娘リンの関係が不思議な味わいを持つ映画だと思う。
ハッとするほど美しい場面、映像も綺麗です。
テンゴンとチュタオは刀鍛冶として、師匠の元で修行している。
我が儘で気まぐれな師匠の娘リンはテンゴンに惹かれているが。
悪逆非道な漁師の群れからリンを助けたために、テンゴンは右腕を失う。
戦いの中で、非業の最期を遂げた師匠から、テンゴンは自分の生い立ちの秘密を知る。
悪鬼のような凄腕のルンこそテンゴンの父の敵であった。
片腕となって、テンゴンは独りで凄まじいまでの剣の修練を積む。
息を呑むような迫力です。
壮絶な死闘の末、テンゴンは復讐を遂げ去って行く。
テンゴンとルンの戦いは本物の凄さ!
久しぶりにワクワクした。
自らの過ちから、リンはテンゴン、チュタオを二人ともに失ってしまう。
廃屋で、アヘンに溺れ白髪となってもテンゴンが、自分の元に戻る幻を見続ける哀れなリン・・・
映画の序盤の場面で、テンゴンが荷車の上に横になり、ふと階上の街の娼婦を見上げる。
赤や様々な色彩が一瞬交錯し、この時のウィン・ツァオが・・・