愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

自分のクラスの入学式に欠席し息子の入学式出席を非難される先生!江野幸一県議(刷新の会)に大喝!

2014-04-15 | 時代錯誤の安倍式教育再生

何故、今、目くじらを立てて「告発」するのか!?

教師が子どもの入学式に参加するのは問題ではない!

学校の体制は担任が欠席でも他の職員がカバーできる!

以下の埼玉新聞の記事に驚きました!こんなことで目くじらたてなければならないことに、です。過去にこのようなケースがどれくらいあったか、判っていないようです。当然です。問題にはなっていなかったからです。では、何故今回問題になったか。

埼玉新聞によれば、この「事件」の発信者は、江野幸一県議(刷新の会)という政治家でした。この政治家の「圧力」が、県教育委員会の事務局の責任者である関根郁夫県教育長を動かしたのです。教育長は、早速校長会で「異例の“注意”」をしたというのも異常です。この“注意”という言葉の意味は何か、です。こんなことが起こらないように、現場ではしっかりやれという「命令」という意味なんでしょうか。新聞だけでは全く判りません。そこで、考えてみました。

1.欠席せざるを得なかった女性教師の立場をいっさい無視!意図的か、思考回路に問題アリ!

(1)今回の欠席で一番悩んだのは女性教師のはずです。それは女性教師が生徒に渡したとされている手紙を見れば明瞭です。しかしこの実態については、何も書かれていません。というか、配慮ある言葉はありません。ここが最大の問題です。

(2)そもそも、この女性教師のお子さんを受け入れる学校からすれば、親御さんが、お子さんの入学式に欠席するなどということがあった場合、どのようなことになるか、そのことも一切触れられていません。

(3)女性教師のお子さんの立場にたってみれば、どうでしょうか。仕事で欠席ということも、選択枝としてあることは事実でしょう。しかし、その子どもの立場は全く不問です。

2.県立学校の入学式でやることは、どこの学校も同じことはいっさい不問!一部の親御さん、教師批判の声の妄信・錯覚!

(1)欠席した女性教師に対する批判の声が県会議員のところに寄せられたようですが、そのような親御さんは、松山高校の入学式に出席して、保護者としてどんなことをしたか、保護者として様々な手続きをやったはずです。

(2)その松山高校の入学式に欠席してお子さんの学校の入学式に参加した女性教師が、その学校の入学式で保護者としてやったことは、同じ県立高校です。ほぼ同じでしょう。

(3)松山高校の保護者の皆さんの一部でしょうが、またこの女性教師を批判・非難する人たちが、女性教師のお子さんの入学式の不参加を当然視するという思考回路に慄然とします。

3.学校の対応をいっさい不問に!大問題!意図的!

(1)さらに、そもそも、女性教師が年次有給休暇を提出した際に、校長と相談したはずです。校長は有給休暇の時季変更権を行使しなかったのです。女性教師の様々な「事情」を踏まえて、年次有給休暇を許可したはずです。このことが、一切不問なのです。

(2)更に言えば、校長が、この女性教師を今年度1年生の担任に「任命」する時、このような事情は交流されていたのかどうか、このことも不問です。

(3)しかも、この担任のクラスには、担任が、他の都合で学校を休む時に、補助するであろう、一緒にクラスを担当するであろう副担任の先生が配置されているはずです。このことも一切不問です。

(4)或いは学年の主任とか副主任の先生も配置されているはずです。万が一、この女性の先生がいなくても、生徒に対する責任は、学校として果たされているはずです。病気や事故を想定して、二重三重の仕組みがあるはずですが、このことも一切不問です。

(4)確かに入学式は、生徒と先生が始めて対面する「儀式」の日であることは事実です。それなりに重要な日だとは思います。しかし、それでも一年365日の一日に過ぎません。この女性教師の365日の教育のなかで、生徒と保護者との信頼関係が築かれていくはずです。このことは当該校とされている埼玉県立松山高校のホームページを見れば明瞭です。

4.腑に落ちないのは関根教育長の対応!政治家の圧力に屈したのか!現場を守るのは教育長の最大の仕事ではないのか!

(1)今回の学校内の出来事が、教育委員会に「報告」があったからこそ、校長会で「異例の“注意”」という対応に発展したのですが、その「報告」は誰がしたのか、です。

(2)恐らくは、県会議員で、松山高校の卒業生である江野幸一県議(刷新の会)でしょう。

(3)しかし、そうであったとしても、校長会の前に、松山高校の校長と、事前によく話し合いをしておくのが常道ではないでしょうか。教育長も教師出身であるならば、そのような配慮はあって当然ではないでしょうか。

(4)しかも、校長会における「異例の“注意”」とは、公務員法上の「上司の命令」なのでしょうか。ということであるならば、「生徒が安心して高校生活をスタートできる体制づくり」と「心配り」に「努めてほしい」ということは、具体的にはどのような「命令」のことでしょうか。さっぱり判りません。

(5)しかも「教員としての優先順位を考え行動するよう指導する」とありますので、今回の年次有給休暇は問題だということになるのです。

(6)しかし、関根教育長は「受理するのは校長の判断。校長が判断して学校経営をしている。個別の事情もあり、(県教育委員会や県教育局が)一律にこうしろといえるものではない」と処分の対象にはならず、異動も考えていない」とも言っているのです。

(7)更には、「この問題は結構、難しい問題」と無責任な発言をしているのです。

(8)「私自身は自分の子どもの入学式に出席したことはない」という教育長の知見は恥ずべき発言です。

一つは自分が不参加だから、「他人も当然」と解釈されかねないこと、

二つは、家族の誰かが参加し、補填していたのではないかということをスルーしていること、

三つは、子どもにとって大切という入学式などに、教育長の家族は誰も参加して来なかったことを、「仕事が忙しく」、「仕事に責任を果たしていた」として「不参加をしてきた」ということを「誇り」にしているのではないか、と、教育長の非常識を披瀝していること、などなど、道理のないものです。

(9)問題は簡単です。県会議員の容喙は無視をすることです。或いは、その非常識に対して、きちんと諭せば良いだけの話です。

5.最大の問題は、来賓として参加した、県会議員で松山高校の卒業生である江野幸一県議(刷新の会)の反動的政治的パフォーマンスに大喝!

江野議員の時代錯誤・特殊な政治的立場にふりまわされるな!

(1)埼玉新聞の記事を貼り付けた江野幸一議員のエノコー通信をみると、意図は透けて見えてきます。http://blog.eno-ko.com/?eid=86#comments

(2)それは自分の選挙区の有権者を意識した時流に乗ったパフォーマンスです。

(3)時流とは何か。それは、「担任の自覚、教師の倫理観が欠如している」と背景を無視した断定・断罪。教師・学校、教育委員会など、教育機関に対する漫然とした不信感に依拠したバッシングをするのです。

(4)「刷新の会 」は、侵略戦争を正当化する自由主義史観者の上田清司知事の「県政改革を支え」ると表明していることにみるように、現在道徳教育の教科化や教育委員会制度の権力集中化を目論む安倍首相派の「教育再生会議」の動きと連動しています。以下ご覧ください。

教育勅語・五箇条の御誓文を暗唱するスーパー幼稚園 「塚本幼稚園の動画」↓

http://trans.ne.jp/masato/satusin_sisatu.html

(5)教育勅語については、この間検証してきましたので、今回は「五箇条の御誓文について、簡単に検証しておきます。以下の資料をご覧ください。ここに刷新の会安倍首相派の国家像が浮き彫りになります。こんなことがまかりとおれば、その被害者は、誰でしょうか!

五箇条の御誓文と5つの立て札

五箇条の御誓文と五つの高札

国威宣布の宸翰

五箇條の御誓文―日本の民主主義の基本と、普遍的な理念  2014年4月6日

(6)安倍首相派の主張が正しいと仮定した場合、全くのデタラメ・大ウソ・スリカエと言わねばなりません。以下検証してみてください!歴史の偽装・偽造はオレオレ詐欺の教育版です!

①五箇条の神への誓文の理念のその後はどうなったでしょうか。

②日本の「民主主義の基本」「普遍的な理念」というのであれば、他民族を抑圧する侵略戦争を行ったのは何故でしょうか。

③戦争反対を唱える人たちを治安維持法で捕縛し拷問などで殺したのは何故でしょうか。

④安倍首相は、この間の国政選挙では国民の支持は3割以下なのに、議席は7割を占めるという非民主的制度によって身勝手な政治を行っていますが、その制度を改革しないのは何故でしょうか。「五箇条」の「誓文」違反も甚だしい限りではありませんか!

⑤以下のNHKのニュースにあるように、教育委員会を首長の威光と意向で勝手に決めるような法案を提出するのは何故でしょうか。「広く会議を興し万機公論に決すべし」違反ではないのか!

澤藤統一郎の憲法日記 » 教育委員会制度「改革」とは、再びの国家 2014年3月2日

教育委員会制度「改革」について - 法学館憲法研究所 2014年3月24日

政治権力による教育支配への大改悪――安倍政権の「教育委制度改革」 2014年2月21日

NHK  首相 教育改革への意欲を強調 4月15日 17時11分

6.「休みをとる」という人権と民主主義のイロハ問題が、捻じ曲げられるのは何故か!

(1)日本国憲法が社会の隅々にまで使われていないからです。とりわけ、人権と民主主義を教え、学び、実践しなければならない学校・教育機関において、憲法実践が欠落していることに最大の問題があります。

(2)特に、今回の問題は、憲法に明記された労働基本権についての無理解があります。以下ご覧ください。

有給休暇の時季変更権-なるほど労働基準法

年次有給休暇時季変更権とは - 労働基準法に定める年次有給休暇

(3)学校だけではなく、マスコミが、憲法を形骸化させてきたことは、犯罪的と言っても言いすぎではありません。

7.今回の事件の意味は何か!

憲法改悪の地ならしを教育面から後押しする役割を、「刷新の会」の会員である江野幸一県議を発信源として、彼の見解を批判的に検討しなかった埼玉新聞、埼玉県教育委員会の連携プレーと言われても仕方のないものだったのです。

これは、お前の顔の鼻の上にある黒子は問題だとして非難し、その人の容姿を含めて人格まで攻撃するような卑劣な手口と同じです。許しがたいものと言わなければなりません。

以下、埼玉新聞をご覧ください。

担任、息子の入学式へ…高校教諭勤務先を欠席、教育長が異例の注意 2014年4月11日(金)http://www.saitama-np.co.jp/news/2014/04/12/01.html

県西部の県立高校で50代の女性教諭が長男が通う別の高校の入学式に出席するため、担任を務める1年生の入学式(8日)を欠席していたことが分かった。新入生の保護者らは「今の教員は教え子より息子の入学式が大切なのか」と困惑している。県教育局によると、県内の県立高校では、ほかに男女3人の担任教諭が子息の入学式出席を理由に休暇届を提出し、勤務先の入学式を欠席した。関根郁夫県教育長は11日に開いた県立高校の校長会で「担任がいないことに気付いた新入生や保護者から心配、不安の声が上がった」と、この事実を報告した上で「生徒が安心して高校生活をスタートできる体制づくりと心配りに努めてほしい」と異例の“注意”を促した。関係者によると、入学式の担任紹介の中で校長が女性教諭の欠席理由を説明。女性教諭は「入学式という大切な日に担任として皆さんに会うことができないことをおわびします」という文章を事前に作成し、当日、別の教諭が生徒らに配ったという。来賓として入学式に出席した江野幸一県議(刷新の会)は「担任の自覚、教師の倫理観が欠如している。欠席理由を聞いた新入生たちの気持ちを考えないのか。校長の管理責任も問われる」と憤慨。県教育局は「教員としての優先順位を考え行動するよう指導する」としている。(引用ここまで

埼玉新聞 県立高教諭入学式欠席 教育長「基本的に出席すべき」2014年4月15日

県立高教諭入学式欠席 教育長「基本的に出席すべき」 処分対象にはせず 埼玉新聞 4月14日(月)23時29分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140414-00010003-saitama-l11

県立高校の教諭が、子どもの入学式出席を理由に勤務校の入学式を欠席(欠勤)した問題で、関根郁夫県教育長は14日の定例会見で「入学式は重要な学校行事。基本的に教諭は入学式に出席すべき。生徒や保護者を不安にさせてしまった。不安にならないようなフォローをし、(今後は)信頼関係を築いていくことが大事だ」と述べた。県教育局によると、県立高校4校の男女教諭4人が休暇届を提出した上で、入学式を欠席した。関根教育長は「受理するのは校長の判断。校長が判断して学校経営をしている。個別の事情もあり、(県教育委員会や県教育局が)一律にこうしろといえるものではない」と処分の対象にはならず、異動も考えていないことを示した。同局によると、県西部の県立高校の50代の女性教諭は、新入生向けに入学式に出席できないことをわびるメッセージを作成。当日は副担任が事情を説明したという。入学式の式典で校長が女性教諭の欠席理由を明らかにしたことについて、関根教育長は「きちんと(女性教諭は)メッセージを発しており、もう少し校長が丁寧に説明していれば理解が深まったかもしれない」とおもんぱかった。同局によると、14日午後5時現在で、同局には電話や電子メールで86件の意見が寄せられた。そのうち教諭の行為(欠席)に理解を示すものが45件(52%)を占め、校長・教育長への批判は32件(37%)、教諭の行為を批判するものは9件(10%)だった。過去に県立学校の教諭が、同様の理由で勤務校の入学式を欠席したケースがあったかどうかは分かっていない。教諭でもあった関根教育長は「私自身は自分の子どもの入学式に出席したことはない」としながら、「時代が変わってきている。我々の感覚と若い教諭や親の意識が変わってきている。いい悪いではなく、この問題は結構、難しい問題」と率直に話した。(引用ここまで

 以下、この事件を報せる記事をご覧ください。

「息子の入学式に出るので、欠席します」事件。悪いのは教師ではなく学校の対応だ! - 榊 裕葵 シェアーズカフェ・オンライン2014年04月14日 05:00

仕事と私生活、どっちが大事? 「入学式を欠席した担任」で議論 Excite キャリコネ 2014年4月14日 17時30分 (2014年4月15日 13時31分 更新)

埼玉県議の江野幸一さん、我が子の入学式出席のために勤務先の入学式を欠席した女性教諭を批判し賛同も集まる 2014-04-12 11:56

【大炎上】江野幸一埼玉県議が問題発言で全ての子育て世代を敵に回す 更新日: 2014年04月14日

問題を作り出す人間は誰か「担任、息子の入学式へ…県立高校教諭勤務を欠席、教育長が異例の注意」 2014年4月13日日曜日

担任が息子の入学式のため、勤務高校の入学式を欠席 賛否分かれるhttp://matome.naver.jp/odai/2139727224403292001/2139746369112915203

産経 生徒より我が子優先? 勤務先の入学式欠席の教諭、計4人 賛否割れ2014.4.15 08:09


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しかし (夢想正宗)
2014-04-16 02:57:04
しかし 今何故日教組が弱くなったか 入らない教員もいると言う 組合が弱体化した今 イデオロギーが有るのか そこをよく考えないといけない 最早団塊 団結の時代じゃないそこが問題 分かるであろうか 例えば共産党と関係を持つ者と そうでないフリーの者 どちらが 丸め込め易いだろう 教員ばかりじゃない 一般の市民も同じである 共産党には歴史が有る それに不屈の精神が有る だから滅びないしかしフリーになると そうは行かない 共産党の真価である 共産党は 縁の下の雑草の如く生えている もっと この事をアピールしなければならない
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