あいあいのひとりごと

ローマ在住あいあいの暇つぶし日記。

美術館の夕べ

2009-05-19 17:03:54 | ローマの休日


この間文化週間があったばかりだと思っていたら、今度は夜の8時から夜中の2時まで美術館や博物館を入場無料で開館するというイベントがありました。コンサートやお芝居などのイベントも用意しているところもあり、夏の始まりを感じさせる素敵な夜のイベントでした。

私たちはVilla Torloniaでのワインの試飲会(こちらも無料)に予約をしてありました。このVilla Torloniaは元々は1800年代の貴族のお屋敷で、2年くらい前にきれいに修復されて、今は美術館となっています。お庭は晴れた日の散歩にはもってこいの素敵な公園になっています。ムッソリーニもここにある期間が住んでいたそうです。

さて、到着すると入口の門を入ったところにはもう人だかりが。どうやら何かイベントの開始を待っているようです。待ち合わせていた友人達は遠くの方にいて、なにやらお面のようなもの渡されていました。白い、そう「オペラ座の怪人」と言った感じのお面です。

暫くすると音楽が流れ、衣装をきた役者さんたちのお出迎えがありました。


どうやらこのお屋敷に住んでいたTorlonia家のプリンスのお話をしているよう。

観客は彼らの誘導で場所を移動します。



お屋敷にあがる階段がちょうどステージのようですね。

観客はさらに建物の右側と左側に二つのグループに別れて誘導されると、左側は人形劇の芝居でした。


このプリンス、ケチで有名だったようです。
人だかりでほとんど見えず、背伸び背伸びに疲れてしまいました。諦めて遠くから眺めることに。

またも誘導され、建物の正面に。



今度はステージは2階になっていました。
本物のお屋敷が舞台の観客参加型のお芝居は劇場効果ばっちりです。

この後もお屋敷の右側へ移り、後ろに移り・・・と続いていたのですが、前方に陣取らない限りほとんど見えない人だかりで、私たちは途中でギブアップ。もう一つのお屋敷でやっていた1920-40年のイタリアの広告美術の展覧会を鑑賞しました。ダニィの好きなDeperoの作品もありました。
夜の美術鑑賞もなかなかいいものです。

ワインの試飲会は10時半からVilla Torlonia内にあるCasina delle Civette(ふくろう屋敷)というお屋敷でありました。リバティ様式のこの館は建物自体が美術館になっていて、ステンドグラスや天井のフレスコ画などが素晴らしいです。

さてこのワインの試飲会、この夜は何度にも分かれて開かれていました。私たちの会は白ワイン3種類、赤ワイン3種類。(冒頭の写真)
ワイン専門のジャーナリスト方が説明をされてました。「ばらの香り」だとか、「海の香り」だとか、言われてみるとそうなのかなと思うのですが、すぐそばにジャスミンの木があって、その強い香りでどのワインも花の香りのよう。

どんな会に出ても思うのですが、日本人ならきっと「どうぞ」と言われるまで、グラスや置いてあるパンなどに手を出さないと思うのですが、始まる前から少しづつパンをちぎって口に入れているおばさん、まだ1番のワインのところなのに、どんどん一人で先のワインを満喫しているおじさん。皆さん、ほんとマイペース。
私も説明はほとんどわからないので、勝手に試飲してましたけど。

高いワインと言われても、普段うちで飲んでいるお買い得ワインの方がおいしく思えてしまう私。きっと舌が貧しいのかしら?
6種類のワインの試飲後は、少しずつしか飲んでいなくても、かなりいい気分。
ワインの勉強にイタリアにやってくる方も多いと思いますが、こんな授業をいつもやっているのかしら。毎回途中で寝てしまいそう。

夏の始まりを感じさせる楽しい夜でありました。これから夜イベントの多い、ローマの夏が始まるのです。

Villa Torlonia: Via Nomentana 70
テルミニ駅からバス36番か90番(90番はExpressなので降りるところに注意しないと遠くまで行ってしまいます)
Viale Regina Margheritaという大きな通りを通過したあたりでバスを降ります。
わかりづらければ、ピア門という大きな門を過ぎたらVia Nomentanaが始まるので、どこかで降りてしまい、お散歩と思って歩きましょう。目的地はバスの進行方向右側です。左側にも公園があるので、わかりやすいと思います。

この地区、どうやらお金持ちが多いらしく、周囲の建物もなかなか素晴らしくて、周りを散歩するのも楽しいですよ。


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