気を取り直して、年末に書けなかった自分自身のための備忘録。昨年の観劇日記です
「枢やなの同名漫画を舞台化したミュージカル『黒執事』。その最新作「NOAH'S ARK CIRCUS」が、本日18日にTOKYO DOME CITY HALLにて開幕した。
19世紀後半、ヴィクトリア朝時代の英国を舞台に、名門貴族ファントムハイヴ家の若き当主シエル・ファントムハイヴと、彼の執事、セバスチャン・ミカエリスが、女王の命を受け“裏”の仕事を請け負い活躍する姿を描く本作。舞台版は、2009年の第1弾から上演を重ね、ファンからは“生執事”と呼ばれる人気シリーズとなり、昨年には、中国にて初の海外公演も成功させた。
待望の新作となる今回は、原作ファンからも人気が高い「サーカス編」を舞台化。移動式サーカス団「ノアの方舟サーカス」が訪れた街から子どもたちが姿を消すという事件の真相を探るため、シエルとセバスチャンがサーカス団に潜入する。
前作に引き続きセバスチャン役で主演を務めるのは古川雄大。古川は公開舞台稽古を終えて「今日の初日から愛知の大千秋楽まで、誰一人も欠けることなく、精いっぱい1公演1公演をやりたいと思います」と意気込みを見せた。彼とシエル役としてタッグを組むのは、オーディションで選出された内川蓮生。初々しい初舞台ながらも堂々としたシエルぶりで熱演を見せる。
サーカス編の要となるジョーカー役として参戦した三浦涼介は、朗らなキャラクターでサーカス団をまとめる一方で、背景の影を感じさせる役どころを体現。蛇使いのスネーク役の玉城裕規は、ミステリアスな存在感でサスペンスなドラマ展開を盛り上げる。
また舞台には、クラシカルなサーカス小屋をイメージしたセットが組み上げられている。ダークで怪しげながらも華やかな雰囲気が立ち上がる中、歌やダンスに加えアクロバット・パフォーマンスも展開。一輪車の世界大会を2連覇した経験を持つダガー役・三津谷亮もその高いテクニックを存分に発揮している。
バルドロイ(鷲尾昇)、フィニアン(河原田巧也)、メイリン(坂田しおり)トリオやアバーライン(高木俊)&ハンクスコンビら(寺山武志)おなじみの面々とのコミカルなパートも健在。新キャラ・ソーマ(陳内将)&アグニ(TAKUYA)も、ほほえましい掛け合いやインド風ダンスのにぎやかなパフォーマンスで楽しませてくれる。」
上記はシアターガイドのサイトより転用しました。
http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2016/11/18_03.php
原作を全く知らないまま、観劇したので原作の再現度はわかりません。役者さんも古川さんしか知りませんでした。登場するキャラクターが多すぎで、正直ミュージカルの舞台としてみると、ロンドンの館の召使いやインドの王子とその家来が歌う場面など必要なのかなあとは思ってしまいましたが、サーカス団が登場する場面のパフォーマンスは圧巻でした。本物のサーカスのように縄を使ったり、一輪車を乗りこなしたり。アンサンブルの皆さんの身体能力の高いこと、すごいなあと思いました。古川さんと三浦さんをのぞくと、歌唱のレベルは高いとは言えないかな。舞台全体を安定させる経験ゆたかな中堅どころの役者さんはいなかったかなあという印象ではありました。
開演前にピエロ姿で客席に登場した和ませてくれたのはスコットラントヤードのアバーライン警部とハンクス警部でした。わたしは二階席でしたが、一階席の前方に男性が坐っているのを見つけたアバーライン警部のピエロ、「あっメンズがいるメンズが!! 誰見に来たの? セバスチャン? セバスチャンのどこが好きなの? ミステリアスなところ? 」圧倒的に女性が多かったということですかね。その後客席に坐ったりしながら笑いをとり、舞台に戻るとふたりで見事な手品。千穐楽ライヴビューイングでのカテコ挨拶によると、物語の進行には全く関わらない原作には登場しないキャラだそうな。劇中でも笑いをとる場面が何度かあり、和ませてくれました。おもい内容のなかでほっとできるひとときをつくってくれました。
雷落としアバーライン警部が行方不明になっている子どもたちの写真を取り返すために葬儀屋乗り込んでいくシーンの、アバーライン警部とハンクス警部のやりとりもコミカルでした。ずっと笑いをこらえていた古川さんセバスチャンがアバーライン先輩に指さされると首だけ右を向いて客席から顔を隠したまま音をたてずにぶふって感じで笑うとシエル坊ちゃんもつられて右を向いてぶふっていう感じで笑っていました。素が出たふたり、可愛かったです。
古川さん演じる執事は悪魔という設定。ゲーテの『ファウスト』に登場する悪魔メフィスト・フェレス、あるいは宝塚の『天使の微笑・悪魔の涙』の涼風さんが演じた氷のような悪魔を想い出しました。そんなところをイメージしたキャラなんでしょうね。フフッと愚かな人間どもをあざ笑い、からめとっていく。シエル坊ちゃんに仕えるのは契約。なのに時折みせる人間らしいあったかいところもありで、二つの色の演じ分けがよかったかなと思います。萌えポイントはベッドにルシエル坊ちゃんにひざまづいて靴をはかせてあげるところ、風をひいた坊ちゃんを無理矢理抱っこしてベッドに運んでいき抵抗する坊ちゃんに「いやだ」ってささやくところ、目覚めた坊ちゃんにスープをフウッフウッとさましてのませてあげようとするところでしょうか。坊ちゃんから命令されると口元に氷の微笑を浮かべながら「イエス、マイロード(ご主人様)」とひざまずく場面も萌えました。
ストーリィを細かく紹介することはむずかしいですが、サーカス団の団員は全員ロンドンの孤児院の出身、片腕がなかったりする身体的欠陥をもち親に捨てられ死ぬしかなかったところ、ケルビン男爵のおかげで孤児院に入ることができたので金銭的援助をしてくれる男爵の言うがままに子どもたちをさらっては殺してきた。実は殺された子どもたちの骨を使って自分たちの義肢や義足がつくられていたことを知らないままに・・・。さらには最後、孤児院があるという丘の上にシエル坊ちゃんとセバスチャンがいってみると、とうに廃墟と化していた。命がけで守るべきものはもうなかったのに、そんなことは知らずに団員たちは、孤児院に残された弟や妹を守るため殺人を繰り返してきたという切ないストーリィ展開。団長のジョーカーを演じた三浦涼介さんの歌も演技も素晴らしかったです。「ロンドンというところに、こんな体で生まれ、親に捨てられたおれたちは死ぬしかなかったのを男爵が救ってくれた、孤児院に残してきた弟たちを守りたかった。」こんな内容の台詞を語る時、セバスチャンとの死闘で敗れ、坊ちゃんの命令でセバスチャンがケルビン男爵の館に火を放つと炎に包まれながら絶命していくとき、千穐楽ライブビューイングの大画面で拝見した表情は壮絶でした。三浦浩一さんの息子さんなんですね。納得。カテコ挨拶の声がそっくりでした。
まだ書き足りないですが時間がつきてきました。
写真は全てシアターガイドより転用しています。
内川君演じるシエル坊ちゃんと古川さんセバスチャン
三浦涼介さん演じるジョーカー
古川さん演じるセバスチャン
「枢やなの同名漫画を舞台化したミュージカル『黒執事』。その最新作「NOAH'S ARK CIRCUS」が、本日18日にTOKYO DOME CITY HALLにて開幕した。
19世紀後半、ヴィクトリア朝時代の英国を舞台に、名門貴族ファントムハイヴ家の若き当主シエル・ファントムハイヴと、彼の執事、セバスチャン・ミカエリスが、女王の命を受け“裏”の仕事を請け負い活躍する姿を描く本作。舞台版は、2009年の第1弾から上演を重ね、ファンからは“生執事”と呼ばれる人気シリーズとなり、昨年には、中国にて初の海外公演も成功させた。
待望の新作となる今回は、原作ファンからも人気が高い「サーカス編」を舞台化。移動式サーカス団「ノアの方舟サーカス」が訪れた街から子どもたちが姿を消すという事件の真相を探るため、シエルとセバスチャンがサーカス団に潜入する。
前作に引き続きセバスチャン役で主演を務めるのは古川雄大。古川は公開舞台稽古を終えて「今日の初日から愛知の大千秋楽まで、誰一人も欠けることなく、精いっぱい1公演1公演をやりたいと思います」と意気込みを見せた。彼とシエル役としてタッグを組むのは、オーディションで選出された内川蓮生。初々しい初舞台ながらも堂々としたシエルぶりで熱演を見せる。
サーカス編の要となるジョーカー役として参戦した三浦涼介は、朗らなキャラクターでサーカス団をまとめる一方で、背景の影を感じさせる役どころを体現。蛇使いのスネーク役の玉城裕規は、ミステリアスな存在感でサスペンスなドラマ展開を盛り上げる。
また舞台には、クラシカルなサーカス小屋をイメージしたセットが組み上げられている。ダークで怪しげながらも華やかな雰囲気が立ち上がる中、歌やダンスに加えアクロバット・パフォーマンスも展開。一輪車の世界大会を2連覇した経験を持つダガー役・三津谷亮もその高いテクニックを存分に発揮している。
バルドロイ(鷲尾昇)、フィニアン(河原田巧也)、メイリン(坂田しおり)トリオやアバーライン(高木俊)&ハンクスコンビら(寺山武志)おなじみの面々とのコミカルなパートも健在。新キャラ・ソーマ(陳内将)&アグニ(TAKUYA)も、ほほえましい掛け合いやインド風ダンスのにぎやかなパフォーマンスで楽しませてくれる。」
上記はシアターガイドのサイトより転用しました。
http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2016/11/18_03.php
原作を全く知らないまま、観劇したので原作の再現度はわかりません。役者さんも古川さんしか知りませんでした。登場するキャラクターが多すぎで、正直ミュージカルの舞台としてみると、ロンドンの館の召使いやインドの王子とその家来が歌う場面など必要なのかなあとは思ってしまいましたが、サーカス団が登場する場面のパフォーマンスは圧巻でした。本物のサーカスのように縄を使ったり、一輪車を乗りこなしたり。アンサンブルの皆さんの身体能力の高いこと、すごいなあと思いました。古川さんと三浦さんをのぞくと、歌唱のレベルは高いとは言えないかな。舞台全体を安定させる経験ゆたかな中堅どころの役者さんはいなかったかなあという印象ではありました。
開演前にピエロ姿で客席に登場した和ませてくれたのはスコットラントヤードのアバーライン警部とハンクス警部でした。わたしは二階席でしたが、一階席の前方に男性が坐っているのを見つけたアバーライン警部のピエロ、「あっメンズがいるメンズが!! 誰見に来たの? セバスチャン? セバスチャンのどこが好きなの? ミステリアスなところ? 」圧倒的に女性が多かったということですかね。その後客席に坐ったりしながら笑いをとり、舞台に戻るとふたりで見事な手品。千穐楽ライヴビューイングでのカテコ挨拶によると、物語の進行には全く関わらない原作には登場しないキャラだそうな。劇中でも笑いをとる場面が何度かあり、和ませてくれました。おもい内容のなかでほっとできるひとときをつくってくれました。
雷落としアバーライン警部が行方不明になっている子どもたちの写真を取り返すために葬儀屋乗り込んでいくシーンの、アバーライン警部とハンクス警部のやりとりもコミカルでした。ずっと笑いをこらえていた古川さんセバスチャンがアバーライン先輩に指さされると首だけ右を向いて客席から顔を隠したまま音をたてずにぶふって感じで笑うとシエル坊ちゃんもつられて右を向いてぶふっていう感じで笑っていました。素が出たふたり、可愛かったです。
古川さん演じる執事は悪魔という設定。ゲーテの『ファウスト』に登場する悪魔メフィスト・フェレス、あるいは宝塚の『天使の微笑・悪魔の涙』の涼風さんが演じた氷のような悪魔を想い出しました。そんなところをイメージしたキャラなんでしょうね。フフッと愚かな人間どもをあざ笑い、からめとっていく。シエル坊ちゃんに仕えるのは契約。なのに時折みせる人間らしいあったかいところもありで、二つの色の演じ分けがよかったかなと思います。萌えポイントはベッドにルシエル坊ちゃんにひざまづいて靴をはかせてあげるところ、風をひいた坊ちゃんを無理矢理抱っこしてベッドに運んでいき抵抗する坊ちゃんに「いやだ」ってささやくところ、目覚めた坊ちゃんにスープをフウッフウッとさましてのませてあげようとするところでしょうか。坊ちゃんから命令されると口元に氷の微笑を浮かべながら「イエス、マイロード(ご主人様)」とひざまずく場面も萌えました。
ストーリィを細かく紹介することはむずかしいですが、サーカス団の団員は全員ロンドンの孤児院の出身、片腕がなかったりする身体的欠陥をもち親に捨てられ死ぬしかなかったところ、ケルビン男爵のおかげで孤児院に入ることができたので金銭的援助をしてくれる男爵の言うがままに子どもたちをさらっては殺してきた。実は殺された子どもたちの骨を使って自分たちの義肢や義足がつくられていたことを知らないままに・・・。さらには最後、孤児院があるという丘の上にシエル坊ちゃんとセバスチャンがいってみると、とうに廃墟と化していた。命がけで守るべきものはもうなかったのに、そんなことは知らずに団員たちは、孤児院に残された弟や妹を守るため殺人を繰り返してきたという切ないストーリィ展開。団長のジョーカーを演じた三浦涼介さんの歌も演技も素晴らしかったです。「ロンドンというところに、こんな体で生まれ、親に捨てられたおれたちは死ぬしかなかったのを男爵が救ってくれた、孤児院に残してきた弟たちを守りたかった。」こんな内容の台詞を語る時、セバスチャンとの死闘で敗れ、坊ちゃんの命令でセバスチャンがケルビン男爵の館に火を放つと炎に包まれながら絶命していくとき、千穐楽ライブビューイングの大画面で拝見した表情は壮絶でした。三浦浩一さんの息子さんなんですね。納得。カテコ挨拶の声がそっくりでした。
まだ書き足りないですが時間がつきてきました。
写真は全てシアターガイドより転用しています。
内川君演じるシエル坊ちゃんと古川さんセバスチャン
三浦涼介さん演じるジョーカー
古川さん演じるセバスチャン