たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

星組『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム』-12月17日東京宝塚劇場(3)

2022年02月14日 02時00分57秒 | 宝塚
星組『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム』-12月17日東京宝塚劇場
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/04b88a14a13669f1191abac02d4447b8

星組『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム』-12月17日東京宝塚劇場(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/8f00a8bc3cd071de3cd6d55454d0165a

星組『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム』-東京宝塚劇場千穐楽ライブ配信
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/d5b0ec3fb2a3740c3ea6346e1448c61d



2021年12月17日(金)東京宝塚劇場、13時30分~、2階B席、

『モアー・ダンディズム』、

 過去作品の再現場面が多いということで、きびしいご意見もあるんですね。わたしはすごく楽しくて大満足でした。二階席、見きれてしまうこともありますが舞台全体がよくみえて、フォーメーションの美しさを楽しむことができたのはやはり二階席の特権と思いました。ライブ配信では味わうことのできない、劇場という空間での出会い、舞台とビールは生がいい!

公演プログラムの岡田敬二先生の言葉を辿りながら、もう少し振り返ってみたいと思います。


☆第1章は吉崎先生のテーマ曲に羽山先生振付のコンビ。

「ザ・ダンティ~、ザ・ダンディ~♪」板付からパステルカラーのスーツで次々と生徒さんたちが登場するプロローグ、二階席からみると舞台上も大階段上も色ごとに線になっていて、フォーメーションの美しさを堪能できました。愛ちゃんとせおっちをひきいておりてきたピンク色のひっとん、トップ娘役として頼もしくなったと思いました、かっこよかったです。真紅の衣装でゴンドラに乗っておりてきたこっちゃん、言うまでもありませんが本当に声がいい、しびれました。喉がどうなっているのかと思う声のよさ。客席おりはできなくなりましたが手拍子で一緒に盛り上がれるプロローグ、宝塚をみているという満足感で早くも胸がいっぱいになりました。


☆次の間奏曲(1)は、『ラ・ノスタルジー』(1986年月組)で友人の小椋佳氏が初めて宝塚の為に作曲してくれた”おもい出は薄紫のとばりの向う”を愛月が歌います。

 「おもい出は薄紫のとばりの向う」、舞台で歌われるのは剣幸さん以来とのこと。銀橋を渡りながら、ほとんど振りなくじっくり歌うことはあまりないと、愛ちゃんがナウオンステージで話しています。淡い薄紫色の衣装は、宙組で育ち、星組で宝塚を卒業していく愛ちゃんへのはなむけだったでしょうか。キラキラキラキラ、宝塚だけの世界観。じいんと沁みました。

☆第2章は、謝先生と若い才能の小澤先生の音楽で、ストーリーのあるダンシング・シーン「ミッション」。

 謝珠栄さん振付による新しい場面、最後にこっちゃんが撃たれて倒れますが、ハードな、物語性のある振付は謝さんらしいなと思いました。こっちゃんとひっとん率いる星組のダンス力が炸裂していました。せおっちもダンス、ダンス、ダンスでした。

☆次の間奏曲(2)は、ロマンチック・レビュー独特の大きなツバの帽子をかぶった娘役8名の「ビューテフル・ラブ」。振付は若央先生。

 有沙瞳ちゃん、小桜ほのかちゃんを真ん中にした娘役さん8名、綺麗な歌声が上手く重なっていました。大きな帽子と色鮮やかなドレス、宝塚ならではの華やかな世界。

 
☆第3章「キャリオカ」は、甲斐先生ならではのアレンジで約8分の中詰場面。振付は御織先生(オリジナル振付・山田卓先生)。

 「燕尾服の紳士達とピンクのドレスの淑女達によるスペクタクルな中詰場面」。名曲「キャリオカ」をスター達が歌い踊る」。真矢みきさん、湖月わたるさん、安蘭けいさんと引き継がれてきている場面、男役さんの燕尾服、娘役さんのドレスさばき、いかに美しく魅せることができるか、伝統的なこれぞ宝塚レビューという世界観、最後に娘役さんがドレスを大きく広げる振付、はじめてみました。すごくむずかしいのでしょうね。男役さんはこっちゃんを真ん中に愛ちゃんとせおっち、娘役さんはひっとんを真ん中に有沙瞳ちゃんと音波みのりさん、安定の布陣でした。

☆第4章「ゴールデン・デイズ」は、今回、退団する愛月のりりしい軍服姿をお楽しみいただき、

 愛ちゃんの白軍服、ラスボスの役が続いた愛ちゃんの、正統な男役の美しさをひき立てる場面、稽古場でも軍服姿で愛ちゃんが現れた時、こっちゃん「白馬はどこですか?」ってさがしたってナウオンステージで話しています。『うたかたの恋』をやりたかった愛ちゃんへのはなむけ。隣に極美慎くんがいたのが胸あつでした。この美しい芸を受け継いでいくんだろうと思いました。

 かいちゃん(七海ひろきさん)が退団していく時にもはなむけの場面でデュエットした有沙瞳ちゃん、男役さんに寄り添いながらひき立てる力、さすがと唸りました。彼女に任せれば間違いはないというか、ほんとにうまい。

☆第5章は『ダンディズム』から「ハード・ボイルド」の場面。振付は羽山先生、音楽は甲斐先生。

 こっちゃんとせおっち、男役同士で踊る場面でした。こっちゃんの方が少し小柄なところがなんとも可愛い、ザ・羽山先生という振付。

☆第6章は「ザ・ロケット」、振付は百花先生。


☆第7章は、真紅の衣装の礼真琴と舞空瞳の熱いラテン系のダンスをお送りする。音楽・高橋先生、振付・御織先生の場面。


☆第8章は、「アシナヨ」で、礼、舞空、愛月の場面。振付は若央先生。

 愛ちゃんの歌唱でこっちゃんとひっとんのデュエットダンス、ずっと舞台上に三人、最後のお辞儀も三人でこっちゃんとひっとんの愛ちゃんへのリスペクトもあふれた場面、ブルーの衣装がこっちゃん、ひっとんのカップルと愛ちゃんとで色目が違っていて、どちらも素敵でした。「アシナヨ」、ググってみると韓国語で「ご存知ですか」という意味だそうです。

☆そしてフィナーレは、吉崎先生の新曲”ピュアー・エレガンス”と、”モアー・ダンディズム”の曲による、グラン・パレードという構成です。
 
 『柳生忍法帖』の柳生十兵衛、今までやってきた役のなかでいちばん大変とナウオンステージで、こっちゃん、話しています。左目は全く見えない状態で、全くバランスを崩すことなく、飛んではねて歌ってかなりの運動量、こっちゃんの身体能力の高さがあってこそのクオリティ。そのあとでこれだけ満足できる舞台を魅せてくれるこっちゃん、すごいと思いました。ひっとんとのダンスの化学反応が、コンビを組んだばかりの時よりも進化していて素晴らしかったです。これ以上語る言葉を持ち合わせていないのが残念です。

 コロナ禍でチケットが3回幻となった星組公演、こっちゃん、ひっとん、愛ちゃんのトライアングルに劇場で出会えた最初で最後の貴重な一回でした。こうして一回だけでも出会たこと、幸せに思います。

 衣装は仁田幾英さん監修、加藤真美さんが担当。加藤真美さん、花組公演では芝居、ショー共に担当されていて忙しいですね。宙組『デリシュー』の衣装も素敵でした。宝塚の衣装は、ハードに踊ってもふんわり美しく魔法がかけられているように素敵ですが、色目もデザインも特に素敵です。作品の世界観をより深く伝えてくれる衣装たち、生徒さんたちの美しさとカッコよさをいちだんをひきたてるセンス、素晴らしいです。


 

 退団後、一か月もたたないうちにすっかり綺麗なお姉さんになった愛ちゃん、遠野あすかちゃんの宝塚受験スクールの講師に就任して、一か月記念日にインスタグラムも開設。愛ちゃんのような男役になりたいと憧れて音楽学校を目指す少女の中に、ダイヤモンドの原石がいるかもしれません。完璧なプロフィール写真、自己プロデュースする力の高さを感じます。

https://www.classy-lessons.com/lecturer/













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