たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2011年『フェルメールからのラブレター展』_「手紙を書く女」

2019年05月01日 23時41分34秒 | 美術館めぐり
《手紙を書く女》
ヨハネス・フェルメール 
1665年、油彩、カンヴァス、45 × 39.9cm
ワシントン・ナショナル・ギャラリー

「フェルメールの財産目録には、白い毛皮飾り付きの黄色い上着が含まれているようだ。この上着は、とりわけ《真珠の首飾りの女》、《リュートを調弦する女》、《手紙を書く女》、《婦人と召使い》に描き込まれている。これらはすべて1660年代半ば以降に制作された作品で、1668年の年記のある《天文学者》と1669年の年記のある《地理学者》よりも前に位置づけられよう。

 「真珠の絵画」のほとんどが、没我のプライヴェートな瞬間を主題にしているのに対し、《手紙を書く女》では、女性が、鑑賞者に気づいていることを知らせるかのように、書いていた手紙から顔を上げる。彼女は真珠の首飾り、宝石箱、インク壺を載せたテーブルに座り、我々に挨拶を送るかのごとく、リボンで飾り立てた愛らしい頭をこちらに向ける。彼女の頭上の、陰になった奥の壁には、大きくて暗い楽器の静物画があり、ここにもヴィオラ・ダ・ガンバが描かれている。」

(2008年『フェルメール展-光の天才画家とデルフトの巨匠たち-』公式カタログより)


「手紙を書いている女性がふとこちらを向く。かすかに笑みを含んだ表情が愛らしい。窓は見えず背景も暗いが、ほかの作品と同じく左上から光が差している。室内のようす、女性の着衣などから、ここに使用人が手紙を届ければ《女性と召使い》になるし、立ち上がってネックレスを首にかければ《真珠の首飾りの女》(作品名の表記は2008年・2018年『フェルメー展』にあわせました)だし、楽器を抱えれば《リュートを弾く女性》になる。フェルメールの作品はどれも、似たような要素だけで成り立っている。それにもかかわらず、いずれの作品にも類似性を感じさせないという独自の魅力がある。」

(『小学館ウィークリー西洋絵画の巨匠フェルメール』より)


週刊 西洋絵画の巨匠 4 フェルメール (小学館ウイークリーブック) [分冊百科]
小学館
小学館



 黄色い上着を着た愛らしい少女に昨年12月に上野の森美術館の『フェルメール展』で再会しました。日本にいながら、海の向こうからやってきたフェルメールの絵になんども会える。ありがたいことです。

ずっと書きたかったこと、やっとまたひとつ整理できました。


2018年12月15日上野の森美術館『フェルメール展』にて

《手紙を書く女》



《真珠の首飾りの女》




令和のはじまりは雨

2019年05月01日 19時34分29秒 | 日記
 ほとんど人と話すことのない日々が続いています。家の中で弟と言葉少なく会話するだけ。次に電車で出かける予定があるのは連休明け。自転車で行動できる範囲で慎ましく暮らしています。なのでカウントダウンとかイベント的なものも街の賑わいとも無縁で新しい時代を迎えました。10日後の作文の試験に向けて勉強すべく安いファーストフード店に来ていますが車でやって来て持ち帰る人ばっかりで店内はわたしひとりだけ。おばさんが長居して勉強したりパソコンやったりする光景は異様でやりにくいです。田舎の、人口密度が低すぎるのも実にやりにくいです。

 珍しくテレビをつけて昨夜のニュースと今日の午前中の様子を視聴。雅子様の笑顔に無理がなくなってきてほんとによかったなあと思います。カウンセリングスクールで勉強していた頃心理の専門家の先生たちから雅子様のことをなんどか聞きましたが愛子様が大きくなってきて落ち着かれてきたのかなと。愛子様が誕生された頃は皇居まで歩いていけるところにあった大会社で働いていて(今は移転したらしいです)、内親王殿下誕生を祝う大きなのぼりが立っていた光景をみたことが思い出されます。あっという間と言えばあっという間ですが十数年の色々なことのあった月日が流れたのだと思うと感慨深いものがあります。

 平成になった時は自粛ムード一色でしたが、明るいムードの代替わりは気持ちもまたあらたまっていいものですね。わたしはこれが正解なのかわかりませんが、今一度、いや今三度目か四度目の、自分を信じてこのまま歩んでみるしかないです。


 上皇さまが即位されたとき55歳だったのか、あっという間に歳月は過ぎてしまいますね。まだ終わりの時を考えたくないですが、人生の時間にはかぎりがあります。できるだけ身軽になって残りの時間を歩んでいけるよう、自分にとって大切なものとそうでないものを見極めながら歩んでいければと思います。まだまだ未熟なん・・・。


 「わたしたちの大切な雅子様」。乳幼児精神保健学会の渡辺先生の素敵な言葉です。





 店内わたしだけなので誰かが入ってこないと出にくい状況・・・。