65オヤジのスタイルブック

映画 オクジャ/okja

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、Netflixからポン・ジュノ監督の2017年作品「オクジャ/okja」です。

自粛要請が日本全国でかかり、映画館で映画を観ることも厳しくなりました。音楽では、動画配信の流れが出てきてますが、さすがに製作費のかかる映画の無料公開は厳しいので収束まで新作映画はお預けです。そこで、個人的にはアマゾンプライムとネットフリックスが映画サブスクでは最強ではないかと思います。

今回は、ポン・ジュノ監督の「オクジャ」を改めて観ることにしました。オクジャは、ネットフリックスのオリジナル作品で、カンヌ国際映画祭にネット配信作品として出品され劇場対ネットの論争を生んだ問題作でもあります。また、海外向け作品として「スノーピアサー」に次ぐもので、また、「グエムル漢江の怪物」に次ぐ怪獣作品でもあります。キャストも海外作品だけあって、ティルダ・スウイントン、ポール・ダノ、ジェイク・ギレンホールなど豪華な面々です。オクジャを救い出す少女ミジャを演じたアン・ソヒョンの純粋無垢な表情と体を張った演技は圧巻です。

物語は、韓国の奥地に住む祖父と孫娘ミジャが育てる巨大な豚オクジャと平穏な日々を送っていたところに、実は新種の食用豚として育てられていたオクジャがアメリカの委託企業に引き取られたオクジャを連れ戻そうとするミジャの冒険活劇ですが、グエムル漢江の怪物が、漢江に流した汚染物質により生まれた怪物で、環境問題がテーマ(在韓米軍が流した汚染物質の社会的テーマもある)の一つになっているの対し、今回は遺伝子操作により突然変異で生まれたオクジャという遺伝子組換による食の安全がテーマになっていると思います。

そこに過激な動物愛護団体を登場させることで、動物虐待と人間のエゴによりもたらされた食料としての巨大動物の屠畜シーンを加えることで、食に対する警鐘をもたらしているように思いました。

ベジタリアンでもなく、肉を食すものとしてはすべてを肯定できませんが、日本人の命をいただく思想の観点からも、経済と欲望を優先した結果としての境界線は必要不可欠ではないかと思います。その意味でもこの映画は、賛否両論を呼ぶ作品ではあります。ただ、ミジャがオクジャを救い出そうとした行為は、人間と動物という境界線を越えて家族愛として結ばれていることは確かだと思います。

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