映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はジム・ジャームッシュ監督の新作オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴです。
2作目の「ストレンジャーザンパラダイス」で一躍日本でも注目を浴びたジム・ジャームッシュ監督。バブル景気でのミニシアターブームに乗って、オシャレな人々に強い支持を受けていました。僕も御多分にもれず、モノクロームで単調なストーリーで何かオシャレ感が漂う音楽に、退屈感と共に不思議な空気を感じて引き込まれました。それから、30年間異なり主題ながら彼の世界観は強烈に支持され続けています。
今回の作品は、ジャームッシュが7年もの間温め続けたもので、21世紀を生きる吸血鬼の美男美女のカップル、アダムとイブ。
彼独特の音楽趣味に乗せて描かれる世界観は健在で、スクリーンに浸透するように魅了されます。吸血鬼にとっては生きにくい現代を、独特な解釈で表現されて、美しいカップルの容姿と共にオシャレに繰り広げられています。そんな浮世離れした生活を脅かすのが、陽気な妹吸血鬼。ハイソな二人に危機が迫ります。
日本もようやくデフレ脱却の兆しの中、新しいオシャレ世代にも支持されそうな、かなり期待大のジム・ジャームッシュの新作です。