出光創業者がモデルとなった映画「海賊とよばれた男」を観賞
百田尚樹原作、山崎貴監督、岡田准一主演の永遠の0トリオが再びタッグを組んだ作品で、今回は明治、大正、昭和の時代を生き抜き海賊とよばれた実業家、国岡鐵造の生涯を描き、0から石油事業を立ち上げ、石油メジャー企業を相手に闘った男の生涯は爽快にして、情熱あふれる感動シーンの連続で、侍実業家ともいえる男気があふれていました。
主演の岡田准一は、20代から90代の国岡を見事に演じ切っていて好感を持ちました。また、山崎作品で主役を演じる俳優が、彼の脇を固め、国岡商店を支える社員を国岡の熱情に呼応するように輝きをまし、血の通う企業の姿には、感銘する部分が多くありました。
モデルは、出光興産の創業者の出光佐三。最近でも、その一族が企業理念の違う企業との合併を拒否したことでも有名です。
ほぼ史実に基づいて描かれているだけに、出光と創業者の企業理念と社会に対する貢献の姿勢と社員に対する深い愛情が、この映画で感じることができました。特に敗戦で石油事業を失いながらも、社員を受けいれた姿勢やアメリカの石油メジャーの圧力により倒産に追い込まれるなか、さらにイギリスの経済制裁により、石油輸出ができないイランから石油を買いイランを救った命がけの戦い「日章丸事件」など、日本人の誇りを持ち、日本に勇気を与えた姿には、人間としての強い信念を感じました。
戦後の復興の歴史を知る上で、貴重な作品であり誰もが共感するものと思います。