映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。名優ウイリアム・H・メイシ―の初監督作品。「君が生きた証」です。
名優メイシ―が監督として届けた人間ドラマは、感動と共に重い問題を提示ています。
エリート社員のサムは、大学構内で起こった銃乱射事件で息子ジョシュを亡くし、妻と別れヨットでその日暮らしの生活を送っている。ある時、妻から送られたジョシュの遺品から彼が自作の詞とデモCDを手にする。
飛び入りライブで息子の歌を披露したサムに、ロック青年のクエンティンが一緒に汲まないかと誘う、クエンティンのバンド仲間と共に息子を歌を歌い、バンドは人気を得てあるフェスに参加するチャンスを得るのだが。サムは参加を拒む。
息子との過去を忘れるように過していたサムが、ジョシュの作った曲により息子の抱えていた悩みを知り、歌うことで亡き息子と新たな交流を深めていく父を演奏経験もあるビリー・クラダップが年の離れたバンド仲間と共に生き生きと演じられ、音楽の力を感じます。
しかし、詩と曲だけに向き合う時に感じるものは、一転ある事実により歪められてしまう。それは歪められても仕方のない大きな衝撃でした。
そして、ラストで歌うサムの姿を観て、亡き息子の過去を背負い、彼の思いを受け入れる父の強い意志を感じました。