あるテレビ番組を何気なく見てたら、ボズ・スキャッグスの名曲「ウイ・アー・オール・アローン」の秘話を紹介してました。
1980年代に青春を過ごした世代にとってこの曲は今も心に響く曲だと思います。そして、この時代のオシャレな音楽として誰もが聞いていたのがAORでした。
番組でAORに影響を受けた角松敏生さんがAORを解説してましたがアダルトオリエンテッドロックと言う日本での造語だなのは知っていたのですが、その語源がアダルトではなくアルバムだっと言うことを初めて知りました。そう考えればAORを代表するミュージシャンはロックはもちらん、フォーク、ジャズ、レゲエなどジャンルを超えたクロスオーバーなサウンドをアルバムの中で展開していたのに改めて気づかされました。
その代表格がボズ・スキャッグスであり、後にボズのバックミュージシャンであったTOTOやビリージョエルなど、幅広い音楽性に裏付けられた完成度の高い曲を提供していたように思います。
日本でアダルトになったのも角松さんいわく、カッコいい大人へのあこがれから生まれたとも。確かに音楽やファッション、ライフスタイルなどは、すべてカッコいい大人が作っていた時代でした。見習う者が目の前にあるのは時代をリアルに感じられ、そこから学んだとは忘れることがないのです。
振りかえって今は、価値観が多様化してカッコいい大人の概念は薄まって、あの時代よりもより文化的には幅広く感じ、僕でもいい時代になったと感じています。ただ感じるのは、身近にカッコいい大人を感じることが少なくなり、文化がリアルでなくバーチャルなものとなって軽薄になったように思うのは僕だけじゃないと思います。
僕が、リアルにカッコいい大人で居続けたいと思うことはそこにあります。僕がカッコいい大人たちから学んで今があるように。
Boz Scaggs / We're All Alone (Live)