GW以降も楽しめる東海の美術展の3回目は、愛知県美術館で28日まで開催中の「フィンランド・デザイン展」です。
ここ数年で人気が急上昇している北欧デザイン。その中心地と言えるのがフィンランドではないでしょうか。今回の展覧会はフィンランド100年の歴史と共に今のデザイン、さらに未来のデザインを紹介するフィンランド好きにはたまらない展覧です。
フィンランドデザインを一躍有名にしたマリメッコのテキスタルからガラスや磁器などの器が有名なイッタラやアラビア。さらに日本人にフィンランドの生活をより身近なものとしたアニメ、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンの原画など今日のフィンランドの人気を世に知らしめた作品がずらりと並び、また、そのルーツとなった初期の貴重なデザインの数々も展示され、さらに、フィンランドの新進デザイナーの作品なども展示された館内は、一部撮影も可能で、椅子などは実際に座ることができるスペースもあり、体験的な企画となっています。
フィンランドデザインを見ていて思うことは、日本の職人文化により作られた陶磁器や染色などの生地、民芸家具などのデザインに類似性を感じました。それは日本とは異なる気候風土でありながら、自然豊かな土地が織りなす四季に共通し、そうした点が、日本人のDNAに呼応して今の人気につながっているのではと思えました。
今回の展示は、福井、府中市、宮城と巡回されますので、お近くの方は、美術館という普段と異なる空間で、フィンランドデザインを楽しんでみてください。
マリメッコのテキスタルデザイン。
北欧の椅子とムーミンの絵本が楽しめる空間
エーロアールニオの動物のかたちとカラフルな色が特色のパピーと数多くの映画で使用されたポールチェア。