本日の映画レビューは、マギー・ギレンホール初監督作品でオリビア・コールマン主演のネットフリックスオリジナル作品「ロスト・ドーター」です。
今回の作品は、アカデミー賞に主演女優、助演女優、脚本の3部門にノミネートされ、クレイジー・ハートなど女優として活躍するオリビア・コールマンの初監督作品で、脚本も手掛けベネチア映画祭で最優秀脚本賞を受賞しています。
今回のアカデミー賞でもオリビア・コールマンが「女王陛下のお気に入り」に続く2度目の主演女優賞の最有力と言われてました。結果はジェシカ・チャスティンのオスカー獲得となりましたが、その演技力は流石だなと思う作品でした。
物語は、海辺のリゾートにバカンスに訪れた中年女性レイダー。ビーチでのトラブルをきっかけに、自らの過去が蘇り恐怖と混乱に陥っていくサスペンスドラマです。若き日のレイダーはジェシー・バックリーが育児に追われストレスを抱える大学の助手役で、母と仕事、女性として感情を揺らぎを見事に演じきり助演女優賞にノミネートにふさわしい演技でした。
脚本としても気難しく意志を曲げないレイダーが、無くした人形により過去をフィードバックし、レイダーが抱える心の闇が徐々に明らかになりスリリングな展開を望んでいましたが、ラストで僕の期待を残念ながら裏切ってくれましたが、女性監督らしい視点だからこその観点だと思い納得がいきました。
今回ネットフリックスが、アカデミー賞にノミネートされながら「パワー・オブ・ザ・ドッグ」でのジェーン・カンピオンの監督賞のみの受賞に終わりましたが、重厚で人間的な作品がノミネートされネットフリックスの方向性が垣間見れ、作品賞受賞の日も近いかと思います。
ともあれ今回の作品は、女性なら共感を持つ作品として評価されると思います。男性も女性に抱える問題に目を向け理解する作品として観てはどうでしょう。