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映画 シカゴ7裁判


ベトナム戦争の反対デモに端を発し不当な法廷劇を描いた事実に基づく映画「シカゴ7裁判」を鑑賞

今回の作品は、主演のエディ・レッドメインやサシャ・バロン・コーエンなどアカデミー俳優が集結し監督はマネーボール、ソーシャルネットワークのアーロン・ソーキンでアカデミー賞最有力作品として注目され現在日本でも公開中です。僕は16日から送信されたNetflixで視聴しました。

舞台は1968年の民主党全国大会。ベトナム戦争反対抗議デモに集結した市民や活動家が、あることがきっかけに暴発、警察と激しく衝突しデモを扇動した罪で7人の活動家が逮捕され裁判となった状況を克明に描いた法廷劇です。

先ずは、思想信条の異なるシカゴ7と言われるデモ首謀者の個性的な面々が裁判に臨む姿勢が面白い。エディ演じるトム・ヘイデンは冷静沈着に事を進める頭脳派、一方サシャ・バロン・コーエン演じるアビー・ホフマンは宗教的指導者の雰囲気を持つ情熱派、さらに過激な黒人組織として有名なブラックパンサー党のヤーヤ・アドヴル・マテ演じるボビー・シールは暴動での殺人容疑もあり、さらに弁護士がついていない状況、その相棒もそれぞれの信念を持ち、有罪を前提に裁判を操る判事に激しく抵抗する。さらに、検察側は、捜査官を潜入させ証言台に立たせることで、裁判を有利に働かせている。

この時代、ベトナム戦争で多くの若者が亡くなり、若者のエナルギーが暴発し常に権力と対峙していた。そんなエネルギーが当時のフィルムを組み合わせながら、うまく表現されていてスクリーンに熱を帯びているようです。ラストでは、そんな情熱が仇となる新しい事実が明らかになるのですが、そこを逆手にとるような奇策で信念を通そうとする姿に感動で締めくくられます。

今なお続くアメリカでの暴力がもたらし悲劇。その悲劇から生まれるデモ行為。そんなアメリカの民主主義の原点がここにあります。


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