個人的な予想では、ブラジルとオランダの決勝と予想してましたが、アルゼンチンがオランダをPKの末に破り決勝進出となりました。
共に守備を固め、カウンター狙いの戦いで楽しめる戦いではなかったのですが、両国の決勝進出への強い意志を感じる緊張感のあるゲームでした。
両社互角の戦いで、両チームとも決定力を欠いたというよりは、決定的な場面を作らせないディフェンス陣の執念により0対0のドローになったと思います。
アルゼンチンGKセリヒロ・ロメロの2本の好セーブに加え、PKにおいてはアルゼンチンの思い切りの良さを感じました。PKは、技術より強いボールを蹴ることが鉄則と言われます。4人のキッカーは、最初のキッカー、メッシがゴール隅に決めた段階で吹っ切れたように強いボールを蹴っていました。勝利を決めた最後のマキシ・ロドリゲスは、キーパーの手をはじいてゴールに突き刺さるものでした。
オランダのファン・ハール監督は、準々決勝でPKを止めたクルルの起用を考えたようです。3枚目のカードをクルルにしなかったのは、PKまで持ち込む考えがないことを意味しているし、僕は、正キーパーのシレッセンへのプライドを尊重した結果だと思っていました。偉大な監督に異議を唱えるのは失礼かと思いますが、シレッセンへの侮辱に思えます。ことPKにおいては、GKにも、キッカーにも責任はなく、勝敗は時の運でしかないのですから。2本のPKを止めたロメロは、ファン・ハールがPKの止め方を教えた張本人であったのも皮肉な巡り合わせといえます。