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映画 ジョーカー

バッドマンシリーズのダークヒーロー、ホアキン・フェニックス主演、トッド・フィリップス監督の映画「ジョーカー」を観てきました。

ヴェネツィア国際映画祭で、DCコミック初の金獅子賞に輝いた本作、世界中で大ヒットを続け、日本でも公開時間を増やすほどの人気です。僕も先日、満を持して観てきました。感想を一言でいえば凄い!これは、映画の魅力が満載の素晴らしい作品です。

物語は、ホアキン演じる大道芸人のアーサーが、バッドマン最大の敵にしてライバルのダークヒーロー「ジョーカー」の誕生秘話を描いてます。アーサーは、年老いた母の面倒を看ながらコメディアンを目指し、大道芸人のピエロとして生計を立てています。しかし、人とは異なる性格により、仕事をうまくいかず、徐々に奈落の底へと落ちていきます。

本作の魅力はいくつもあるのですが、ひとつは、ホアキン・フェニックスの演技力。笑いに対して純粋で心優しい男が、負の連鎖により凶器の男へと変貌する様を圧倒する演技で迫ります。とにかく、彼の頭の先からつま先まで、張り詰められた動きに魅了されます。

もうひとつの魅力は、どの国でも抱えている様々な暴力がジョーカーの誕生に起因していること。銃社会アメリカゆえの引き金は、どの国でもジョーカーと言う悪魔を生み出しうること。アーサーがジョーカーとなるきっかけを作る存在として尊敬するコメディアンを演じるロバート・デ・ニーロと母親役のフランセス・コンロイに注目してみると、この映画の社会的な核心に迫れると思います。

今回の作品は、オリジナルの悪のヒーロー誕生。今世界で起こっている暴力を、コミックの中にいたジョーカーを世の中に放ったかのようなリアリティーを感じます。残念ながら日本ではR15指定ですが、ジョーカー誕生にいたる問題を大人の眼で見つめる必要があります。

真面目に語ってしまいましたが、娯楽、スリル、サスペンス、ドラマなど多種多様なスパイスが加えられ、どこを切り取っても飽きない作品です。ジョーカー見ずして今年の映画は語れません。映画ファンもそうでない人も必見の作品です。


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