人生論:「生涯発展途上」を目指して

消化器内科医になった起業家・弁護士・会計士、岡本武士による人生論や新たな視点の提供、身の回りの出来事に対するコメント等。

新しい分野に踏み入れるとき

2004-05-19 01:23:17 | Afia
仕事でも趣味でも、まったく新しい分野にチャレンジするときはまず人に聞いたり、本を読んだりしますね。たとえば、サーフィンを始めてチャレンジする場合、どのような先生を探しますか?

知ってる人、友達の紹介で会った人、誰かが「この人うまいよ」と教えてくれた人、雑誌に載ってた人。ここら辺がまず狙い目ですよね。しかしここに、大きな落とし穴があるのです。

それは、その人をサーフィンの神様とでも思ってしまうことです。

え、どういうこと?自分は全くの素人。相手は経験者。向こうが間違ってると思うこともないし、思ったとしても争えば結局説得されてしまう。増してや、誰かに紹介してもらったりすると、その一人だけに教わることになり、色んな視点や論争を聞くことなく、受け入れてしまう。

「先生」という存在は、簡単に相手を「洗脳」することができるのです。これは憶えておきましょう。たとえば、「宇宙」というものを初めて学ぶ子供が、親(=先生)に、「全宇宙は、地球の周りをグルグル回っているのよ」と言われたとします。信じないわけがありませんね。

では、どうすればいいのでしょうか?まず、できる限り多くの情報源を確保しましょう。教材や雑誌もそうですが、二人以上の経験者からアドバイスをもらえるようにするといいですね。宇宙の例に戻ると、親以外に、学校の歴史の先生からガリレオの話を聞き、物理の授業で重力の法則を学んだとします。これで全体図が見え始めますね。次第に、「地球って、宇宙の中心じゃないのかも」などの判断もできるようになります。

しかし、教える人を疑ってばかりではなかなか上達しません。では、どうすればいいのでしょうか?個人的には、まず相手を信じるようにします。そして多くの情報源を確保し、整合性があるものを中心に自説を立てます。矛盾があれば、調べます。必要であれば、違う人から学びます。本についても、結局人間が書いているので同様に扱い、原則としては内容を信頼しますが最初から無条件で受け入れるようなことはしません。

結果としては、「正しい」道を見つけるのではなく、「自分にとって正しい」道を見つければいいのです。たどり着いた自説が多数説であることも、客観的に正しい必要もありません。プロの個性溢れるゴルフスィングの数々を見ていると、理想的な形にならなくても充分世界一になれるということはわかりますよね。

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