人生論:「生涯発展途上」を目指して

消化器内科医になった起業家・弁護士・会計士、岡本武士による人生論や新たな視点の提供、身の回りの出来事に対するコメント等。

1か月記念

2010-01-22 23:29:10 | 出来事
昨日、禁酒1か月記念を迎えました。

今まで週1~2回程度の飲酒で、機会飲酒+αといった程度でしたが、年に何度かは二日酔いに悩ませられることがありました。つらいというより、翌日の時間ロスがとにかくもったいなく感じていました。

そこで禁酒する決心をし、忘年会シーズン、クリスマス、カウントダウン、元旦など1年で最も飲酒の機会が多いはずの時期にそれを貫きました。

直近のきっかけとなったのは「病的酩酊」なるものの初体験でした。症例報告の意味も含めて記しておきます。

まず(かなり大雑把な)定義ですが、

単純酩酊はただの酔っ払い。
異常酩酊はただならぬ酔っ払い。

異常酩酊には複雑酩酊と病的酩酊がありますが、

複雑酩酊はただの「ただならぬ酔っ払い」、
病的酩酊はただならぬ「ただならぬ酔っ払い」。

わかりやすくしようとしたのが逆効果になったように思えますが。

病的酩酊の特徴として「急激の生じる全健忘」があります。全健忘とは文字通り、なんとなく記憶が曖昧という次元ではなく完全に記憶がないことです。ただし、過去の記憶を失うわけではなく前向きの健忘です。

背景にはイッキ飲みがあります。「しない、させない」を徹底したいところなのですが、「させない」はできても「させられない」はなかなか難しいもの。普通なら断れることでも、元々単純酩酊の状態から断れるか、断りたいと思うかはまた難しい問題です。させる側も、普通は飲ませたりしないのにノリでそうなってしまったというところでしょう。「しない、させない」だけではこのような頻繁に生じるシナリオの考慮が不十分であることが明らかです。

さて、一部記憶のない出来事について語ったり自己診断するのも不思議ですが、相当量を飲んでから相当量のワインをイッキすることになりました。そして2杯目を飲み始めて、途中で「もう絶対ムリ」と思った瞬間からプツンと記憶がありません。まさに「急激に生じる全健忘」。気づいたら次の日の正午で、自分のベッドで服を着たまま目を覚ましました。そのとき当然二日酔い(+)でしたが、食欲(-)嘔気(+)嘔吐(-)。おそらく脱水のため頻脈気味でしたが、発汗等その他の自律神経症状はありませんでした。

治療としては、近医でリンゲルの点滴を受けることを検討しましたが、自分の代謝能力に任せて水分補給のみの経過観察にしました。

病的酩酊では乱暴になったり人格が変わったりして、犯罪に走ってしまうケースもあるそうです。今回は、人格の変化といえるほどの症状があったとは聞いていません。よくみられる症状である妄想・幻覚もなく、もちろん犯罪(-)です。

それでも、犯罪にしろ病気にしろ、何かが起きえた。危なかった。

ということで今後お酒を再び嗜むこともあるとは思いますが、今のところは禁酒とし、将来的にもイッキは絶対避けようと思います。

諸先輩方、友人知人の皆様、その点ご理解のほどよろしくお願い致します。