「北のミサイルは不意打ち」中国軍最高幹部が明かす -YOMIURI ONLINE 2006.07.20 10:21 JST-
【ワシントン=貞広貴志】「北朝鮮のミサイル発射は、私には不意打ちだった。多くの中国政府高官にとっても同様だった」――。
中国軍の実質トップである郭伯雄・中央軍事委員会副主席は19日、ワシントンの国防大学で講演した後、質疑に応じ、中国の北朝鮮ミサイルについての情報がきわめて限定的だったことを明らかにした。
郭副主席によると、中国軍にとって発射の一報は、「米情報機関を情報源とする報道」だった。ただちに部下に指令を出し、事実関係の確認を急いだが、「北朝鮮筋からの情報はあいまい」で、発射の証拠をつかむのに手間取ったという。
郭副主席は、「北朝鮮は現状について独自の見方をし、独自の行動を取る。中国が何をしろとか、するなとか強制できない」と、中国の北朝鮮に対する影響力が限られていることを強調した。
郭副主席は軍機構で、中央軍事委主席を兼任する胡錦濤・国家主席に次ぐ最高幹部。外国の関係者の質問に答え、中国軍の“限界”を明かすのはきわめて異例とされる。
ただ、米ブッシュ政権が突きつける「中国はさらなる影響力行使を」との要求をかわす政治的発言との見方もある。
不意打ちだったとしても政治的発言だとしても、中国の朝鮮に対する情報収集力(=影響力)が限定的だという結論に変わりはない、影響力はあるがババは引きたくないというのなら別だが。
実際テポドン2への中国の対応が日米の後手後手に回ったことや、中国国内の反応を見る限り本当に知らなかったというのが確かだと思われる。
郭伯雄の発言は事実(一部かも知れないが)を述べることにより、自国の苦境を説明、今後の責任を回避、になっていて見事に政治的。
食えないジジイだが、朝鮮が切られたのは確かなようだ。