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【雑感】グルジア問題「ロシアの役割支持」 上海協力機構が首脳会議【和文/日経】

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080829AT2M2802R28082008.html

 グルジア紛争を巡る米欧とロシアの対立が一段と深まっている。ロシア、中国と中央アジア4カ国で構成する上海協力機構(SCO)は28日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで開いた首脳会議で、和平に向けたロシアの積極的な役割を支持、米国のミサイル防衛(MD)に反対するなど対米批判を前面に打ち出した。一方、欧州連合(EU)議長国フランスのクシュネル外相は同日、「ロシアに対する制裁措置を考える」と述べ、EUとしてロシアに厳しく対応していく姿勢を見せた。

 【ドゥシャンベ=坂井光】上海協力機構は28日の首脳会議で「ドゥシャンベ声明」を採択した。声明はグルジア紛争で引き起こされた「緊張状態に対する懸念」を表明したものの、「(グルジアなどが含まれるカフカス)地域におけるロシアの積極的な役割を支持する」と明記した。ただし、ロシアによるグルジア領の南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の独立承認には言及しなかった。米国による東欧へのMD配備については「戦略兵器の均衡や核不拡散などのためにならない」と批判した。(28日 20:18)


 リベラル系の新聞では「上海協力機構は、グルジアからの2自治州(国)の、ロシアによる独立承認を不支持」との論調で、中国をフォローしているようだ。

グルジア紛争を受け、ロシアの外交上の孤立が強まっている。ロシア、中国、中央アジア4カ国で構成する上海協力機構(SCO)は28日、「領土保全の尊重」をあらためて表明したが、ロシアが発表したグルジア領・南オセチア自治州、アブハジア自治共和国の独立承認への支持は見送った。 (朝日)
http://www.asahi.com/international/reuters/RTR200808290017.html

採択した宣言では、グルジア情勢でロシアの役割を「支持する」としたが、ロシアによる、グルジアの南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の独立承認支持は盛り込まれず、国際社会で正当性をアピールしたいロシアの思惑は外れた。(中日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008082902000105.html


 中国はグルジアと同じ問題を抱え込んでいるので、それはそれで説得力はあるのだが、日経の記事を読むと
「グルジア問題に関しては、ロシアを支持。2自治州(国)に関しては、自国の都合(チベット、ウイグル)があるので黙認」
しているように思える。

 黒海では既に「人道支援」でにらみ合いが始まっている。事態が上海協力機構 VS NATOに発展した場合、裏庭にあたる極東はどうなるのだろうか。
 当面、ウクライナのNATO加盟、グルジアへの人道支援、ロシアへの経済制裁あたりが段階的に進むと思われるが。
 少なくとも、現日本政権がそれらの情勢に対して、無策であろうことだけは想像に難くない。

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