路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説②】:電動スケーター 手軽さが危険走行を助長した

2024-02-16 05:01:30 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【社説②】:電動スケーター 手軽さが危険走行を助長した

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:電動スケーター 手軽さが危険走行を助長した

 交通ルールが大幅に緩和された「電動キックスケーター」の、危険走行が絶えない。死者やけが人も出ている。利用の実態を詳しく調べ、安全対策を強化すべきだ。

 電動キックスケーターは立ち乗りの二輪車で、昨年7月の道路交通法改正前までは原付きバイクと同様、運転免許が必要だった。

 それが新ルールでは、最高時速20キロ以下などの条件を満たす車体なら、16歳以上を対象に免許なしで乗れるようになった。ヘルメットの着用は努力義務となり、「自転車並み」の扱いに変わった。

 これに伴い、危険な走行も目立ってきている。警察庁によると、昨年末までの半年間に、信号無視や歩道の高速走行などの交通違反が7130件に上った。

 近距離を手軽に移動でき、環境にもやさしい乗り物として注目された電動キックスケーターは、新ビジネスの振興を目指す国の政策もあって普及してきた。しかし、利便性を優先するあまり、安全が おろそ かになっては本末転倒だ。

 個人で車体を購入するほか、都市部や観光地で車体を借りて乗るケースも広がっている。警察は取り締まりを徹底してほしい。

 ルールの周知も欠かせない。最高時速が20キロを超える車体は、今でも免許が必要だ。だが、名古屋市で歩行者をひき逃げしたとして逮捕された男は、20キロ超が出せる車体に乗っていたのに「免許不要だと思った」と供述している。

 車体のタイプによって、免許が必要かどうかが分かれたことを知らない人も多い。販売やレンタルに携わる事業者は、利用者に説明を尽くすことが大切だ。

 過去に悪質な違反があった人には、新たな利用を認めないなどの対応も検討してもらいたい。

 海外では近年、安全面に懸念があることなどから、規制の強化に かじ を切る動きも出ている。パリ市では住民投票の結果、貸出場所の撤去方針が決まったという。

 昨年12月に利用者が死亡する事故が起きた長野県軽井沢町は「公道での使用を控えてほしい」と異例の呼びかけを行っている。

 関係省庁は、国内や海外の状況を詳しく調べ、制度のあり方を再検討すべきだ。このまま危険な走行が続くようであれば、事故防止を最優先に、運用方針を一から見直すことも重要だろう。

 電動キックスケーターは、細長い板の上に両足を乗せて運転するため、バランスを崩しやすい。走行の安定性を高めるような構造上の改善も必要ではないか。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月14日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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