路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【兵庫県】:おねだり斎藤元彦知事「辞職は不可避」説への抵抗と贈収賄捜査

2024-07-24 07:53:10 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【兵庫県】:おねだり斎藤元彦知事「辞職は不可避」説への抵抗と贈収賄捜査

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県】:おねだり斎藤元彦知事「辞職は不可避」説への抵抗と贈収賄捜査

 ◆高級コーヒーメーカーやロードバイク

 斎藤元彦兵庫県知事が職員に対するパワハラや「おねだり」に絡んだ疑惑を内部告発された問題をめぐって、県議会の百条委員会が7月19日に開かれ、「斎藤知事が特産ワインをおねだりした」とされる音声データと陳述書の内容が公開された。知事は記者団にワインの受領を認めたものの、PR目的だったとして「問題がない」との判断を示した。土俵際に追い込まれた感のある知事だが、それでも職にとどまることを選択しているように見える。一方で、県警は贈収賄に絡んだ捜査に着手していたとの情報も聞こえてきた。

 ◆置いておくわけにはいかないので自宅で飲んだ

 元稿:新潮社 デイリー新潮 DAILY SHINCHI 主要ニュース 社会 【疑惑・地方自治・兵庫県・斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題】  2024年07月23日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【斎藤知事のパワハラ疑惑】:百条委員会で露呈…真相解明を妨害する県庁職員局と維新の会県議

2024-07-24 07:52:10 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【斎藤知事のパワハラ疑惑】:百条委員会で露呈…真相解明を妨害する県庁職員局と維新の会県議

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【斎藤知事のパワハラ疑惑】:百条委員会で露呈…真相解明を妨害する県庁職員局と維新の会県議 

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         兵庫県の斎藤元彦知事(新潮社)

 ◆恨み節

 元稿:新潮社 デイリー新潮 DAILY SHINCHO 主要ニュース 社会 【疑惑・兵庫県の斎藤元彦知事(46)のパワハラなどを告発した文書】  2024年07月20日  12:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【余録】:明治維新の1868年…

2024-07-24 07:52:00 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【余録】:明治維新の1868年…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【余録】:明治維新の1868年…

  明治維新の1868年、開設間もない兵庫県庁で初代知事(官選)に起用されたのは伊藤博文だった。後に初代総理大臣(首相)となる伊藤は当時26歳。留学経験があり、神戸港がある兵庫で外国人と交渉できることからの人選とみられている

記者会見で厳しい表情を見せる斎藤元彦・兵庫県知事=神戸市中央区で2024年7月12日午後5時59分、大西岳彦撮影
 
百条委員会の冒頭、亡くなった元県西播磨県民局長の男性に黙とうする委員ら=神戸市中央区で2024年7月19日午後1時36分、北村隆夫撮

 ▲46歳、若き知事の下で深まる混迷である。兵庫県の斎藤元彦知事によるパワーハラスメント疑惑などを告発する文書を作成した元県西播磨県民局長が亡くなった。自殺とみられる。真相究明に向け、県議会に置かれた百条委員会は検証作業に乗り出したが、斎藤知事の責任を問う声が広がっている

 ▲死去した元幹部は「(疑惑解明を)最後までやり通してほしい」とのメッセージを残していたという。深刻な内容を含む告発の事実関係が丁寧に検証されるべきだ

 ▲ただし、いたずらに混乱を広げたのは知事の初動である。告発を「うそ八百」と決めつけて「公務員失格」と非難し、公益通報認めず懲戒処分にした。感情的対応を元幹部はどう受け止めただろう。斎藤知事は「生まれ変わる」と続投意欲を示すが、失われた尊い命は戻らない。自民党県連、労働組合、県職員OBなど辞任を求める声は強まる

 ▲師の吉田松陰から弟子時代に「周旋家」と評された調整力を伊藤は持っていた。初代知事の勤務は1年足らずだったが、それでもさまざまな足跡を残した

 ▲斎藤知事3年失った信頼は大きい。まさに「綸言汗(りんげんあせ)の如(ごと)し」。資質が問われるトップの「うそ八百」発言だったというしかない。 

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2024年07月20日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①・07.19】:兵庫県知事告発 公益通報者守る制度に

2024-07-24 07:51:50 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【社説①・07.19】:兵庫県知事告発 公益通報者守る制度に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・07.19】:兵庫県知事告発 公益通報者守る制度に

 兵庫県の斎藤元彦知事を内部告発し、処分された元県西播磨県民局長の男性(60)が亡くなった。自殺とみられる。

 2022年に施行された改正公益通報者保護法は、企業や官公庁で不正を通報した人の保護を定めるが、十分に機能しているとは言い難い。通報者を確実に保護するための法改正を急ぐべきだ。
 
 元局長は3月、匿名で知事らのパワハラや企業からの贈答品受け取りなどの疑惑を記した文書を一部の県議や報道機関に送った。
 
 知事は内容を「うそ八百」と非難。県は元局長を特定して解任した。元局長は4月、県の公益通報窓口に通報したが、県は5月、停職3カ月の懲戒処分とした。
 
 しかし、県による内部調査の中立性に疑問が生じたため、県議会は6月、調査特別委員会(百条委員会)を設置。元局長の証人喚問も決めたが、元局長は今月7日に音声データを残して死亡した。
 
 同法は、組織内部での通報が困難な場合、報道機関など外部への通報も認める。知事は県の公益内部通報制度では受理していないことを理由に公益通報に当たらないと断じたが、誤った判断だ。
 
 鹿児島県警でも5月、内部文書を漏らしたとして前生活安全部長が国家公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕、起訴された。
 
 前部長は「県警職員の盗撮事件を本部長が隠蔽(いんぺい)しようとした」ことの告発だと主張する。
 
 警察職員が絡む事件の捜査は本部長指揮が通例にもかかわらず所轄署に任せ、逮捕まで5カ月もかかるなど県警捜査の不自然さは否定できない。前部長の告発を公益通報とみなす余地は十分ある。
 
 和歌山市では20年、公金の不正使用を内部告発した男性職員が自殺した。公益通報の秘密が守られなかった疑いがあり、市は外部有識者を含む審査会を設けた。
 
 公益通報者保護法は通報者の不利益となることを禁じるが、通報者の約3割が不利益な扱いなどを受け、後悔しているという調査結果もある。
 
 権力や権限を持つ人や組織の不正を正す人がいなくなれば、社会の自浄機能は失われる。消費者庁は制度改善に向けた有識者検討会を設けた。告発者保護の強化に向けた議論を急ぐよう求める。

  元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年07月19日  07:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・07.18】:兵庫知事告発 疑惑隠しの不信拭えぬ

2024-07-24 07:51:40 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【社説・07.18】:兵庫知事告発 疑惑隠しの不信拭えぬ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・07.18】:兵庫知事告発 疑惑隠しの不信拭えぬ

 自治体トップの不正を組織で握りつぶそうとしたのではないか-。渦巻く住民の不信感に真摯(しんし)に向き合わねばならない。  

 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発した文書を巡り、県政が大きく揺らいでいる。  

 斎藤氏は告発を「誹謗(ひぼう)中傷」と断じた。文書を作成・配布した元県西播磨県民局長の男性は懲戒処分を受けた後、死亡した。  

 告発内容を裏付ける情報が相次ぎ表面化する中、斎藤氏の対応に批判が高まり、県議会は調査特別委員会(百条委員会)を設けて真相究明に乗りだした。  

 事態の責任を取るとして片山安孝副知事が辞表を提出したが、議会与党を含め県庁内外から知事の辞職を求める声が噴出している。  

 斎藤氏は「選挙で負託を受けている」と続投意向を崩さない。ならば自らの疑惑と責任から逃げず、進んで明らかにすべきだ。  

 男性が3月、県議や報道機関に配布した文書で告発したのは、過度のパワハラ、事業者からの物品の受け取りなど7項目に及ぶ。  

 これを斎藤氏は記者会見で「うそ八百」と強く非難し、局長からの解任を発表した。内部調査した県は5月、「核心的な部分が事実ではない」として男性を停職3カ月とした。  

 ところが、斎藤氏が出張先で公用車から20メートル歩かされただけで職員を怒鳴り散らしたパワハラ行為や、視察先企業から県側に物品提供があった事実関係が判明。県議会は強い調査権限を持つ百条委設置を決めた。男性は出席を予定していたが、自死したとみられる。  

 最大の問題は、組織内の不適切な問題を訴えた内部告発者を、なぜ守れなかったのかだ。  

 男性は告発文書の配布後、県の公益通報窓口に通報した。県はその調査中だったにもかかわらず、通報前の告発は「保護の対象外」とし、別の内部調査で処分した。  

 だが、県トップの不正・パワハラという性質上、男性が県通報窓口の問題対応を不安視して外部連絡したのは理解できる。  

 実際、処分につながった内部調査に協力した弁護士は、告発文書で知事のパーティー券購入に関与したと指摘された県信用保証協会の顧問だった。中立性が疑われる。  

 告発者をおとしめて知事の疑惑を組織的に隠そうとしたと言われても仕方あるまい。  

 再調査を行う県の第三者委員会と県議会百条委で、疑惑の全容解明とともに、告発者を追い込んだ対応の徹底した検証が必須だ。

  元稿:京都新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年07月18日  16:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【浪速風・07.18】:兵庫知事告発の元局長の堂々と発する言葉を聞きたかった

2024-07-24 07:51:30 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【浪速風・07.18】:兵庫知事告発の元局長の堂々と発する言葉を聞きたかった

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【浪速風・07.18】:兵庫知事告発の元局長の堂々と発する言葉を聞きたかった

 武士道と云(い)うは、死ぬ事と見付(みつけ)たり-。誤解されがちだが、江戸時代の鍋島藩士、山本常朝(つねとも)が武士の心得について説いた『葉隠』の一文は「死にもの狂いで活路を見いだせ、生き抜け」との意味だという。命を絶つことではない。

取材に応じる兵庫県の斎藤元彦知事 =15日、大阪市北区

 ▶兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを文書で告発した元県西播磨県民局長の男性が死亡した。19日に疑惑の真偽を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)に証人として出席する予定だったが、同県姫路市内で亡くなっているのが見つかった。自殺とみられる。「一死をもって抗議する」などのメッセージを残し、疑惑に関連する音声データと陳述書を議会側に提出した。百条委で今後資料として扱うか協議するという。

 ▶常朝は「治世に勇を顕(あらわ)すは詞也(ことばなり)」と、勇ましさを示すのは言葉だと説いた。百条委では、男性が堂々と発する言葉を聞きたかった。

  元稿:産経新聞社 主要ニュース オピニオン 【浪速風】  2024年07月18日  13:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【こちら特報部・07.17】:知事を告発した職員を「死をもって抗議」に追い込んだ兵庫県の「懲戒」 公益通報者を守れぬ「保護法」の実態

2024-07-24 07:51:20 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【こちら特報部・07.17】::知事を告発した職員を「死をもって抗議」に追い込んだ兵庫県の「懲戒」 公益通報者を守れぬ「保護法」の実態

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【こちら特報部・07.17】::知事を告発した職員を「死をもって抗議」に追い込んだ兵庫県の「懲戒」 公益通報者を守れぬ「保護法」の実態 

 パワハラや物品の授受を巡る兵庫県知事の疑惑を告発した県幹部の男性が、県議会の調査特別委員会(百条委)への証人出席を前に亡くなった。改正公益通報者保護法は通報者捜しや不利益な扱いを禁じているが、県は公益通報とは別に調査を行い、男性を懲戒処分としていた。組織の不正をただす告発者が、守られる環境を実現するには。(山田雄之、西田直晃)
職員へのパワハラなど斎藤元彦兵庫県知事の疑惑7項目を挙げた告発文書

職員へのパワハラなど斎藤元彦兵庫県知事の疑惑7項目を挙げた告発文書

 「3年前に多くの負託を受けた」「県政を前に進めることが、私の責任の取り方」。1時間40分に及んだ16日の斎藤元彦兵庫県知事の定例記者会見。進退を問われるたび、硬い表情で繰り返し辞職を否定した。

 ◆頭ごなしに「うそ八百」「公務員失格」

 発端となったのは、元県西播磨県民局長(60)が斎藤氏のパワハラなどを指摘した内部告発だ。退職前の3月中旬、疑惑7項目を挙げた文書を県議や報道機関に配布。元局長の告発文書によれば、「おねだり体質は県庁内でも有名」として物品を業者から譲り受けたことや、出張先の施設のエントランスから20メートルほど手前で車を降ろされた知事が歩かされ、職員を怒鳴り散らす出来事があったと訴えている。
 
 県は同月27日に元局長の退職を取り消す人事を発表し、斎藤氏は定例会見で「事実無根が多々ある」「うそ八百」「公務員失格」と断じた。告発にあったコーヒーメーカーの授受を幹部の1人が4月に認めたものの、県は5月にこの文書を誹謗(ひぼう)中傷と認定。元局長を停職3カ月の懲戒処分にした。調査の中立性が疑われ6月に県議会が百条委を設置。元局長は今月19日に証人として出席予定だったが、7日に死亡しているのが見つかった。自殺とみられるという。

 ◆副知事は涙ながらに辞任を表明

 周囲からは辞職を求める声が強まる一方だ。12日に片山安孝副知事が涙ながらに引責辞任を表明し、斎藤氏にも複数回求めたが応じなかったと説明。14日には前回知事選で斎藤氏を推薦した自民党県連会長の末松信介参院議員が「大きな正しい決断をしてほしい」と事実上、辞職を要求した。
 
 関係者によると、元局長の死後、百条委で読み上げる予定だった陳述書や、斎藤氏が公務中に県特産品のワインをねだるようなやりとりが記録された音声データが残されていたことも判明。「死をもって抗議する」という趣旨のメッセージも残しており、遺族が提出した。百条委は16日の理事会で、19日の会合で調査資料とする方針を決めた。

 ◆パワハラの告発には事実が含まれていた

 斎藤氏はどんな人物か。東大卒の元総務官僚で大阪府への出向を経て2021年に県知事選に出馬。自民の支援が分裂する中、維新の推薦を受けて初当選した。
斎藤元彦兵庫県知事のホームページ(スクリーンショット)

斎藤元彦兵庫県知事のホームページ(スクリーンショット)

 「ひょうひょうとして、議会以外でもあいさつする腰が低い印象の知事だったので、告発内容は驚いた」と語るのは疑惑の解明に努める無所属の丸尾牧県議。4〜6月に庁舎前などで県職員向けのアンケート約400枚を配り、27人の回答があった。「擦り合わせると、おねだり体質やパワハラの告発には十分に事実が含まれていた。知事が具体的な説明を果たさず、職に固執する理由が理解できない」と首をかしげる。

 ◆通報後の処分は禁止されているが

 県職員労働組合の土取節夫中央執行委員長は「職員たちから『県政が滞っている』と聞く。一刻も早く刷新されてほしい」とした上で、「辞めたとしても責任が果たされるわけではない。人が亡くなっている。真実を明らかにしなければいけない」とくぎを刺した。
 
 兵庫県の元局長のような内部告発者を守るため、通報後の処分を禁止した「公益通報者保護法」がある。2022年施行の改正法で、受付窓口の整備が義務付けられたほか、調査担当者に守秘義務が課された。解雇や降格、犯人捜しといった通報者への不利益な扱いも禁じられたが、こうした報復に罰則は設けられなかった。
 
 元局長は告発文を配布し、4月に県の公益通報窓口にも同じ内容を通報した。しかし、知事は「公益通報には当たらない」と会見で表明し、公益通報窓口とは別の内部の調査を経て、元局長の懲戒処分を決めた。公益通報者保護制度に詳しい中村雅人弁護士は「通報の中身は公益に資する内容。処分は拙速だった」と話す。

 ◆公務員に「守秘義務のプレッシャー」

 同法では、事業者内部、権限のある行政機関、マスコミや労組といった第三者の三つの通報先が定められている。消費者庁が昨年、公的機関を含む1万人の就労者を対象に行ったアンケートによれば、勤務先の重大な法令違反を相談・通報すると回答した人のうち、65%が「勤務先」を最初の通報先として選んだ。従業員数が多いほど、この割合は高くなっている。
消費者庁が入る東京・霞が関の合同庁舎4号館

消費者庁が入る東京・霞が関の合同庁舎4号館

 だが、中村弁護士は「兵庫県の事例では、通報対象がトップの不正であり、内部通報で改善が望める効果は薄い。県自身が権限のある行政機関でもある。やむを得ない事情でまずは外部に告発した」と解説。「公務員の場合、民間労働者よりも守秘義務のプレッシャーは大きい。命懸けの勇気が必要な訴えに対し、懲戒処分という『伝家の宝刀』をトップがたやすく抜くのが許されれば、多くの人は制度を活用すべき場面で萎縮してしまう」と危ぶむ。

 ◆通報者側に求められるハードル

 前出のアンケートでも実際に相談・通報した人の17.2%が「後悔している」と答えた。複数回答の理由として「不正に関する調査や是正が行われなかった」(57.2%)、「不利益な取り扱いを受けた」(42.1%)などが挙がった。
 
 社内窓口への内部告発後に配置転換され、勤務先のオリンパスとの8年にわたる訴訟に勝訴した浜田正晴さん(63)は「通報者にとって、求められるハードルは非常識に高い」と指摘した。「公益通報者保護法が適用されるのは、刑事罰、過料に当たる違法行為に通報者自らが告発で言及した場合に限られる。一般のビジネスパーソンや公務員には非常に難しい」
 
 さらに、兵庫県の姿勢を疑問視する。「ろくに調べもしないで、元局長を切り捨てたように映る。百条委員会の場でしっかり事実を明らかにしてほしい」

 ◆不当な取り扱いに罰則を設けよ

 兵庫県に限らず、公益通報を巡る問題は各地の公的機関で相次いでいる。和歌山市では、不正支出を知った男性職員の公益通報で、20年に十数人が停職や減給といった処分を受けたが、別の部署に異動したこの男性職員が自殺。鹿児島県警では今年、内部文書をライターに送付した前生活安全部長が国家公務員法(守秘義務)違反の罪で起訴されているが、弁護人は「趣旨は県警の隠蔽(いんぺい)を訴えることにあり、公益通報かそれに準ずる」として、公判で無罪を主張する構えだ。
 
 今年5月以降、改正法の課題を洗い出す国の検討会が始動。これまでに計3回実施され、一部の委員から「法制度の不備」「『不利益な取り扱い』に対する行政措置の早急な検討」といった声も上がった。前出の中村弁護士は議論の行方に期待する。「公益通報者保護の理念はまだ歴史が浅い。周知不足を解消するとともに、必要な内部通報が損なわれないよう、不利益な取り扱いにはペナルティーを設けるべきだ」

 ◆デスクメモ

 運輸業界不正を告発した串岡弘昭さんへの取材を思い出す。営業職を外され、30年以上草むしりなどの閑職に。それでも「社会のためにならない不正や違法は、国民に伝えなきゃならん」と話した。報道も告発者を守る制度を担う。誰もそんなに強くない。組織による報復は許されない。(恭)

  元稿:東京新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【こちら特報部】  2024年07月17日  12:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【主張・07.14】:兵庫県知事の疑惑 「パワハラ」の真相究明を

2024-07-24 07:51:10 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【主張・07.14】:兵庫県知事の疑惑 「パワハラ」の真相究明を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張・07.14】:兵庫県知事の疑惑 「パワハラ」の真相究明を 

 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発した元県西播磨県民局長が死亡した。自殺とみられる。

 県議会では、告発文書の内容を調べる調査特別委員会(百条委員会)が開かれているさなかで、男性は次回の19日に証人として出席する予定だった。

 告発者の死亡という痛ましい事態に、県内外で波紋が広がっている。12日には県政の混乱や停滞を招いた責任を取るとして、片山安孝副知事が辞職の意向を表明した。

 議会には告発内容について真相を明らかにするとともに、立場の弱い告発者を守れなかったのはなぜか、徹底した調査と真摯(しんし)な議論を求めたい。

 発端は3月中旬、局長だった男性が告発文を報道機関や一部の県議に送ったことだった。職員に怒鳴るといった斎藤知事のパワハラや地元企業からの贈答品受け取りなど、7項目の疑惑について書かれていた。

 これを受けて斎藤知事は「事実無根」「噓八百」と強く否定し、男性に対し「公務員として失格」などと非難した。県は役職を解くとともに、3月末の予定だった退職を保留した。

 男性は今度は県の公益通報窓口に通報した。ところが県は内部の調査に基づき「核心的な部分が事実でない」とした上で、文書の中身は誹謗(ひぼう)中傷に当たるとして、3カ月停職の懲戒処分にした。

 こうした対応に、調査の中立性に疑問符をつける声が噴出、県議会は6月に百条委を設置した。問題は、客観的な調査が行われる前に、男性に対する懲戒処分が下されたことだ。

 公益通報者保護法では通報者への不利益な取り扱いを禁じ、その保護が義務付けられている。拙速な処分は妥当だったのか。公益通報制度を揺るがす事態ともなりかねない。

 片山副知事は斎藤知事の対応の悪さを批判し、知事に辞職を進言したことを明らかにしたが、知事は12日の会見で改めて自身の辞職を否定した。

 兵庫県議会での百条委は実に51年ぶりという。関係者らの出席を求め、まずは公正かつ慎重に調査を進めるべきだ。議論を重ね徹底した真相究明が求められよう。そうでなければ、県政に対する県民の信頼を回復することはできない。斎藤知事にも誠実な対応を望みたい。 

  元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2024年07月14日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・07.13】:片山副知事辞意/知事は混乱の責任自覚を

2024-07-24 07:51:00 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【社説・07.13】:片山副知事辞意/知事は混乱の責任自覚を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・07.13】:片山副知事辞意/知事は混乱の責任自覚を

 兵庫県の元西播磨県民局長が作成した斎藤元彦知事や県幹部を告発する文書を巡る問題で、片山安孝副知事が責任を取り今月末で辞職する意向を表明した。片山氏は知事にも辞職を迫ったが「選挙で県民の負託を受けている」と断られたという。

会見する兵庫県の斎藤元彦知事=12日午後、神戸市中央区の兵庫県庁(柿平博文撮影)

 2021年8月の知事就任後から支えた最側近が、辞職を迫った経緯まで公表する異例の事態だ。県庁内の混乱と職員の疲弊が極まっていることがうかがえる。これ以上の県政の混乱と停滞は許されない。県民の負託に今も応えていると言えるか、知事は真摯(しんし)に省みる必要がある。

 問題を巡っては3月下旬、西播磨県民局長だった男性が、知事や県幹部らの言動を「違法行為」などと告発する匿名文書を報道機関や県議らに郵送していたことが発覚した。知事による職員へのパワハラや企業からの贈答品受け取りなど、7項目の疑惑が記載されていた。 

 これに対し県は男性を解任し、知事は文書内容を「うそ八百」などと非難した。ところが4月に県産業労働部長が、知事が視察した企業から贈答品を受け取り、後に返していたことが判明した。県は5月、文書について「核心的部分が事実ではない」とする内部調査結果を発表し、男性を停職3カ月の懲戒処分とした。

 しかし県議会は、内部調査の客観性が疑問視されるとして地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)を設置した。片山氏が最大会派の自民党に対し、自身の辞職と引き換えに百条委設置の議案を出さないよう求めたことも明らかになった。

 男性は今月19日に証人として百条委に出席予定だったが、7日に死亡しているのが見つかった。県職員労働組合が事実上の辞職要求となる申し入れ書を提出したが、知事は辞職を否定した。片山氏も6月以降計5回にわたり知事に辞職を進言したが、拒否されたと説明する。

 現場の業務遂行にも、大きな支障が生じている。本をただせば自らの言動が今回の混乱を招いた責任を、知事はどれだけ自覚しているのか。疑惑の真相究明と責任の取り方について明確に語るべきだ。

 一方、男性が作成した文書には、片山氏が知事の政治資金パーティー券販売で商工会議所に圧力をかけたなどとする3項目の疑惑が記載されているが、片山氏はいずれも「事実ではない」と否定した。辞職しても、自らの説明責任は免れないことを肝に銘じてもらいたい。

 知事が県民の不信と向き合い、言葉を尽くして納得を得ようとしているとは言い難い。きのう改めて辞職を否定したが、自らの政治姿勢に「ノー」が突き付けられた現状を、知事は重く受け止めねばならない。

  元稿:神戸新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年07月13日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【浪速風・06.19】:斎藤元彦・兵庫県知事を撃った告発文 問われるリーダーとしての器

2024-07-24 07:50:50 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【浪速風・06.19】:斎藤元彦・兵庫県知事を撃った告発文 問われるリーダーとしての器

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【浪速風・06.19】:斎藤元彦・兵庫県知事を撃った告発文 問われるリーダーとしての器

 新聞社には時折、内部告発と称する封書が届く。誰それが権力をかさに着て好き放題している、公私混同がはなはだしい、カネを使い込んでいる-などなど。私怨(しえん)を晴らすための言いがかり、怪文書としか思えないものが実に多い。だが、時間をかけて取材すると内容は事実だった、ということもある。

兵庫県議会であいさつする斎藤元彦知事=神戸市

 ▶兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑を告発した文書はどちらだろう。知事は怪文書のように扱い、作成した職員を停職3カ月の懲戒処分に。ここで、はて?と思った。痛いところを突かれてうろたえた、異論を権力で排除した、とみられる可能性に考えは至らなかったのだろうか。

 ▶県議会は文書の真偽を確かめるため、強い調査権限を持つ百条委員会を設置した。真実がどうであれ知事がやるべきは、時間を惜しまず真っ正直に説明することだろう。リーダーとしての器をみせてほしい。

  元稿:産経新聞社 主要ニュース オピニオン 【浪速風】  2024年06月19日  12:54:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【兵庫県】:斎藤知事のパワハラ巡る各党の思惑 推薦した自民「慙愧に堪えない」

2024-07-24 07:46:40 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【兵庫県】:斎藤知事のパワハラ巡る各党の思惑 推薦した自民「慙愧に堪えない」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県】:斎藤知事のパワハラ巡る各党の思惑 推薦した自民「慙愧に堪えない」

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題は、知事の進退を巡る政局に発展した。2021年の知事選で自民党と日本維新の会の相乗り推薦で初当選したが、維新色の強い政策が自民の警戒感を招き、その政治基盤を脆弱(ぜいじゃく)化させた。今秋ともささやかれる衆院解散・総選挙や25年夏の知事選に向けて、各党の思惑が交錯する。

<picture>兵庫県の斎藤元彦知事=山田尚弘撮影</picture>
兵庫県の斎藤元彦知事=山田尚弘撮影

 「知事選で推薦した我々は慙愧(ざんき)に堪えない気持ちです」。自民の谷公一衆院議員(兵庫5区)は16日、自身のブログで深く恥じ入った。谷氏は知事選で斎藤氏の推薦を決めた当時の県連会長だ。現会長の末松信介参院議員は、14日の県連大会で「大きな正しい決断を」と斎藤知事に事実上の辞職を迫った。関係者によると、大会前に県選出の国会議員が集まって対応を協議したが、知事を擁護する声は無かったという。

 知事と自民国会議員の関係は…、この記事は有料記事です。残り1027文字(全文1409文字)

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 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 社会 【疑惑・地方行政・兵庫県議会・斎藤元彦知事の疑惑を告発する文書・音声データ】  2024年07月19日  20:16:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【兵庫県】:斎藤知事の特産ワイン要求疑惑 受け取り認め「県政の施策に資する」

2024-07-24 07:46:30 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【兵庫県】:斎藤知事の特産ワイン要求疑惑 受け取り認め「県政の施策に資する」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県】:斎藤知事の特産ワイン要求疑惑 受け取り認め「県政の施策に資する」

 パワーハラスメント疑惑などを内部告発された斎藤元彦・兵庫県知事は19日、急死した元県幹部が残した陳述書や疑惑に絡む知事の音声データが県議会の調査特別委員会(百条委)で採用されたことについて「百条委(の調査)がそういったデータを含めた証拠に基づいて適切に進められていくということで私も対応していく」と述べた。兵庫県淡路市内の出張先で報道陣の取材に応じた。

 
公務の出張先で報道陣の取材に応じる斎藤元彦・兵庫県知事(左)=兵庫県淡路市の県立淡路景観園芸学校で2024年7月19日午後4時45分、入江直樹撮影

 知事は「詳細はまだ私自身も承知していないので明確なコメントはできない」とし、来週の定例記者会見などで説明する考えを明らかにした。

 一連の問題を巡っては、元県西播磨県民局長の男性(60)が3月、パワハラをはじめとする斎藤知事が絡んだ七つの疑惑をまとめた告発文を一部の県議会議員や報道機関に配った。元局長はこの日の百条委に証人として出頭する予定だったが、今月7日に親族宅で亡くなっているのが見つかった。自殺とみられる。

 遺族は12日、元局長が残した陳述書や音声データを百条委側に提出。計11ページに及ぶ陳述書は告発文の内容を詳述したものが想定問答の形で書かれている。

 1分弱の音声データは、2022年11月に知事が公務で兵庫県上郡(かみごおり)町を訪れた際に録音され、特産ワインなどを地元の首長らに求めたとする新たな疑惑を示す内容になっている。

 知事はワインの受け取りを報道陣に認めたうえで、「兵庫県の魅力をいろんな形で知ることが県政全体の施策に資するため、自分自身が体験することに意義がある」と釈明した。告発文に記載されている七つの疑惑については一貫して否定している。

 報道陣から進退について問われると、知事は「時間はかかるかもしれないが、一つ一つの仕事をやっていくことで県民の皆さんにご理解いただけると思う」と改めて辞職を否定した。【入江直樹】

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 社会 【疑惑・地方行政・兵庫県・斎藤元彦知事の疑惑を告発する文書・音声データ】  2024年07月19日  18:59:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【兵庫県知事パワハラ疑惑】:百条委、元局長作成の陳述書を公開

2024-07-24 07:46:20 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【兵庫県知事パワハラ疑惑】:百条委、元局長作成の陳述書を公開

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県知事パワハラ疑惑】:百条委、元局長作成の陳述書を公開

 斎藤元彦・兵庫県知事によるパワーハラスメント疑惑などを文書で内部告発した元県西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委)は19日、元局長が作成した陳述書の内容を公開した。

斎藤元彦・兵庫県知事のパワーハラスメントや物品授受の疑惑を検証するために設置された百条委員会で、再生された音声を聴く委員ら=神戸市中央区で2024年7月19日午後1時46分、北村隆夫撮影

 計11ページに及ぶ陳述書は元局長がこの日の百条委の証人尋問に向けて用意していたものとされ、告発文の内容を想定問答の形で詳しくまとめられている。

 ◆「理不尽さに職員は耐えられない」

<picture><source srcset="https://cdn.mainichi.jp/vol1/2024/07/18/20240718k0000m010150000p/9.webp?1" type="image/webp" />斎藤元彦兵庫県知事=神戸市中央区で2024年7月16日、中尾卓英撮影</picture>拡大
斎藤元彦兵庫県知事=神戸市中央区で2024年7月16日、中尾卓英撮影

 知事のパワハラ疑惑については「県政に関する重要事項とか施策遂行上の問題といった次元ではなく、『知らなかった』『気に入らない』『配慮が足らない』『生意気だ』『自分より目立った』といった知事個人にとって不都合、不満が原因となった叱責、罵倒である」と記述。「この理不尽さに職員は耐えられないと思います」と続け、知事室や出張先での複数の具体例を挙げた。

 2023年11月に開催されたプロ野球・阪神タイガースとオリックス・バファローズのリーグ優勝記念パレード(兵庫県や大阪府、関西経済連合会などでつくる実行委員会主催)を巡る疑惑についても触れられている。

 告発文は難航した資金調達について「(県内の)信用金庫への補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせることで補った」などと指摘していたが、陳述書では「時期、相手方とも(誰から聞いたのか)はっきりとは覚えていない」としたうえで、「職員アンケートほか百条委の場で究明してほしい」と書かれていた。

 ◆元局長の妻の思い

 この日の審議では、元局長の妻が百条委側に送信したメールも公開された。「主人が最後の言葉を残していました。そこには『一死をもって抗議する』という旨のメッセージとともに、19日は出頭できないが、自らが作成した『陳述書』および参考の音声データの提出をもって替えさせてほしいこと、百条委は最後までやり通してほしいことが記されていました」と書かれていた。

兵庫県庁舎の前で斎藤元彦知事の辞職を求める市民ら=神戸市中央区で2024年7月19日午後0時14分、大野航太郎撮影

 百条委は19日、この陳述書や知事の発言を録音したとされる音声データについて、調査資料として採用することを採択し、審議会場で公開に踏み切った。

 一連の問題を巡っては、元局長が3月、知事が絡んだ七つの疑惑をまとめた告発文を一部の県議会議員や報道機関に配った。元局長は7月19日の百条委に証人として出頭する予定だったが、7日に県内の親族宅で亡くなっているのが見つかった。自殺とみられる。

 2日には、知事の最側近だった片山安孝副知事が県政が混乱する責任を取って辞職することを表明した。

 知事はこれまで全ての疑惑に関する事実関係を否定したうえで、辞職する考えがないことを明らかにしている。【郡悠介、大坪菜々美】

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 社会 【疑惑・地方行政・兵庫県議会・100条委員会・斎藤元彦知事の疑惑を告発する文書・音声データ】  2024年07月19日  16:53:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【兵庫県のパワハラ疑惑】:百条委、元局長の陳述書と音声データを採用

2024-07-24 07:46:10 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【兵庫県のパワハラ疑惑】:百条委、元局長の陳述書と音声データを採用

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県】:【兵庫県のパワハラ疑惑】:百条委、元局長の陳述書と音声データを採用

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委)は19日、文書作成者で7月に死亡した元県西播磨県民局長の男性(60)が残した陳述書と関連する知事の音声データを調査資料として採用することを決めた。百条委は8月下旬から順次、関係者の証人尋問を実施し、知事本人にも出席を求める方針。

 陳述書は11ページで、元局長がこの日の証人尋問に向けて準備していた。元局長の死後、遺族から百条委に提供された。百条委宛ての送付文で、元局長の妻は「主人は一死をもって抗議するという旨のメッセージを残していた」「主人が望んだ職員の皆さんが誇りをもって働ける兵庫県庁となることを、遺族一同願っている」などとつづっている。、この記事は有料記事です。残り993文字(全文1320文字)

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 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 社会 【疑惑・地方行政・兵庫県議会・斎藤元彦知事の疑惑を告発する文書・音声データ】  2024年07月19日  20:17:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【兵庫県議会】:「伝家の宝刀」百条委員会ってなに? 斎藤県知事の疑惑解明で設置

2024-07-24 07:46:00 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【兵庫県議会】:「伝家の宝刀」百条委員会ってなに? 斎藤県知事の疑惑解明で設置

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県議会】:「伝家の宝刀」百条委員会ってなに? 斎藤県知事の疑惑解明で設置

 斎藤元彦・兵庫県知事によるパワーハラスメント疑惑などを内部告発した元県西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題を巡り、疑惑の真相解明を進めている県議会(定数86)の百条委員会。刑事罰も可能なその強力な調査権限から、地方自治をチェックする「伝家の宝刀」とも呼ばれる仕組みを解説する。

 
<picture>百条委員会の冒頭、亡くなった元県西播磨県民局長の男性に黙とうする委員ら=神戸市中央区で2024年7月19日午後1時36分、北村隆夫撮影</picture>
 百条委員会の冒頭、亡くなった元県西播磨県民局長の男性に黙とうする委員ら=神戸市中央区で2024年7月19日午後1時36分、北村隆夫撮影

 県議会が、元局長の告発文を検証する調査特別委員会の設置を賛成多数で可決したのは6月の定例議会だ。設置は51年ぶりで、議案を他会派とともに提出した最大会派の自民党県議団は「調査は県民の代表である県議会が積極的に関わる必要がある」と必要性を強調した。

 調査特別委員会は、地方議会が地方自治法100条に基づいて設置することから百条委と呼ばれる。地方事務に関わる疑惑や不祥事について事実関係の解明を目指し、あらゆる関係者の証人出頭や証拠記録の提出を求めることができる。

 出頭した証人が虚偽の陳述をした場合は5年以下の禁錮刑、正当な理由がない出頭拒否には6月以下の禁錮刑や10万円以下の罰金を科す罰則規定がある。

 最近では東京都議会で2017年、豊洲市場(江東区)への移転問題を検証する百条委が設置され、移転を決めた石原慎太郎元知事を証人喚問した。

 総務省によると、21~23年度でも千葉県や32市町村で計36件の百条委が設置され、うち8自治体で関係者が偽証容疑などで刑事告発された。

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 社会 【疑惑・地方行政・兵庫県議会・100条委員会・斎藤元彦知事の疑惑を告発する文書・音声データ】  2024年07月19日  16:13:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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