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●鈴木耕さん《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば…》

2021年08月31日 00時00分50秒 | Weblog

[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]


―――――― 鈴木耕さんの予言通り、《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば、いつまで経っても調査は終わらない》…。


(2021年08月21日[土])
小野沢健太記者による、東京新聞の記事【敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 終わり見えぬ地質データ書き換え問題】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/125150)。

 《原子力規制委員会は18日の定例会合で、地質データに関する資料の不適切な書き換えが判明した日本原子力発電原電)の敦賀原発2号機(福井県)について、資料の信頼性が確保されていないとして、再稼働に必要な審査を中断することを決めた。検査で業務改善が認められるまで審査は行わず、再稼働はより困難になった》。

 2014年2月の鈴木耕さんによる、マガジン9のコラム。アベ様政権時、《舛添要一氏の東京都知事当選》時で、核発電寄生委の現委員長・更田豊志氏の名前も。

   『●原子力「推進」委員会であり、「規制」委でもなく、「寄生」委員会(1/2)

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https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/36ee06125bcf530d58f3579b827889b5


http://www.magazine9.jp/article/osanpo/11010/

2014年2月26日up
時々お散歩日記
鈴木耕
170

いま、東電で起きていること、
原子力規制委員会の危うい動き

 安倍政権のあまりに極右的な突っ走りぶりに目を奪われている間に、原発再稼働への動きが露骨になってきた。舛添要一氏の東京都知事当選で、まるで「再稼働承認」の錦の御旗を得たとでも言わんばかりに、政府は原発再稼働へはっきりと舵を切った。

……

 これらの審査について、規制委の更田豊志委員は早々と(1月9日)、「安全審査の新基準に不適合とされる原発が出てくるとは、考えていない」と語り、大飯原発については「夏になってまだ安全審査をやっているとは思わない」。さらに、高浜原発についても「夏までの再稼働は不可能ではない」と、ほぼ審査合格のお墨付きを与えてしまった

……

 規制委は1月20日、敦賀原発2号機(福井、日本原電)の断層の再調査に入った。しかし、この再調査はどうも不可解だ。なぜなら、規制委はこの断層が「活断層である」とすでに判断していたからだ

 それに対し日本原電が独自調査した結果、活断層ではないと言い出した原子炉建屋の下に活断層があれば原発稼働は許されない。確かに日本原電にとっては死活問題だろう。だが、一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば、いつまで経っても調査は終わらない再稼働への道はいつでも開かれている、ということになる

 同じことが東通原発(青森、東北電力)の安全審査でも起きている。実はこの原発も、2013年2月に「敷地内にある断層群の多くが活断層である可能性が高い」と、規制委の調査団が認定する報告書をまとめていたのだ。

 ところが、東北電力側が反論、「これは地層が水を吸って膨張するいわゆる『膨潤現象』で形成されたもの」という、かなり無理な主張の追加調査書を提出。それをもとに調査団が再議論。

 一度、規制委として結論を出したものを、電力会社側が反論すれば再調査するこれでは、いつまで経っても終わらない

 なぜこんなことが起るのか。原子力関連ではよくあることだが、審議会や調査団のメンバーがいつの間にか入れ替わっていて、最初の結論とは違う方向へ議論が誘導される電力会社側が、それを画策している。そして、規制委はまんまとその電力側の意図に乗った…?

……
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 鈴木耕さんの予言通り、《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば、いつまで経っても調査は終わらない》。

   『●三浦英之記者の質問「今でも『アンダーコントロール』だとお考えで
     しょうか」? アベ様のお答え「…その中で正確な発信をした…」!?
    「井上能行記者による、東京新聞のコラム【【私説・論説室から】現代版
     「水戸黄門」】
     https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2020030202000167.html
    《舞台は原子力規制委員会の審査会。黄門様は審査会の座長役を務める
     地質学者の石渡明・同委員会委員、助さん格さんは原子力規制庁の
     職員、悪徳商人(越後屋)の役回りは日本原子力発電(原電)だ。
     原電は敦賀原発2号機が地質学的な理由から廃炉の窮地に立たされて
     いて、その申し開きをしている》

 《越後屋 書き換えはよくやるでしょう》、《黄門 黙らっしゃい。都合よく書き換えるなんてことは役人はやっても、科学者や技術者はしません。触って軟らかかったものが、よく見たら硬いなんてことがありますか》…何をいまさら言ってるのか…。原子力「推進」委員会=核発電「寄生」委員会が《悪徳商人(越後屋)》をさんざん今まで「甘やかした」ツケでしょ?

   『●東京電力に資格無し…さらには《なめている》そういったデタラメな
      東電を〝育てた〟のは更田氏ら原子力「寄生」委員会や国、自公である
    「金(カネ)色の五つの輪等に絡めて、アベ様らはさんざん
     《テロ対策》云々と言っておきながら、ナニコレ?
      《東電のずさんな態勢》《問題が次々と発覚》―――万事この有様。
     3.11人災に対する責任の自覚も無く、10年前の人災から何の教訓も
     得ていない。東電に核発電所の運転や再稼働の資格なし。さらには、
     《なめている…》そういったデタラメな東電を〝育てた〟のは
     更田豊志委員長ら原子力「寄生」委員会や国、(デタラメな関西電力
     九州電力も含めて)自公お維なのではないか。その〝育成〟は、
     東京電力核発電人災前だけではなく、人災後も同様に継続されてきた。
     皆、核発電「麻薬」中毒者。」

 一方、浜岡原発。COVID19対応や豪雨対策も満足にできないのに、これ以上悩みを増やすな …砂上にペラペラの壁を造ってまでも再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木
 中日新聞の記事【静岡・浜岡原発建屋で発煙 放射性物質漏れなし】(https://www.chunichi.co.jp/article/312492)によると、《17日午前5時15分ごろ、運転停止中の中部電力浜岡原発5号機(静岡県御前崎市)のタービン建屋で、複数の火災報知機が作動した。中部電力によると、作業員が建屋内で発煙を見つけたものの、消防の現場確認で煙や炎は見当たらず「火災ではない」と判断された。けが人や、外部への放射性物質漏れはなかった。建屋は地上4階、地下2階建てで、2階と3階にある報知機が作動した。報知機作動と同じ時間に建屋4階の空調設備が停止しており、関連を調べている。浜岡原発では12日に敷地内の電線から煙が上がる火災があった》。

   『●浜岡原発と大飯原発: 「当面」「いったん」が
                       ポイント、「一切」「永久に」ではない
   『●浜岡原発〝一時〟停止のみでいいのか?
   『●浜岡原発: 元原発技術者の叫び
   『●まずは第一歩目かな…??
   『●浜岡原発: 安全対策工事という
         砂上の楼閣に期待する人たち
    「安全対策工事後って、物理的にも砂上の楼閣が
     出来たからと言って、何なんでしょうか?? 
     何の役に立つというのでしょう?? 東京電力人災の
     教訓が全く活かされていません」

   『●浜岡原発という凶器:  
      砂上にペラペラの壁を造って、な~にが「安全」なのか?
   『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも
       再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木」
   『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
     高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》
   『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を
     見てみたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/125150

敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 終わり見えぬ地質データ書き換え問題
2021年8月18日 11時30分

 原子力規制委員会は18日の定例会合で、地質データに関する資料の不適切な書き換えが判明した日本原子力発電原電)の敦賀原発2号機(福井県)について、資料の信頼性が確保されていないとして、再稼働に必要な審査を中断することを決めた。検査で業務改善が認められるまで審査は行わず、再稼働はより困難になった。

 (https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=125150&pid=432410

 会合で、地質を担当する石渡明委員は「審査資料の品質に疑問があり、ほかの審査と同じように続けるのは適切ではない」と指摘。他の委員からも異論は出なかった。更田豊志委員長は「科学的な作法にのっとっていないと話にならず、今回はお話にならないケース。審査会合を開ける状況ではない」と述べた。

 敦賀2号機は原子炉建屋直下の断層が、規制委の専門家チームに地震を引き起こす活断層と指摘されている。原電は指摘を否定し続けているが、審査で活断層と確定すれば廃炉は免れない

 地質データは審査の行方を左右する重要な資料だが、規制委事務局の原子力規制庁は検査の中間報告で「データ処理に必要な業務管理が適切ではなかった」として、資料の信頼性が確保されていないと判断した。

 データ書き換えは、2020年2月の審査会合で規制庁側の指摘で判明。ボーリング(掘削)で取り出した地層の状態を「肉眼で観察した記載」から「顕微鏡で観察した記載」に無断で書き換えた。(小野沢健太

【関連記事】尾を引く地質データ書き換え 敦賀原発2号機の審査、規制委が中断検討
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●三浦英之記者の質問「今でも『アンダーコントロール』だとお考えでしょうか」? アベ様のお答え「…その中で正確な発信をした…」!?

2020年03月12日 00時00分31秒 | Weblog


東京新聞の記事【国内全原発「廃炉に」 脱原発求める首長会議 声明】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020021702000126.html)。
井上能行記者による、東京新聞のコラム【【私説・論説室から】現代版「水戸黄門」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2020030202000167.html

 《脱原発を求める全国の市区町村長やその経験者らでつくる「脱原発をめざす首長会議」は十六日、福井県敦賀市で記者会見し、核燃料サイクルを柱とする原子力政策を見直し、国内の全原発を廃炉にするよう求める緊急声明を発表した。近く国に要請する》。
 《舞台は原子力規制委員会の審査会。黄門様は審査会の座長役を務める地質学者の石渡明・同委員会委員、助さん格さんは原子力規制庁の職員、悪徳商人(越後屋)の役回りは日本原子力発電(原電)だ》《黄門 黙らっしゃい。都合よく書き換えるなんてことは役人はやっても、科学者や技術者はしません。触って軟らかかったものが、よく見たら硬いなんてことがありますか》。

   『●《草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で
         食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない》
    《五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと』
     と見せたいようだ福島の人たちの人生をめちゃくちゃにして
     おきながら、はしゃいでいられるのか」と語る》
   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
               聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
    《「状況は、アンダーコントロール」「汚染水の影響は、港湾内の
     0.3平方キロの範囲内で完全にブロック」「健康問題については、
     今までも、現在も、将来も全く問題ありません」と。あれから6年。
     いま、私たちの目の前にある現実は、どうでしょう

    
    【【原発】菅総理に住民から怒りの声 福島の避難所(11/04/21)
     (ANN news)(https://www.youtube.com/watch?v=FuXW2pq014I)。


 東京電力核発電人災から9年が経過したのに、廃炉に向かうどころか、再稼働している国ニッポン…。アベ様独裁、自民党政権が続く限り、《全原発を廃炉にするよう求める緊急声明》は届かない。

   『●立ち止まるなら今…「原発政策を福島第一原発事故以前に
               先祖返りさせたのが自民党安倍政権」

 《黄門 黙らっしゃい。都合よく書き換えるなんてことは役人はやっても、科学者や技術者はしません。触って軟らかかったものが、よく見たら硬いなんてことがありますか》…何をいまさら言ってるのか…。原子力「推進」委員会=核発電「寄生」委員会が《悪徳商人(越後屋)》をさんざん今まで「甘やかした」ツケでしょ?

   『●当事者能力がなくなっても原発を動かしたいという中毒症状

 双葉町の一部(《復興五輪》《聖火》リレーの沿線のみ?)の避難解除がなされ、アベ様が、福島の視察先で記者の皆さんの質問に1問だけ、お答え下さったそうだ。直ぐにお立ち去りになろうとした際、三浦英之(「南三陸日記」にPCJF奨励賞@miura_hideyuki)記者が《「地元・福島の記者です。質問をさせてください」と冷静に大きな声で》呼びかけたところ、お戻りになり、お答え下さったとのこと(https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1236446591583543296)。先日の、内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》のことを気になさっておられたが故でしょうか?
 三浦記者の質問は、「ここ福島でオリンピックが開かれます。安倍首相はオリンピックを招致する際、第一原発は『アンダーコントロールだ』と言いました。今でも『アンダーコントロール』だとお考えでしょうか」?、というもの。
 アベ様のお答えの一部…「正確な情報発信した」!! COVID19問題と言いい、開いた口が塞がらない…。息吐く様にウソをつくアベ様の本領発揮。

   『●《賢くもなく笑えない嘘つきが今、日本の総理大臣…大嘘こいたのだ。
       耳を疑った…世界中に向けて堂々と、とうとうと嘘をついている!》
    「かねてより、息吐く様にウソをつくアベ様でした。モリカケ
     トドメのサクラ等、数え上げればきりがない。この記事で吉田潮氏が
     指摘しているように、「アンダーコントロール」と《大嘘こいたのだ。
     耳を疑った。この人、世界中に向けて堂々と、とうとうと嘘をついて
     いる!》。ブログ主は、その辺から、アベ様のウソ吐きに既にウンザリ
     していました。当時、メディアが「アンダーコントロール」されている
     と言われていました。《メディアコントロール》は着々と進められ、
     いまや、アベ様の数々の失敗した「政」の中で、唯一〝成功している〟
     「政」だと思います」

 あの当時、アベ様は世界に向け、状況は、アンダーコントロール」「汚染水の影響は、港湾内の0.3平方キロの範囲内で完全にブロック」「健康問題については、今までも、現在も、将来も全く問題ありませんと。…《あれから6年。いま、私たちの目の前にある現実は、どうでしょう。メルトダウンした核燃料は所在すらつかめていません。壊れたままの原子炉建屋には毎日百数十tの地下水が流れ込み、ALPS処理汚染水は溜まり続け、漁民や住民の意思を無視して海洋への放出が画策されています。(共同声明より)》。
 前掲の菅直人元首相の映像と比較して下さい。アベ様口癖の「悪夢のような旧民主党政権」…あらゆる意味で、悪夢のような最悪な政権はもはや明白です。
 三浦記者の〆の言葉「最後に為政者に一言。私たち記者は決してあなたたちの「アンダーコントロール」ではない(終)」(https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1236446591583543296)。



【安倍首相県内を訪問 JR双葉町など視察】(テレビユー福島)
 (https://www.youtube.com/watch?v=ZncwJCmuhj8&feature=youtu.be

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020021702000126.html

国内全原発「廃炉に」 脱原発求める首長会議 声明
2020年2月17日 朝刊

     (記者会見する「脱原発をめざす首長会議」のメンバー
      =16日、福井県敦賀市で)

 脱原発を求める全国の市区町村長やその経験者らでつくる「脱原発をめざす首長会議」は十六日、福井県敦賀市で記者会見し、核燃料サイクルを柱とする原子力政策を見直し、国内の全原発を廃炉にするよう求める緊急声明を発表した。近く国に要請する。

 日本原燃使用済み核燃料再処理工場青森県六ケ所村)の稼働条件となる審査を原子力規制委員会が進めていることを受けた声明。

 日本原子力研究開発機構高速増殖原型炉もんじゅ(敦賀市)はトラブルが相次ぎ廃炉となるなどしており、元東京都小金井市長の佐藤和雄事務局長は会見で「国が進める核燃料サイクルは、既に破綻している」と述べた。

 佐藤事務局長らは、運転開始から四十年を超えた原発は再稼働するべきではないとも指摘。東京電力福島第一原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含んだ水を、海洋放出の方が確実に処理できると強調した提言案を政府小委員会が一月に大筋で了承したことを受け、放出せずに長期保管するよう求めた
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2020030202000167.html

【私説・論説室から】
現代版「水戸黄門」
2020年3月2日

 おもしろいビデオを見つけた。時代劇の水戸黄門が好きな人にはお勧めだ。

 舞台は原子力規制委員会の審査会。黄門様は審査会の座長役を務める地質学者の石渡明・同委員会委員、助さん格さんは原子力規制庁の職員、悪徳商人(越後屋)の役回りは日本原子力発電(原電)だ。原電は敦賀原発2号機が地質学的な理由から廃炉の窮地に立たされていて、その申し開きをしている。

 表現上、事実とは異なる場合があることをお断りします。

 越後屋 ボーリングデータでございます。

 助さん 以前は軟らかい粘土層があると書いておったのが、今回は硬いとなっている。

 越後屋 それは顕微鏡でよく調べたからで。新しい調査結果を入れてございます。

 格さん あったことをなかったことにしているのではないか。

 越後屋 書き換えはよくやるでしょう。

 黄門 黙らっしゃい。都合よく書き換えるなんてことは役人はやっても、科学者や技術者はしません。触って軟らかかったものが、よく見たら硬いなんてことがありますか。

 原電は東京電力などの支援を受け、東電には公的資金が投入されている。ドラマと違って、越後屋を懲らしめればすむ話ではない。

 ビデオは規制委のHPで「新規制基準適合性に係る審査会合2月07日」にある。一時間すぎからが見どころである。 (井上能行
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●当事者能力がなくなっても原発を動かしたいという中毒症状

2013年08月15日 00時00分01秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013071902000108.html)と記事【湯気発生の3号機5階 最大2170ミリシーベルト計測 福島第一】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072402000123.html)。asahi.comの記事【「水抜けても燃料溶けない」敦賀原発2号機、原電が報告】(http://www.asahi.com/national/update/0731/TKY201307310555.html)。nikkansports.comの記事【汚染水1日300トン福島第1原発から流出】(http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20130807-1169805.html)。そして、asahi.comの【社説】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1、8月9日)ともんじゅくんによる記事【(もんじゅ君のエネルギーさんぽ)ストッパー少なすぎ】(http://www.asahi.com/culture/update/0808/TKY201308080280.html?ref=comtop_fbox_d1)。

 近々、大飯原発が停止する。でも、誰も困らない。節電等で十分に電力は足りている。
 一方、福島第一原発周辺では汚染水が垂れ流し状態である。東電も原子力規制委員会も自公政権も当事者能力が無いことが明白。断層が在ろうが無かろうがお構いなしで、色々な原発を再稼働したくてしょうがないし、輸出先の環境が汚染されようがお構いなしで、色々な国に原発を輸出したくてしょうがない、ようだ。こういうのは「中毒症状」やね。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013071902000108.html

【コラム】
筆洗
2013年7月19日

 歴史上の人物一人と会って、話が聞けるとしたら、誰を選びますか。日本では、卑弥呼(ひみこ)や織田信長あたりを挙げる人が多いだろうか。自然と人間の全史を一冊にまとめた『137億年の物語』(文芸春秋)の著者クリストファー・ロイドさんは、進化論を生んだダーウィンに会いたいそうだ▼「彼は世界を俯瞰(ふかん)し、自然とどういうつながりを持っていけるか、提言できる人です。タイムマシンで彼に現代社会を見せてあげたい。ともに福島を訪れたいし、日本の選挙も見てほしい」▼ロイドさんは昨年、衆院選が始まる直前に来日して、福島へ足を延ばした。そこで「二十、三十年先も今と同じ経済モデルでは通用しない。化石エネルギーや原子力に頼らない新しいモデルをどうつくるか。日本にこそチャンスがある」と確信した▼そのロイドさんが再来日した。今度はちょうど参院選の真っ最中だ。「電力供給など短期的不安があるのは分かります。でも、どうも多くの政治家は福島のことを早く忘れさせようとしている日本はチャンスを失いつつあるそれは世界にとって大きな損失です」▼自然界で人類だけが特別な存在だと考えられていた時代に、ダーウィンは、人はあくまでも自然の一部として進化してきたと説いた▼彼に会うことはかなわぬが、「ダーウィンの目」で今の日本を眺めようとすることは、可能だ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072402000123.html

湯気発生の3号機5階 最大2170ミリシーベルト計測 福島第一
2013年7月24日 朝刊

 東京電力は二十三日、福島第一原発3号機の原子炉建屋五階で湯気が発生した場所の周辺で、最大毎時二一七〇ミリシーベルトを計測したと発表した。人が数時間もいれば確実に死亡する高い線量。3号機はこれまでも放射線量が高く、事故収束作業の足を引っ張ってきたが、あらためて汚染度のひどさが明らかになった。

 3号機原子炉建屋五階では十八と二十三の両日、格納容器の上部と機器貯蔵プール境目付近で、湯気の発生が確認された。

 東電は、クレーンで建屋上部から線量計をつるし、湯気の発生場所近くの二十五カ所で放射線量を計測。毎時一三七~二一七〇ミリシーベルトを計測した。湯気が出た直近の場所では五六二ミリシーベルトだった。

 東電は、湯気の原因を、雨水が熱を持った格納容器のふたに触れて蒸発したとみているが、原子力規制委員会が詳細な調査を指示していた。

 3号機ではこれまで、格納容器近くの床で毎時四七八〇ミリシーベルトを計測するなど現場の高線量が作業の障壁となっている。

 水素爆発による建屋上部のがれきはほぼ片付けられたが、最上階の五階に近づくほど線量が高い状態。作業員は放射線を遮る重いタングステン板入りのベストを装備して作業に当たる。それでも一人が現場で作業できる時間はわずかしかない。
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http://www.asahi.com/national/update/0731/TKY201307310555.html

2013年8月1日0時0分
「水抜けても燃料溶けない」敦賀原発2号機、原電が報告

 日本原子力発電は31日、原子力規制委員会が原子炉建屋直下に活断層があると判断した敦賀原発2号機(福井県)の使用済み核燃料プールについて、冷却水が抜けても燃料は壊れないと評価し、規制委に報告した。

 停止中の2号機は現在、原子炉内に燃料はなく1645体の燃料集合体は原子炉建屋内のプールで保管している。規制委は5月、活断層による地震で事故が起きないか評価するよう、原電に命じていた。

 原電によると、冷却水がなくなった場合でも燃料同士のすき間に空気が流れて冷やされるため、燃料を覆う金属管の温度は420度にとどまり、燃料が溶けないという。原電は「新たな対策は不要」としている。

 原電は今回、単純に水が漏れたり無くなったりした場合を想定。地震の揺れで、燃料が倒れたりする場合を想定していない。規制委は今後、評価のやり直しを命じる可能性がある。

 原電は、2号機の直下の断層は活断層ではないと主張。規制委の判断に異議を申し立てている。今回の報告について、原電は命令に従わずに罰則を受けないための措置としている。
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http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20130807-1169805.html

汚染水1日300トン福島第1原発から流出

 東京電力福島第1原発から汚染水が海に流出している問題で、政府の原子力災害対策本部は7日、流出量は1日約300トンに上るとの試算を初めて明らかにした。

 地下水が敷地内で汚染されて流出しているのが原因で、完全に防ぐのは困難とみられる。

 政府と東電は護岸付近で地下水をくみ上げて流出量を減らす対策を急ぐ。くみ上げ量は来年9月までに計約4万トンに達するという。経済産業省資源エネルギー庁の担当者は「事故直後から流出している可能性を否定できない」としている。

 一方、原子炉建屋への地下水流入を防ぐため経産省が国費の投入を検討していることが7日、明らかになった。建屋周辺の土を凍らせる「凍土遮水壁」の関連費用を2014年度予算の概算要求に盛り込む方向だ。

 政府はこれまで廃炉に向けた研究開発費を支援してきたが、汚染水対策として予算計上すれば初めてとなる。安倍晋三首相は7日午後の原子力災害対策本部の会議で「東電に任せるのではなく、国としてしっかりと対策を講じる」と述べ、早急な対策を実施するよう茂木敏充経産相に指示した。

 政府の試算によると、第1原発1~4号機周辺では1日約1000トンの地下水の流れがあり、このうち約400トンが原子炉建屋地下などに流入。残り約600トンのうち約300トンは、建屋地下とつながるトレンチ(海水配管や電源ケーブルが通る地下道)にたまっている高濃度の汚染水と混ざって汚染され、海に流出している。残る約300トンは汚染されずに海に流れ込む。

 試算は東電が検討している護岸付近でのくみ上げ量などを基に算出したが、詳細な根拠は示さなかった。東電は「流出の可能性は否定しないが、300トン流出していると考えているわけではない」としている。

 政府と東電はトレンチ内の汚染水抜き取りを今月中旬から開始するとともに、護岸付近での地下水くみ上げを9日に始める。1~4号機の周囲の地盤を凍らせて地下水流入を防ぐ凍土遮水壁は抜本対策として挙げられているが、工事完了までに1~2年かかる。工事費は300億~400億円と見積もられている。

 第1原発の敷地海側では5月24日に観測用井戸から採取された水で、高濃度の放射性物質が検出され、その後、周辺の井戸や護岸に近い海水でも検出が相次いだ。東電は当初、汚染水の海への流出を否定していたが7月22日に一転して認めた。(共同)

 [2013年8月7日23時56分]
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit1、8月9日】

2013年8月9日(金)付
汚染水対策―東電処理策の見直しを

 東京電力福島第一原発の汚染水問題で、政府が国費を投入して対策に乗り出す。

 1日300トンの汚染水が海に流出している可能性があるという。対応が後手に回り続けている状況を見れば、東電に当事者能力がないのは明らかだ。

 国が前面に出るのは当然だろう。遅すぎるぐらいだ。

 もちろん、政府が主導すれば解決するという単純な話ではない。経験のない作業は、今後も困難を伴うはずだ。不測の事態も起こりうる。

 あらゆる知恵とできる限りの技術を投入し、事態の深刻化を食い止める必要がある。

 それには、現場で把握された情報が関係者の間で速やかに共有される体制が不可欠だ。

 政府は実際の作業も東電任せにせず、状況を常に監視・把握し、関係機関や地元自治体などと連絡を密にしながら、必要な決断がくだせる仕組みを構築しなければならない。

 もうひとつ、早急に取り組むべきは、東電の経営再建計画の抜本的な見直しである。

 政府は汚染水対策の費用を来年度予算に盛り込むが、これは東電にのしかかる巨額の費用の一端にすぎず、その場しのぎの手当てでしかない。

 事故処理、被災者への賠償・生活支援、除染、今後の廃炉にかかる費用をすべて東電に負担させる現在の枠組みは、とっくに行き詰まっている。

 東電は、現行の経営再建計画に沿って、柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働まで申請しようとしている福島の現状を考えれば論外だそんな余裕がどこにあるのか

 東電の責任は決して軽減されるべきものではない。ただ、能力をはるかに超えた負担を放置しておけば、かえって被災地の再建や首都圏の電力供給に支障が出かねない。

 現行計画のどこに無理があるのか。今後どのような費用がどれぐらいかかり、誰がどう負担すべきか。現実を直視し、情報を公開しながら改めて議論し直すときだ。

 いずれにせよ税金の追加投入は避けられないだろう。そうである以上、東電の破綻(はたん)処理という議論の原点に立ち返り、貸手である金融機関の責任などを問う必要がある

 あらためて、原発事故が国民生活に与える負担の大きさを思う。その厳然たる事実を踏まえれば、安倍政権が対処すべきことは明らかだ。

 原発推進の姿勢を改め、原発を減らしていく道筋をはっきりと示すことである。
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http://www.asahi.com/culture/update/0808/TKY201308080280.html?ref=comtop_fbox_d1

2013年8月9日9時23分
もんじゅ君のエネルギーさんぽ)ストッパー少なすぎ

■汚染水、さっそく壁を乗り越える

 こんにちは。もんじゅ君ですだよ。

 先週のこのコラムではふくいち君の汚染水問題についておつたえしたんだけど、そのときに心配していた「水ガラスで地面をかためて壁をつくっても、壁の脇から汚染水がもれちゃうんじゃないか?」という懸念はさっそくあたってしまったみたいで、「どうも壁の上から汚染水が漏れているみたい」とあっさりと東電さんが認めていますだよ。

 なんだか泣けてくるね。

■海側の壁だけでは不十分

 ものすごくらんぼうなイメージでおはなしすると、これは浜辺に建っている原子炉のほうへ、じゃーじゃーと地下水が流れ込んでいる感じなのね。だから海側の地中にだけ「壁」をつくったところで、手のひらで水の一部を受け止めているだけ。手のひらをよけてお水は海へと流れ込んでしまうの。

根本的解決には、四方と底を覆うこと

 根本的になんとかしようとするなら、原子炉のあるエリアをすっぽりと側面も底も覆うようにして、コップに入れるような感じにしないとダメなんじゃないかな。

 もし海側の壁をもっと大きく、広いものにしたところで、増えつづける地下水がどんどんたまってしまえば、建屋そのものがぷかぷか浮いてしまう危険性もあると思うの。

■汚染水のそばにいると被曝してしまう

 そしてもし、海への流出をとめることができたとしても、すでにたまっている汚染水、増えつづける汚染水をどうするのかという問題も大きいよね。

 汚染水はそれそのものが放射性物質を大量にふくんでいて、放射線を出しつづけるものなの。そのそばで働く人たちが被曝してしまうし、地震や津波がまた起きれば汚染水がこぼれたり波にさらわれたりするリスクもあるんだよ。どうやって安全に保管、処分するのか、ぜんぜん道筋がみえていないんだ。

東電さんのもくろむ再稼働

 そんなふうに汚染水の問題ひとつとっても、ふくいち君の現場はなにひとつ進展がないどころか、問題が雪だるまのようにごろごろと大きくなっているの

 いっぽうで政府は各地の原発の再稼働をすすめようとしているし、当の東電さんまでも「新潟の柏崎刈羽くんをそろそろ再稼働申請したいんだなぁ」といっているんだ

■新潟県知事さんは事故の検証をもとめる

 「ちょっと変じゃない?」と、その東電さんに待ったをかけているのが新潟の泉田県知事さん。「安全性の問題とかももちろんあるけどさ、そもそもふくいち君の事故がどうして起きたのか、どうしたらおなじような事故が二度と起きないのか、そういう振り返りがちゃんとできてないのに再稼働したいってどういうこと?」とツッコミを入れているんだね。

 このために、東電さんは柏崎刈羽くんを再稼働したいけれども、まだその申請を原子力規制委員会さんへ出せないでいるんだ。

■規制委員会さんは活断層にばかり注目?

 この泉田知事のツッコミはとてもまっとうなものなんじゃないかなぁ。

 というのは、再稼働の審査にあたって規制委員会さんは「活断層のあるなし」にかなりフォーカスしてしまっているような印象もあるんだけど、なにも問題はそこにだけあるんじゃないよね。福島でこんな大事故が起きているのにその検証がきちんとなされていない、ということを飛ばしちゃいけないと思うんだ。

■再稼働のストッパー役がすくない

 心配なのは、新潟県内でもこんなふうに再稼働に疑問を投げかけているのは知事さんだけで、柏崎市さんや刈羽村さんも「再稼働? うん、いいよ」といっているの。これは全国的にみてもおんなじで、立地自治体でハッキリと「動かして大丈夫なの? ちょっと待って」といっているところはほかにはみあたらないんだ。

 去年はすくなくとも、関西のほうで福井の大飯くんの再稼働に反対する声がおおきかったけれど、いまはそういうストッパー役になっている自治体が新潟県さん以外、目立たないんだよ。

来月にはまた原発ゼロに

 ふくいち君の手のつけようのない状況とはうらはらに、再稼働への動きはしゅくしゅくとすすんでいてなかなかもどかしいけれど、じつは来月には福井の大飯くんが定期点検に入って止まるから、また日本じゅうで動いている原発はゼロになるんだ。

 日本はこれまで発稼働のすくない状況で2度の夏を乗り切っているから、じっさいにはなくてもなんとかなるようだということが実感として社会に浸透してきていると思うの。

 つぎの原発ゼロの期間がどれくらい長く持つのかについては、去年からつづく金曜日の抗議活動のような全国的な動きもだいじだけど、それぞれの立地自治体での「ほんとに動かして大丈夫なの?」という声がますますだいじになってくる気がしているよ。
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●破廉恥な行為: 「首相自ら途上国への原発セールスに駆け回る」

2013年06月21日 00時00分04秒 | Weblog


asahi.comの「社説 脱原発政策―廃炉促進へ専門機関を」http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup、6月3日)、東京新聞の一連の記事(「コラム筆洗」http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013060302000117.html「【社説】週のはじめに考える お地蔵さんはなぜ怒る」http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013060902000107.html、「原子炉など処分場未定 中程度汚染 事業者も決まらず」http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013061102000100.html「核燃料取り出し 20年度前半にも  課題山積のまま 前倒し」http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013061102000101.html「【社説】福島廃炉計画 言葉より成果を見たい」http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013061202000159.html「もんじゅ研究、継続を確認 文科省部会、推進の方針変えず」http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013061201001965.html)。

 税金投入には反対ではない。でも、まず、電力会社と自民党(元)議員の責任を明確化すべきだ。原子力ムラ住人の責任の明確化を。税金の投入の前に、彼らに経済的な責任も取らせるべきである。処理法も処分法もないのに、いまだに原発推進を図り、輸出までするような破廉恥なマネはやめてほしい。

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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup、6月3日】

2013年6月3日(月)付
社説
脱原発政策―廃炉促進へ専門機関を

 できるだけ早く、原発に頼らないエネルギー社会をつくる
 福島の原発事故を経験して、多くの人たちがその思いを強くした。
 ただし、原発の後始末はやっかいだ。強い放射能に汚染された構造物や使用済み核燃料の処分には、時間もお金もかかる。技術的な課題も多い。電力会社は、負担の重さから廃炉に二の足を踏みがちだ。

■先送りへの懸念
 こうしたなか、経済産業省が廃炉を促す環境づくりに乗り出した。廃炉にともなう損失の計上をめぐって、会計処理を弾力化させる見通しだ。
 方向性には賛成する。ただ、これだけで原発の処理が一気に進むわけではない。
 廃炉の決定や放射性廃棄物の管理・処理を、国が主導する仕組みに改めなければならない。あわせて、業務を担う専門機関の設立も検討すべきだ。
 日本は原発について「国策民営」をとってきた。原発は各社の資産であり、廃炉も使用済み燃料の取り扱いも、一義的には事業会社が責任を負う。
 事業者は巨額の建設費を回収するために、原発を極力長く使い、その間に廃炉費用を積み立てるのが前提だった。
 だが、事故を機に状況は大きく変わった。
 日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県)は建屋の真下を活断層が走っていると、原子力規制委員会から認定された。今後も、新しい知見にもとづく規制基準を満たすことができず、廃炉を前倒しで求められる原発が出てくる。
 ところが、電力会社の経営は厳しい。火力発電の燃料代がかさみ、大手10社の3月期決算では原発を持つ9社のうち8社が赤字となった。純損失の合計は1兆6千億円近くに達する。
 このままでは、事業者の経営上の問題から、廃炉が先送りされるおそれがある。
 経産省が廃炉に対する特例を設けるのも、そのためだ。
 事業者が当初の計画より早く原発を閉める場合に、費用の積み立て不足や資産価値の目減りによる損失を、複数年度に分割して計上するのを認める方針という。

■世界では政府が関与
 世界を見渡すと、原発が国営だったなごりもあり、後処理に政府が関与する体制が目立つ。
 最終処分場の候補地選び、核不拡散やテロ対応など、国内外において粘り強い交渉や協調が求められるからだ。
 たとえば、英国は05年に「原子力廃止措置機関(NDA)」を設立し、原子力関連施設の解体にともなう政策や監視体制を一元化した。
 実際の廃炉は、国際入札を経て事業者を選び、ライセンスと目標を与え、運営が非効率にならないようにしている。使用済み核燃料のリサイクルで生じるプルトニウムの管理・処分も、NDAの管轄だ。
 ドイツでは、電力大手が所有する原発は自己負担での廃炉が前提だ。このため、メルケル政権が原発全廃を決めると、複数の社が政策変更による廃炉で損害が生じるとして、国に賠償を求める訴訟を起こした。
 一方、旧東独圏内にある老朽原発を主な対象とする廃炉専門の国営企業(EWN)があり、こちらは政府が廃炉を担う。
 そこで、電力大手も実際の廃炉作業では、将来の廃炉ビジネスをにらんで業容拡大をはかるEWNに委託するか、自ら取り組むか、損得をはかりながら両にらみで模索している。

■税金の投入も選択肢
 日本でも、原発の後始末を進めるには、会計処理の弾力運用だけでは不十分だろう。
 福島事故を教訓にすれば、新しい規制基準をクリアしても、事故の際の住民避難が現実的に難しい原発などは閉じていく必要があるからだ。
 廃炉の決定権が事業者側にある限り、こうした原発の廃炉は進まない。
 まず国が廃炉に関与するルールを定める。そのうえで、海外とも知識や情報を共有する専門機関を設立し、対象となる原発を移管すれば、効率よく脱原発を進められるのではないか。
 もちろん、処理に必要な費用をだれがどのように負担するか、各社の資産である原発をどう専門機関に引き継ぐか、など数多くの課題がある。
 廃炉費用は国民が払う電気料金から積み立てられているのだから、いっそのこと税金を投入して廃炉を急ぐ。あるいは、当面は最小限の原発は動かし、その原発も専門機関に移して、売電で得られる収益を廃炉費用にまわす――。さまざまな考え方がある。
 世界的な廃炉ビジネスへの参入を想定すれば、電力業界が率先して組織を設けてもおかしくない。原発専業の日本原電の改組も一案だろう。
 政府は早く検討の場を設け、論点を整理し、国民的な議論にかけるべきだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013060302000117.html

【コラム】
筆洗
2013年6月3日

 高速増殖原型炉もんじゅの点検漏れ問題で辞任した日本原子力研究開発機構(原子力機構)の鈴木篤之前理事長への退職金支払いが検討されている、という記事があった▼「こういう組織が存続していること自体が問題だ」。原子力規制委員会から痛烈に批判された原子力機構は理事長辞任後も、茨城県東海村の実験施設で研究者ら三十四人が被ばくする放射性物質漏えい事故を起こしている▼解任以外、退職金を支払う規定になっているという言い訳を聞き、二年前の「更迭騒ぎ」を思い出した。更迭されたはずの経済産業省の松永和夫事務次官(当時)以下三人の幹部の退職金が千二百万円ほど上積みされた。組織上の都合で退職を求めるため、勧奨退職扱いになるという話だった▼「ほとぼりが冷めれば、三人は天下りするのだろう」。当時、小欄でそう書いたが、案の定、一年もたたずに、松永氏は損保ジャパンなどの顧問に、細野哲弘資源エネルギー庁長官はみずほコーポレート銀行の顧問に納まっていた▼高級官僚の方々は、もうほとぼりは冷めたと判断したのだろう。国民を愚弄(ぐろう)するにもほどがある安倍政権は原発の海外への売り込みや再稼働に積極的だが、原発事故が風化することを内心、歓迎しているなら大間違いだ。きのうも数万の市民が国会議事堂を囲んだ。地からわき上がる声を侮らない方がいい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013060902000107.html

【社説】
週のはじめに考える お地蔵さんはなぜ怒る
2013年6月9日

 福島の事故などないかのように、政府は原発の輸出に突き進む電力会社はひたすら再稼働を急ぎます人はこうして、過ちを繰り返してしまうのか
 ことし三月、宮城県気仙沼市の山の手に、一軒の地蔵堂が建立されました。
 発願は俳優の滝田栄さん(62)。二十年前、母親の供養のために仏像を彫り始め、これまでに約二十体を手がけています。
 地蔵堂の建設費千五百万円は、全国からの寄付で賄いました。
 滝田さんがそこに安置した「気仙沼みちびき地蔵」は、クスノキの一木造り。高さ百三十センチの地蔵菩薩(ぼさつ)立像で、光背や台座を含めると二メートルに届きます。
 長野県原村のアトリエにこもって、四カ月で彫り上げました。
 目を閉じて、果てしない廃虚を思い浮かべた。その中に自分を立たせ、誰かに救いを求めようとした時に、地蔵菩薩の姿が見えた。
 お地蔵さんは、あらゆる命をはぐくむ大地のような力を宿し、苦悩する人々を無限の慈悲で包んでくれるといわれています。
 気仙沼のみちびき地蔵も、路傍の石地蔵のように丸い柔和な顔立ちです。
 ところが、じっと見ていると、時折不動明王のような厳しさをのぞかせることもある。作者自身もそう言います。
 なぜか。
 滝田さんは三十三歳の時、NHK大河ドラマ「徳川家康」の役作りを通じて仏教に触れ、釈迦(しゃか)の生き方に共感し、五十二歳で「レ・ミゼラブル」の舞台にひと区切りをつけたあと、インドに渡ってその足跡を追いかけました。

何を求め、何を急ぐ
 滝田さんは振り返る。
 「お釈迦様はおっしゃいました。悲しみや苦しみの原因をつくってはいけません。煩悩とか、欲とかいうのは、本当に苦しみの種をまいて歩いているようなものだから。一時のそれに目がくらみ、人生を誤るようなことをしてはいけません-。実はね、これしか言っていないんですよ」
 3・11は戦後最大の転換点だと思われます。
 日本は、私は、どこで、何を間違えたのだろうかと来し方を振り返り、本当にこのままでいいのだろうかと行く末を占うために、滝田さんはお地蔵さんを彫り、人々が集うことのできるお堂を建てたのでしょうか。
 「失敗や過ちは必ずある。でも、それを繰り返すのは無知だから。無知は罪」
 みちびき地蔵が、そう語りかけてくるようです。
 過去から学び、大切な何かを見いだして、今を改めなければいけない時なのに、なかなかそれがかないません。
 滝田さんの言葉を借りれば「原発を見ても、経済界や社会の動きを見ても、もうすでに“お金に向かって走れ”の昔」に戻りつつあるのでしょうか。
 政府の顔色をうかがいながら、電力会社はあからさまに原発再稼働を急いでいます。経営の安定が何より大事と言いたげに。
 原発事故に故郷を追われた人々がいまだ十五万人もいて、十分な補償も受けられず、「原発がなければこんな悲劇は起こんねえ」と、声を振り絞っているのにです。
 政府は成長戦略に余念なく、福島事故の原因が究明されていないにもかかわらず、首相自ら途上国への原発セールスに駆け回る。
 事故現場では、絶え間なくわき出る放射能汚染水の行き場さえ見つからず、廃炉への道筋も付かないままに。
 公表されたばかりの「環境白書」の中からは、前の年には強調された原発リスクの大きさや原子力規制行政への期待を表すくだりが、姿を消してしまっています。
 その変わり身に、慈愛あふれるお地蔵さんさえ、いや、慈愛に満ちていればこそ、いら立ち、あきれ、お不動さんの憤怒の相をのぞかせてしまうのでしょう。

津波の来ない高台で
 地蔵堂は、津波の来ない高台に建てられました。そこに人々が集まって、震災後の生き方やまちづくりについて考え、話し合ってもらえるように。
 落慶法要の当日は、抜けるような晴天でした。揺り戻される時間の中から、映画の場面が心に浮かんできます。
 宮崎駿監督のアニメ「千と千尋の神隠し」。肥え太った人々が、有り余るごちそうに群がり、むさぼるあのシーン。
 これ以上過ちを繰り返さないために、私たちはどのように暮らしていくべきか。お地蔵さんにみちびかれ、自分自身で答えを見つけなければなりません。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013061102000100.html

原子炉など処分場未定 中程度汚染 事業者も決まらず
2013年6月11日 朝刊

 原発の運転や廃炉作業で出る放射性廃棄物のうち、原子炉や制御棒など放射線量が中程度のものを地下に埋める処分場の選定作業が全く進んでいないことが分かった。これらの廃棄物は地下五十~百メートルに埋設する規定になっており、「余裕深度処分」と呼ばれるが、事業主体も決まっていない。今後本格化する廃炉作業の遅れが懸念される。 
 原発から出る使用済み核燃料は再処理され、残った放射性廃液はガラスで固めて三百メートル以深の地層に最終処分する。放射性廃棄物は、この「高レベル」と、それ以外の「低レベル」の二つに大きく分けられる。
 余裕深度処分の対象となる廃棄物は「低レベル」の範囲に含まれ、放射線量が比較的高めの部材だ。制御棒をはじめとする原子炉内の構造物や原子炉圧力容器、一定レベルの廃液などが当てはまる。
 余裕深度処分は、国の原子力委員会が一九九八年に示した「低レベル放射性廃棄物処分の基本的考え方について」という文書に初めて盛り込まれた。
 その後、電力全十社でつくる電気事業連合会(電事連)などで検討を開始。日本原燃が運営する核燃料サイクル施設(青森県六ケ所村)の敷地内で地盤などの調査に着手。二〇〇三年から長さ約一キロ、深さ約百メートルの試験坑道が掘られ、〇六年に完成した。〇七年から経済産業省資源エネルギー庁から委託を受けた研究機関が調査、研究を続けている。
 高レベル廃棄物は、原子力発電環境整備機構(NUMO(ニューモ))が候補地となる自治体を探しているが、現時点で応募はない。余裕深度処分の処分場の選定作業も放置されたままとなっている。
 現在、東海原発(茨城県東海村)、浜岡原発1、2号機(静岡県御前崎市)で廃炉作業が進行中だ。さらに、直下に活断層がある敦賀原発2号機(福井県敦賀市)や稼働四十年以上の老朽化原発が続々と廃炉になる可能性がある。
 電事連広報部は、余裕深度処分に関して「処分場の場所は現段階では決まっていない。各電力会社共通の課題として考えていくべきものと認識している」と話している。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013061102000101.html

核燃料取り出し 20年度前半にも  課題山積のまま 前倒し
2013年6月11日 朝刊

 東京電力は十日、福島第一原発の廃炉作業で、原子炉内に溶け落ちた核燃料の取り出しを、最も早くて二〇二〇年度前半に始める計画案を発表した。しかし、未解決の課題も多く、見込み通りに作業が進むか不透明だ。
 東電は建屋上部にクレーンを設け、核燃料を取り出す計画。1、2号機でそれぞれ三通り、3号機で二通りの工程を示した。作業状況を見て、どの工程で進めるか決める。
 最も早い工程では、二〇年度前半から1、2号機の核燃料を取り出し始める。米スリーマイル島原発事故を参考にまとめた従来計画より一年半の前倒しとなる。これ以外の工程では従来より二~三年遅れる。
 がれきが多く残る3号機は、早くても従来と同じ二一年度後半の開始になる。
 取り出し作業を始める前提として、格納容器を水で満たす必要がある。溶けた核燃料が出す強い放射線を遮るためだが、水漏れしている容器をどう補修すればいいか分かっていない溶けた核燃料の状態も確認できておらず、取り出し作業にどれだけの時間がかかるかも見通せていない
 東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は「廃炉作業の完了時期がどうなるかは言えない」と述べた。計画案は、地元の意見を聴いた上で正式決定する。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013061202000159.html

【社説】
福島廃炉計画 言葉より成果を見たい
2013年6月12日

 メルトダウンした核燃料を一年半早く取り出せるかもしれない-。政府と東電は、福島第一原発の廃炉計画を見直して言う。だが避難を強いられた住民、また国民は、何より、着実な成果を見たい。
 福島1、2号機では、圧力容器を突き破って固まっている、核燃料の「デブリ」の回収を始める時期が、これまでの見通しより一年半ほど前倒しされるかもしれないという。
 デブリとはもともと、破片とか残骸を指すフランス語。溶融燃料は文字通りそんな状態だろう。
 前倒しと言っても、実際に作業の準備が整うまでにあと七年。しかも構内の除染が進み、建屋の上部にクレーンなどが順調に取り付けられた場合のことである。
 それよりも、溶け落ちた核燃料が、どこへ、どんな状態で散らばっているのか、現段階では分からない。作業はおろか、放射線が強く、人が近づけるような状態ではない。前倒しの見通しは、甘いというしかないだろう。
 日本で初めて廃炉作業に取りかかった茨城県東海村の東海原発は、一九九八年に営業運転を終了し、二〇〇一年に燃料棒の取り出しを終えた。だが準備作業の遅れから、原子炉の解体にかかるのは、来年にずれ込んでいる。
 一九七九年にメルトダウンを起こした米国のスリーマイル島原発では、圧力容器内の溶解だったが、すべての燃料取り出しには十一年の年月を費やした。
 八六年に大爆発した旧ソ連のチェルノブイリ原発では、核燃料は飛散状態でもあり、取り出すことをあきらめ、コンクリートで固める「石棺」にした。しかし、その石棺も腐食が進み、それをさらに覆う棺が必要になった。
 事故がなく、炉内の様子を把握できても、原発を安全に葬ることは極めて難しい。
 ましてや福島の場合、複数基爆発という世界に例のない難事業、甘い見通しは禁物である。
 事故から二年三カ月。技術大国のはずなのに、作業ロボットはなぜまだできないのか。地下水はなぜ止められないのかと、福島県民は気をもんでいるだろう。
 時間がたてば、施設全体の劣化は進む。余震のたびに、不安を募らせている人も多いに違いない。
 長期の見通しはもちろん必要である。だが今大切なのは、少しずつでも具体的な成果を示し、安心安全が近づいていると実感できることではないか。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013061201001965.html

もんじゅ研究、継続を確認 文科省部会、推進の方針変えず
2013年6月12日 20時47分

 高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県)の今後の研究計画を検討する文部科学省の作業部会は12日、夏をめどに策定する計画について今後も議論を続け、予定通り策定する方針を確認した。もんじゅは多数の機器の点検漏れが発覚し、原子力規制委員会が事実上の運転禁止命令を出したが、作業部会は研究推進の方針を変えない姿勢を示した。
 この日の会合で、文科省の担当者は「研究成果の取りまとめや、核廃棄物の減量化に向けた研究計画について引き続き議論する」と説明。異論はなかった。
 会合では、運営主体の日本原子力研究開発機構の組織見直しを集中的に議論した。

(共同)
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●敦賀原発廃炉に向けて足踏み: 自民党による政治的圧力?

2013年05月22日 00時00分49秒 | Weblog


敦賀原発の活断層問題についての東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013042190070624.html)。国会事故調の資料開示を巡る争いの記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013050102000126.html)と事故収束日が如何に高いかの記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013050102000122.html)、東京新聞から(http://www.asahi.com/business/update/0501/TKY201304300546.html)。原発の安全対策費が電力会社の経営を圧迫しているというasahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0514/TKY201305140426.html)。原子力規制委員会が敦賀原発の下に活断層がある、と断定したという記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013051401002318.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013051401002318.html)。そして、最後に反省なき自民党議員の記事(http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201305140799.html?ref=com_top_pickup)。

 原子力「規制」委員会は活断層であることを認めようとしているようだ。でも電力会社や自民党はそれに抵抗?

   『●原発断層問題: 断層直上の定義とズレの許容値の議論に矮小化

 原発は高くつくことを知ったはずなのに。

   『●電気料金値上げ論: 「1倍か、2倍か」じゃなく、「2倍以上か、1倍以下か」

 事故収束費なんて、東電が何回倒産しても無理。3.11以前の元の土地に戻せないのだから、事故収束費は無限大のはず。
 原発の「安全対策」費なんて、バカバカしい。「安全な原発」なんて、矛盾だ。安全対策費が各地の電力会社の経営を圧迫しているそうだが、そんなドブガネを使わずに、即刻廃炉に向けての作業をなぜ開始しないのか?

 原子力「規制」委員会がようやく敦賀原発の下に活断層が在ることを断定したようだ。まだ気は抜けないが、再稼働は諦めるしかないだろう。でも、その代わりに他の原発を稼働する、といったトレードオフをさせてはいけない。他の原発も同様に再稼働させて良い原発なんて日本にはないのだから。
 で、最後の記事なんて酷いですよね!! 未だに原発を推進しようなんて、過去の罪に頬かむりし、自民党議員は全く反省していない。「原発立地自治体の要望や成長戦略を理由に、再稼働を急ぐ動きが強まっている」なんて、あまりにフザケすぎで、被爆者や被災者を馬鹿にしている。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013042190070624.html

規制委に疑問の声 敦賀「活断層」 結論足踏み
2013年4月21日 07時06分

 2号機直下に活断層あり-。原子力規制委員会から日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査を頼まれた専門家チームが、意見の一致をみてから早四カ月がたつ。二十四日に久々に評価会合が開かれるが、規制委は原電の反論を聴く場として設定。報告書は決まりそうにない。チームの専門家からは、規制委の運営に疑問の声が出始めている。 (永山陽平)

 規制委事務局の森本英香次長は十九日の記者会見で、なかなか報告書の決定とならない理由を問われ、「会合は丁寧にやっていくということ」と説明した。
 原電は、六月までの予定で原発敷地内を追加調査中で、チームが中間報告を受けてもおかしくはない。
 ただ、チームの専門家たちは、自分たちが合意した見解に確信を持っており、報告書案をまとめた。予定外だった他の専門家からの意見聴取(査読)も終えたのに、なぜ報告書を正式決定し、規制委として敦賀原発2号機の運転の可否を決めないのか、足踏みの理由が分からない。
 名古屋大の鈴木康弘教授は「趣旨が分からない。規制委に付き合いきれないとの思いもある」と話した。東京学芸大の藤本光一郎准教授は「原電から新しいデータが出てきても、判断は変わらないだろう。中途半端な状況を長々と続けるのは良くない」と徒労感をにじませた。
 三月下旬、自民党の会合で、規制委幹部たちが、もっと原電の反論を聞くよう迫られる場面もあった。
 専門家チームの千葉大大学院の宮内崇裕教授は、二十四日の会合について「政治的な圧力があったか分からないが、原電のガス抜きの意味はあるだろう」と語った。
 規制委事務局の担当者は「(次の会合で)原電の話を聞いて報告書案を書き直す」としており、チームの報告書が決まるのが、五月以降にずれ込むのは間違いない。

(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013050102000126.html

国会事故調収集資料 閲覧不可、2カ月放置 選挙制度対立余波
2013年5月1日 朝刊

 国会の東京電力福島第一原発事故調査委員会(国会事故調)が収集し、国立国会図書館に所蔵されている資料を閲覧できない状態となっている問題は、対応を検討するはずの衆院議院運営委員会で何も議論されないまま、発覚から二カ月がたった。立法府の情報公開への姿勢が問われる。 (宮尾幹成)

 資料は、国会事故調が約千百人に上る政府や東電の関係者から非公開で聞き取った記録などを含め段ボール約六十箱分。現在は国会図書館の倉庫に保管されている。
 事故調は昨年十月に解散する前、資料の閲覧を想定し、プライバシーなどを考慮した上で資料を公開、非公開で分類した。だが、事故調の設置法に公開に関する規定はなく、国会議員で構成する事故調の上部機関「両院合同協議会」も公開ルールを定めなかった。国会図書館にも閲覧を判断する権限はなく、資料の扱いが宙に浮いた状態になっている。
 超党派議員の「原発ゼロの会」は二月末、衆参両院の議院運営委員長に必要な手続きを要請。衆院の佐田玄一郎議運委員長は、議運委の下にある図書館運営小委員会で検討する考えを示した。
 四月八日の衆院原子力問題調査特別委員会で、両院合同協議会のメンバーだった自民党の塩崎恭久氏は「本来は事前に保管期間や開示時期などを定めておくべきだった」と指摘した。
 だが、資料閲覧問題が議運委や図書館小委で議論された形跡は全くない。
 衆院ではこの二カ月間、衆院の「一票の格差」を是正するため小選挙区を「〇増五減」する公選法改正案の取り扱いなどをめぐって議運委が紛糾した。選挙制度改革に関する与野党対立のあおりで、図書館小委も開けなかったようだ。
 図書館小委の渡辺周委員長は「早く対応しないといけない。大型連休明けには小委員会を開きたい」と話している。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013050102000122.html

事故収束費が圧迫 福島第一 東電新たに446億円
2013年5月1日 朝刊

 東電は二〇一三年三月期連結決算で、福島第一原発の事故収束にかかる費用だけで新たに四百四十六億円を追加した。毎年増える収束費用は現時点で、事故の損害賠償費を除いてもすでに一兆円近くに到達。電力会社の経営にとっても、原発事故の代償がいかに大きいかがますます鮮明となっている。 (桐山純平)

 東電は決算期ごとに、福島第一原発の事故収束に今後どれだけかかるかを見積もり、新たな費用を追加分として損失計上している。一三年三月期の追加費用の用途について、住吉克之経理部長が三十日の記者会見で「汚染水を貯蔵するタンクの増設のため」と説明。事故からわずか二年で、収束費用は九千六百五十億円に上ることになった。
 収束費用はこれだけでは済まない。壊れた原子炉や溶融した核燃料の詳細な状況はいまだ不明で、さらに増える見通し。将来の収束費用について、東電の広瀬直己社長は同日の会見で「必要な対策やこれまでに想定していなかった工事があればやらなければいけない」とだけ話し、明示できなかった。
 東電は国から一兆円の出資を受けているため、多額な損失を抱えながらも何とか経営を続けていられる。経営規模が最も大きかった東電ですらこうした状況なので、ほかの電力会社で福島と同規模の事故が仮に起きれば、たちまち経営難に陥るのは明らかだ。
 原発四基が事故を起こした東電の現時点での収束費用を一基当たりに換算すると、約二千四百十二億円。例えば、二機の原発を保有する北陸電力で、東電と同規模の事故が起きれば、負債が資産を上回る債務超過となる可能性が大きい。
 原発事故が経営を打撃するのが明らかなのに、電力各社は原発再稼働を目指す。その理由について、北陸電力の担当者は「(事故が起きたらという)仮定のことにはコメントできないが、福島の事故のようなことが起きないように安全対策に万全を尽くしたい」と、述べるにとどまった。
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http://www.asahi.com/business/update/0501/TKY201304300546.html

2013年5月1日13時20分
8電力、赤字1兆5千億円 原発安全対策も新たな負担に

【江渕崇、藤崎麻里】全国の10電力会社の2013年3月期(12年4月~13年3月)決算が30日に出そろった。原発のない沖縄電力と水力発電が多い北陸電力をのぞく8電力の純損益が赤字になった。8電力合計の赤字額は1兆5942億円に達する。原発に頼ってきた電力業界だが、かつてのように原発を動かすのは難しく、経営改革や再編を迫られつつある。
 福島第一原発事故を起こした東京電力は6852億円の赤字になった。赤字は3年連続だ。原発事故の賠償費用が1兆1619億円に達し、「原発のコスト」が重くのしかかった。
 東電と大株主の政府は再建計画で14年3月期から黒字になるのを目指し、これが金融機関の融資条件にもなっている。ただ、今年4月から柏崎刈羽原発(新潟県)を順々に再稼働することが前提になっているものの見通しはたっておらず、再建計画は崩れつつある。
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http://www.asahi.com/national/update/0514/TKY201305140426.html

2013年5月14日21時10分
敦賀原発、直下に活断層 規制委が断定へ 廃炉の公算大

 原子力規制委員会は15日、有識者らの評価会合を開き、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の原子炉建屋直下の断層は「耐震設計上考慮する活断層である」と断定する報告書をまとめる。国は活断層の真上には原子炉建屋などを造ることを認めていない。このため、規制委の田中俊一委員長は敦賀2号機の再稼働のための審査をしない方針を示しており、2号機は廃炉になる公算が大きい。
 規制委の評価会合は全国6カ所の断層について調査または調査を予定しているが、活断層と断定する報告書をまとめるのは初めて。
 問題の断層は、2号機の原子炉建屋直下を通る「D―1」と呼ばれる断層。規制委の有識者らは昨年12月、現地で原発敷地内にある活断層「浦底断層」の近くで、D―1断層から延びた地層のずれを調べた。

・・・・・・・・・。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013051401002318.html

敦賀原発「直下に活断層」報告案 規制委、2号機廃炉濃厚に
2013年5月15日 00時32分

 日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内断層を調べた原子力規制委員会の調査団が、2号機の直下に「活断層がある」とする報告書の原案をまとめたことが14日、分かった。15日午後の評価会合で詰めの議論を行い、異論が出なければ了承される見通し。
 活断層と判断された場合、2号機の運転再開は極めて困難となり、原電は廃炉を迫られる可能性が濃厚だ。経営危機に陥れば、原電に出資する大手電力各社にも影響が及ぶ恐れがある。
 規制委は早ければ22日の定例会で今後の対応を議論する。国は活断層上に重要施設の設置を認めていない。

(共同)
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http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201305140799.html?ref=com_top_pickup

2013年5月15日
原発再稼働、はやる自民 参院選にらみ推進議連 規制委へ圧力強まる可能性

 国内の原発再稼働を促進する自民党の議員連盟が14日、発足した。日本原子力発電敦賀原発(福井県)は直下の活断層により廃炉の可能性が高まるなか、自民党は安全確認を前提にした「原発再稼働容認」を参院選公約に明記する方針。原発立地自治体の要望や成長戦略を理由に、再稼働を急ぐ動きが強まっている。

・・・・・・・・・。
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●日本原子力発電がウラン燃料を売却、一方、日本原燃は再処理計画

2013年03月07日 00時00分46秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013022102000135.html)と朝日新聞の社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html、2013年2月25日)、そして、西日本新聞の記事(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/347528)。

[※ブログ主: すいません、勝手に画像を貼らせていただきます。東京新聞の同記事より]



 日本原電が一部のウラン燃料を売却したそうだ。「原発停止の長期化で経営が追い詰められている実態が浮き彫りになった」。一体どこに売却したのかも気になるところ。また、「「原発の後始末」に早く着手しなければならない」のに、原発再稼働・原発建設再開・原発輸出なんて考えているのだから、どうしようもない。
 一方、日本原燃は、「使用済み核燃料再処理工場(試運転中)で、2013年度からの3年間にプルトニウムとウランを混ぜた酸化物(MOX)の粉末を約16・3トン製造する計画を立て、9日までに原子力規制委員会に提出」した。まだ、核燃サイクルに幻想を抱き、市民に「安全神話」を押し付けようとしている。抽出されたプルトニウムの一部は核兵器にも転用され得るわけで、「原子力=核(兵器)」を理解する必要が。未だに核燃サイクルに幻想を抱いていることにウンザリ。ホントにこんなに危険な工場を動かすつもりか、正気か??

   『●「疑わしきは活断層に」: 断層の上に核燃料サイクル施設?
   『●破綻した核燃サイクル: なぜ核分裂性プルトニウムをため込むのか?
   『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である
   『●小出裕章さん、核=原子力は「違憲」という視点

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013022102000135.html

日本原電、一部ウラン売却 東電も検討 借金返済で異例対応
2013年2月21日 朝刊

 大手電力会社が出資する日本原子力発電(東京)が、原発の燃料であるウランの一部を売却していたことが二十日分かった。保有する原発三基が再稼働する見通しが立たず、四月に支払期限を迎える銀行からの借金の返済資金を確保するため、当面使う予定がないウランの一部を手放す方向となったとみられる。
 資金繰りに苦しむ東京電力も保有するウランの売却が可能かどうか検討している。ウランは原発の運転に不可欠で調達先も限られており、電力会社が売却するのは異例。原発停止の長期化で経営が追い詰められている実態が浮き彫りになった。
 日本原電は「(ウランなどの)具体的な調達関係についてはお答えできない」(広報)として売却先などを明らかにしていない
 関係者によると、軍事転用の恐れもあるウランは、売り主との長期契約が基本。日本の電力各社は主にカナダなど海外の資源会社から輸入している。手放す場合、売り主の事業者に引き取ってもらう形があり、日本原電もこの方法を取った可能性が強い。ただ購入価格より安く売ることになるので「よほどの事態でないと売却しない」(大手電力幹部)という。
 原子力専門の発電会社である日本原電は、敦賀原発2号機(福井県)の建屋直下に活断層がある疑いが原子力規制委員会に指摘され、廃炉の可能性が浮上。残る二基も停止中で、経営の先行きが不透明になっている。
 関係者によると、四月に期限を迎える借金のうち約四百億円は、ウラン売却に加え、給与引き下げといった経営合理化などで返済資金のめどが立った。これとは別に、大手電力が支払いを保証している約一千億円の借金は、大手が四月以降も保証を続ける方向。取引銀行も融資を継続する構えだが、原発の再稼働は依然難しく、大手電力などと生き残り策を協議している。
 東電もウラン売却は「選択肢の一つ」(幹部)としている。福島第一原発(福島県)の廃炉や賠償などで巨額の資金が必要になっているためだ。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html、2013年2月25日】

社説
2013年2月25日(月)付

日本原電―原発の後始末に着手を

 原発を専業とする日本原子力発電(日本原電)の行き詰まりが表面化した。
 敦賀原発(福井県)など、保有している原発を動かすめどが立たないなかで、4月に返済期日を迎える借入金の借り換えがむずかしくなった。
 とりあえず、原電の株主で電気も買っている大手電力4社を中心に、債務保証や資金支援でしのぐ方向だという。
 だが、当事者たちも認めるとおり、「一時的な救済策」にすぎない。
 日本原電がもつ休止中の原発3基は、敷地内で活断層の存在が指摘されたり、運転期間の寿命とされる40年をすぎていたり地元自治体が再稼働に反対していたりする。今後も稼働は困難だと考えるべきだろう。
 事実上の清算処理を視野に入れざるをえない。
 やっかいなのは、ふつうの企業のように債権債務を整理して終わり、とはいかない点だ。
 使用済み核燃料の保管という問題がある。廃炉では、放射性物質に汚染された施設を、長い年月をかけて安全に処理しなければならない。すでに廃炉作業に入っている原発も1基ある。
 原電を整理する際、こうした負の資産を、責任をもって引き受ける受け皿が必要だ。
 貸手である金融機関の責任を問うにしても、新たな資金が必要になる。
 本来は事業者が廃炉に必要な費用を積み立てておくのがルールだが、予定より早く止まることもあり、原電は十分な積立金を確保できていない。
 電力業界全体も原発に代わる火力発電の燃料費増大などから経営環境が厳しくなっている。
 地域独占に安住し、もたれ合いのなかで原発依存を進めてきたツケがまわった形だが、一つのほころびが連鎖反応を呼びかねない。
 原発推進は国策でもあった。電力の安定供給に支障が出るようなシステム危機を避けるためにも、政治がきちんと関与していくべきだ。
 むろん、電力会社の経営への波及を恐れて、原発維持に動くのは本末転倒である。
 民主党政権下では、国内の原発を特定の事業体に集約し、安全管理や廃炉作業を担うといった考えも浮上していた。
 今後の原発政策全体をにらんで、原電の抜本処理を進めることが不可欠だ。
 だれが、どのように負担していくべきか。廃炉の技術や人材の確保を含めて、「原発の後始末」に早く着手しなければならない
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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/347528

核分裂プルトニウムは5トン 日本原燃の再処理計画

 日本原燃は青森県六ケ所村使用済み核燃料再処理工場(試運転中)で、2013年度からの3年間にプルトニウムとウランを混ぜた酸化物(MOX)の粉末を約16・3トン製造する計画を立て、9日までに原子力規制委員会に提出した。粉末には核兵器の材料にもなる核分裂性プルトニウム約5トンも含まれる

 余剰プルトニウムに対する国際社会の批判は厳しい。日本は既に約29・6トン保有している上、消費が進まず増える可能性が高いため、批判がさらに強まりそうだ。

 再処理工場の完成は今年10月を目指しているが、運転開始はずれ込む可能性がある。
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●原発断層問題: 断層直上の定義とズレの許容値の議論に矮小化

2013年02月12日 00時00分56秒 | Weblog


CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-January/022184.html)とasahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20130204.html)。

 「原子力規制委員会の「活断層認定」が御用学者に骨抜きにされる」と同時に、「断層直上の定義」や「断層からのズレの許容値」、そういったことに議論を落とし込んでいくつもりだろう。さらに「計算」や「調査継続」といった時間稼ぎと忘却待ち。「利益相反」もあるようだ。原子力ムラ住人に〝議論〟をリードさせ、評価させ、判断させている現状に、どうしようもない絶望を感じる。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-January/022184.html

[CML 022348] 【紹介】週刊誌でも規制委の「利益相反」批判記事
杉原浩司(Koji Sugihara) ・・・・・・
2013年 1月 27日 (日) 23:47:34 JST

東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/緑の党 Greens Japan)です。
連投すみません。[転送・転載歓迎/重複失礼]

もうご覧になった方もあるかと思いますが、発売中の★『週刊金曜日』(1/25号)の冒頭「金曜アンテナ」欄に「規制委検討チーム、電力会社などから4500万円受け取る 4人のメンバー解任を要請」と題して、「原子力規制を監視する市民の会」が1月18日に行った要請行動を写真付き記事にしていただいています。要請内容もコンパクトにまとめてありますので、よろしければご覧ください。

ちなみに、原子力規制委広聴広報課の佐藤暁課長による「電力会社などから寄付金をもらっていても、委員一人ひとりの意見を聞いて、最終的に委員会がとりまとめるので中立性を担保できると考えている」との珍回答も紹介されています。

ちょうど発売日が毎日夕刊「特集ワイド」の利益相反についての記事掲載( http://mainichi.jp/feature/news/20130125dde012010003000c.html )とタイミングよく重なりました。

また、これも発売中の★『週刊プレイボーイ』(2/4、No.5号)には、ルポライターの明石昇二郎さんによる<原発直下の活断層審査が骨抜きにされる!~前編>「自民政権復活で原発世論操作が息を吹き返した!?」が4ページにわたり掲載されています。ウェブ版にも一部が載っています。

週プレNews(1/22)
◆原子力規制委員会の「活断層認定」が御用学者に骨抜きにされる(明石昇二郎)
http://wpb.shueisha.co.jp/2013/01/22/16713/

ウェブ版の内容は本誌では前半に掲載され、後半には遠田晋次・東北大学教授(電力中央研究所OB)へのインタビューが詳しく載っています。以下は彼の発言の抜粋です。

   「とにかく問題なのは、極端すぎる活断層変動地形の評価が
    すべてを決めているということ。その点、保安院での評価は
    健全だったと思いますよ」
   「1mずれるのでは完全にアウトだと思いますけど、
    10cmまでなら許容範囲だとか」

遠田教授は、工学的なシミュレーションによって地震による「ずれ」は予測可能だとして、たとえ原発敷地内に活断層が見つかっても、建屋以外の施設の真下にあり、ずれ予測が小さければ運転継続(や再稼働)は可能だと言うのです。

最後に、「地震・津波に関わる新安全設計基準検討チーム」会合(12/7)における谷和夫・防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センター研究員(電力中央研究所OB)の

   「それ(破砕帯)が地表にどういうような影響を及ぼして、
    それが施設に対してどういう影響があるのかということを
    きちんと計算をして、照査をして、アウトかどうかを審査しましょう」

との発言が紹介されています。遠田教授とまったく同質のトンデモ理論です。新たな安全神話のねつ造とも言うべきこうした主張をまかり通らせるわけにはいきません。

1月29日(火)に原子力規制委で行われる「地震・津波に関わる新安全設計基準検討チーム」の第8回会合の行方が注目されるゆえんです。

http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/shin_taishinkijyun/data/0008_00.pdf

※なお『週刊プレイボーイ』の明石昇二郎さんの記事続編は、28日(月)発売号に掲載予定です。ぜひ、ご注目ください。
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http://www.asahi.com/paper/editorial20130204.html

2013年2月4日(月)付
日本原電廃炉の道筋考えるとき

 敦賀原発2号機(福井県)の真下を通る断層について「活断層の可能性が高い」とする報告書案を、原子力規制委員会の専門家会合がまとめた。
 敦賀原発を所有する日本原子力発電は強く反発している。他の電力会社からも委員の専門分野が偏っているといった批判がある。
 このため規制委は、別の専門家にも意見を聞いたうえで最終判断することにした
 議論を尽くすこと自体に異論はない。ただ、敦賀2号機の断層は、専門分野を問わず委員の見方が一致している。新たなデータが出てこない限り、結論は変わるまい。
 そもそも、安全性に疑いがある原発は予防的な観点から動かさないことが、福島事故を踏まえた大方針のはずである。いたずらに決定をひきのばすだけの抗議なら、認められない。
 報告書案が正式に認められれば、原電は廃炉を迫られる。猛反発するのは、それが経営問題に直結するからだ
 原電は電力各社が共同で設立した。ほかに休止中の原発が2基あるが、すでに運転期間が40年を超えていたり、地元が反対していたりして、再稼働のめどが立たない。
 敦賀2号機が廃炉となれば、収入源が途絶える。会計上の処理次第では、債務超過になるとの試算もある。
 従業員や地元の雇用・財政に与える影響はできるだけ避けたい。原電には廃炉作業中の原発も1基ある。使用済み燃料棒を含め、保守・保管がおろそかになってはならない
 東京電力や関西電力が、原電からの電力供給が止まっているのに、契約の関係から維持費相当分を原電に払い続け、電気料金に転嫁している問題もある。これも看過できない。
 全国には活断層の可能性が指摘される原発が複数ある。新たな基準や知見に基づき、廃炉を余儀なくされる原発はまだ出るだろう。
 一度は国が運転を認めた原発だ。政府は傍観せず、課題を整理し、必要なコストをだれがどう負担するかを含めて、早急に対策を講じるときだ
 そんなさなか、規制委の事務局である原子力規制庁の審議官が、敦賀原発の報告書案を公表前に原電に渡していたことが発覚した。あまりに緊張感に欠ける行為で、あきれるしかない
 法律でどんなに独立性・中立性をうたい、専門家たちが信頼回復へと踏ん張っても、無自覚な官僚の一つの行動がすべてを崩す。猛省を求めたい。
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●原発推進派に未来を託していいのか?

2012年12月15日 00時00分33秒 | Weblog


CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-December/021277.html)と東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012121202000123.html)。

 いい加減な原発行政。これまで政権を担ってきた者たちが如何にいい加減であったのかが分かる。断層が在ろうが無かろうが、お構いなし。
 一方、選挙情勢が芳しくないとわかると、とたんにすり寄る元両〝ト〟知事の〝ト〟党。憲法改正を叫び、戦争しましょう!とすり寄るのだから、始末が悪い。

    『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-December/021277.html

[CML 021447] 伊藤千尋さんの講演「福島原発事故と憲法9条」を聞きました。
kimihiko ootsuru ・・・・・・
2012年 12月 9日 (日) 23:25:54 JST



友人の皆さん
・・・・・・です。

今日は選挙活動はお休みして三郷で伊藤千尋さんの講演「福島原発事故と憲法9条」を聞きました。
コスタリカの話など思わず涙が出てしまった。
全くメモを見ないで二時間の力の入った講演だった。
世界70カ国を回った経験は他に例を見ない。
150人位で聞くには勿体無い話だった。
今日のテーマはこれでした。

  1.原発なんていらない
  2.世界から基地が消えて行く。
  3.活憲の時代
  4.尖閣諸島をどうするか
  5.地域から変わる日本

講演後二つの主催団体の人たちと伊藤さんを囲んで珈琲を飲みながらお話をした。
伊藤さんはこれで今年の講演は最後だったようですが年間110回も講演されたそうです。
マスコミ業界の裏話をお聞きしました。
共通の友人の存在もあり親しみを感じました。
いい記事には評価をすることがマスコミの心ある人への激励となり、悪い記事には批判をすることがマスコミをいい方向に導くことに�壓がる事がよくわかりました。
再度お話をお聞きしたいと思いました。

この選挙でもマスコミ批判が大事になっていますし自分で発信出来る時代の市民の役割の大事さを改めて思いました。

  http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/9-762f.html

他の土日の記事です。
12月8日(土)応援弁護士100人とともに銀座を練り歩き

  http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/128100-ceb4.html

国民は石原が思っている程馬鹿ではありません。

  http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-6743.html

衆議院選挙の候補と私と政策が近いのは

  http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post.html

笹子トンネル事故の責任は民営化し維持費コストカット3割を命じた猪瀬氏に責任がある

  http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/3-464b.html

12月9日(日)の街頭宣伝予定とメデイア出演の予定

  http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/129-1494.html

以上です。

人にやさしい東京を! 

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012121202000123.html

【社説】
敦賀・廃炉か 全原発の調査は不可避
2012年12月12日

 まっ黒という判定だ。科学者たちは、日本原電敦賀原発2号機が“地震の卵”の上にある危ないものだと評価した。地震国日本の地下は断層だらけではないか。全原発の総点検は避けられない。
 四人の専門家の判断は、ずれることなく一致した。活断層だ。敦賀原発2号機の運転開始は一九八七年二月、比較的新しい部類に入る。だが、四半世紀もの間、“地震の卵”と言われる不安定な地層の上に原子炉が乗っていた。背筋が寒くならないか。
 敦賀原発の敷地内には「浦底断層」という名の活断層が走っており、破砕帯と呼ばれる断層の一種がそこから枝分かれするように2号機の真下へ延びている。この破砕帯が浦底断層の活動に連動して動き、地震を引き起こす恐れがあるか。つまり活断層であるかどうかが、検討されてきた。
 以前から危険は指摘されていた。日本原電は現存する原発では最も古い敦賀1号機の建設時から、破砕帯の存在を知っていた。だが連動して動く恐れはないと今も主張し続けている。つじつま合わせと疑われても仕方あるまい。
 このように事業者側に都合の良い報告を、一般に旧原子力安全・保安院のような政府機関が追認し、政治が放置してきたことから原発の安全神話が生まれ、神話への依存が福島第一原発事故につながったのではなかったか。
 福島の教訓から今年九月に発足した原子力規制委員会は、電力側の意向を排し、独自の調査に基づいて独自の判断を下すという、当たり前の仕事をしただけだ。
 今後、関西電力大飯原発の追加調査をはじめ、東北電力東通原発、北陸電力志賀原発など五カ所で現地調査を実施する。だが、日本列島は地震の巣、近年の調査技術の発達で、新たな活断層が見つかる可能性は高い。このような結果が出た以上、全原発の現地調査を速やかに行うべきではないか。
 規制委は、安全基準に満たない原発の停止を命令できるようになる。地震による被災が予見される原発の稼働は、許すべきではない。政府も、科学的知見に基づく規制委の判断を受け入れ、廃炉に向かうべきである。
 もちろん、廃炉後の新たな産業と雇用の確保、創出には、政府や自治体が責任を持って取り組むべきだ。
 敦賀の場合、既存の送電網や港湾施設などを生かし、新しいエネルギー産業を育てることも、未来への選択肢の一つだろう。
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