Cool Japan Academy&ACE KIDS ACADEMY

主として、学習塾「岡村ゼミナール㈱」・日本語教師養成講座「CJA」に関することについて、気ままに書いています。

日本語教師養成講座 開講の記者会見用 ご挨拶、第一部

2019年01月25日 | 日記
日本語教師養成講座の開講に当たり、ご挨拶

皆様のご健勝とご清栄をお慶び致します。

さて、私どもCJA日本語学校は、この4月に、待望の日本語教師養成講座を開講します。

この講座の開講に当たり、取り分け次の事柄を強調したいと思います。

➀我が国は、第二次大戦後の73年にわたり、いくたびもの経済危機や大規模自然災害による痛手を受けつつも、それらの危機を、人々の知恵や団結力でもって乗り越え、経済面や文化面・社会生活面などにおいて、国内的にも国際的にも著しい成長発展をし続けてきました。

その結果、海外から我が国を観光やビジネス目的で訪問してくださる方は、昨年1年間で3,119万人に達し、他方、海外への旅行者数は1,895万人という、国境線を越える動きが極めて活発になりました。

②しかし、他方では、出産や子育てに費やす諸種の負担を減らす方向での家族観や生活観・人生観の広がりを原因にして、少子化が進むとともに、生活基盤の向上から高齢化も進み、結局は人口が著しく減少し続け、2015年の総人口は1億2,709万人だったものの、今後30年間では2,000万人以上も減少することが予想されています。とりわけ、ひどい落ち込み方をするのは都市部より地方で3割減が当たり前と見込まれています。

③その結果、高いレベルの経済力や生活水準を維持し向上させるには、少子高齢化の人口減少を補うための有力な手段として、外国人材の導入強化が不可欠となり、去年10月末の時点で、日本で働く外国人労働者は146万0463人と、前年よりも18万人余り、率にして14%も増え、6年連続で過去最多を更新するに至っています。

 厚生労働省は「人手不足に悩む企業で外国人を積極的に採用する動きが続いていて、技能実習生の受け入れや留学生のアルバイトなども増えている」と分析しています。

かくて、海外からの労働者数は、146万人にも達していますが、そこに、外国人材の受け入れを拡大する新たな制度がことし4月に始まることから、日本で働く外国人労働者は、今後さらに増えるとみられています。

④しかし、急いで多くの労働者を迎え入れる必要から制定された特定技能1号という新制度では、日本語能力についての障壁がさらに低くなるのではないかという強い懸念があります。

今までも、技能実習生という制度で、日本語能力がほとんどなくても入国出来ていたケースは珍しくはなかったのですが、他方で、総数30万人といわれる日本語学校への入学者による、「日本語を学びながら」での週28時間の稼働枠を使用しての労働力供給が、実質的には、企業現場での人手不足を大いに補ってきました。

ところが、今後は、技能実習制度よりも、就労受け入れ条件が良い特定技能1号という新制度の下で、(多額の学費が掛かる日本語学校を経由を避けて)直接に労働現場に参入する恐れが強いため、日本語を学びながら働く若者が減り、「日本語能力がほとんどない」若者たちばかりが急増する恐れが生じているのです。

 すなわち、「日本語学校」という歯止め部分が、今後は弱くなっていくのです。

⑤しかし、ここで、考えなければならなことは、日本語を十分には知らず、そのために同じ外国出身のメンバーとばかりのグループになって、余計に日本語を学ぶ機会や日本人との交流機会も減り続けるならば、日本社会との融和や共存共栄と言った目標とは大きくかけ離れてゆき、その内に日本社会との摩擦ばかりが目立つこととなり、遂には、外国人労働者の平和的で友好的な受け入れは、とん挫する方向に曲がっていってしまうでしょう。

➅ドイツでは、移民者たちとの間での長く厳しかった融和のための試練の後で、それを効果的なものに変えるため、移民者に対して、国家が、そのほとんどの経費をかけて、入国時に約600時間ものドイツ語教育を施すようになっています。

 《参考資料》木戸芳子先生の論文:インターネット記事より

ドイツでは、2005 年から施行された「移住法」では、移民は「統合コース」(lntegrationskurs)を受講 しなければならないとされている。

統合コースは、ドイツ語を学習する「言語コース」と、 ドイツの法制度、文化、歴史などを扱う「オリエンテーションコース」から構成されている 。

言語コースは、基礎言語コース(Basissprachkurs)と上構言語コース (Aufbausprachkurs)という段階を踏んで構築され、それぞれ 300 時間があてがわれる。

オリエンテーションコースでは、60 時間の学習が行われる。

合計して 660 時間に及ぶこれらのコー スの受講を通して、「ドイツに居住する外国人の経済的、文化的および社会的生活への統合を促進する」ことが目指されている。

⑦ここにおいて、我が国も又、移民者との融和に苦しんだ後で、漸く悟りを開いたドイツと同じ轍を踏みながら、外国人労働者たちへの日本語教育を国家の制度として取り組まざるを得なくなるでしょう。

 この時、再び日本語学校や日本語教師の活用に目を向け、その支援に依存することになるでしょう。こうした経緯と取り組みが、一日も早く実現することを願っています。

⑧それに応じて、日本語教師の指導能力レベル強化や増員の必要性が、ますます大きくなります。国内においてのみならず、海外においても同じです。

 海外においても、我が国企業の国際化傾向の長年にわたる強まりから、海外拠点や海外赴任者・その家族らが増え続け、その影響の経済面のみならず、社会全体への強まりから、我が国への渡航や就労にあこがれ、望む青年たちや中年社会人たちが激増しつつあり、その渡航や就労の準備として、日本語学習熱が極めて高くなっています。

 これは、東南アジア各国や太平洋諸国においてのみならず、中央アジアやインド、アフリカ諸国においても同様で、例えば、大分県にある立命館大学のAPUでは、世界90か国もの国々からの3,000人もの留学生で賑わっていることなどからも明らかです。

 その他にも、私が20日から23日までの間で訪問したモンゴルの「モンゴルコウセン技術カレッジ」やモンゴル科学大学、日本語学校等でも、日本での就労を強烈に望む若者たちで溢れかえっていました。

また、同じ時期に、ミャンマーやカンボジアを訪問された取引銀行の支店長さんが、日本での就労を願う多くの若者たち向けの日本語教育機関が足りないと痛感されつつ帰国されました。

⑨~以下は、第二部で。









 
⑨~続く






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日本語学校の今後進むべき道

2019年01月25日 | 日記
日本語学校の今後進むべき道

皆様のご健勝とご清栄をお慶び致します。

ところで、今朝の日経新聞記事によれば、海外大卒の外国人を採用した企業は、何と4社に1社にのぼり、過去最高だったと発表されています。

国際的にITエンジニアへの需要が高まっていて、インドの理工系最高峰とされる「インド工科大学」には米国や日本のIT系大企業が群がって、学生の採用を競い合っている。

しかし、学生側には、「米国や中国は、給与や職場環境の良し悪しでは有利だけれども、日本では安心して生活でき、職場も働きやすい。」という意見もあって、採用側企業では、文系総合職の募集も行ない、アジアの優秀層を確保したいと望んでいるそうだ。

このことは、大学生にとっての就職戦線が、既に国境を越えての土俵になっていて、日本の企業も日本人学生のみを対象に募集しているわけではないということが明らかになっています。

こうした状況を思えば、日本において、理工系の学生を中心に、若者たちを世界中から募集し、各分野の専門技能を習得させ、彼らの実践的技能力を磨き、採用を希望する企業へと送り込むルートの開発が急務でしょう。

創智国際学院の平山裕康理事長・校長先生の播州地方にもそういった世間の期待に応える高専を設置したいという発想やご提案は、正にそういったもので、私達播州地方の新設の日本語学校側も、そのご提案に即しての「世界から日本へ」という流れのルートづくりの活動に勤しみたいと思います。

皆様のご理解とご支援を何卒宜しくお願い致します。

平成31年1月25日 金曜日
CJA日本語学校:岡村寛三郎
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