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O's Note

いつまで続くか、この駄文

定期試験の結果

2006-01-19 19:39:24 | 仕事(第1業務編)
 今日行われた定期試験の採点を終わりました。
 一言でいえば「もうちょっとがんばって欲しい」
 基本的なことが理解できていないという答案がかなりありました。たとえば、資産・負債・資本・費用・収益の勘定科目の処理が理解できていないために、損益計算書と貸借対照表の作成ができないということです。試験は、最低「資産・負債・資本・費用・収益の勘定科目の処理が理解できている」という前提で出題しましたので(精算表の一部を作成する問題)、この前提が崩れるとまったく話にならない(解答できない)ということになります。
 また、本支店合併財務諸表の作成問題は、講義の一番最後に扱ったもので、例題として出題したものでした。これも残念ながら正答が少なかったです。
 ただ、1年より2年、2年より3年というように、学年が上がるにつれ、得点が高いという顕著な傾向が見られました。満点は4年生でした。受験テクニックというより、努力の仕方の違いだろうと推察しますがいかがでしょうか。
 なお、試験のレベルは上げていないにもかかわらず、平均点で、昨年より5点、一昨年より8点下がっています。
 終わってしまったことはクヨクヨしても仕方ありませんが、1年生で試験を甘く見ると、あとでしっぺ返しがきます。やる時はやる、という気構えを持って欲しいと思います。

本支店会計

2005-12-15 17:27:42 | 仕事(第1業務編)
 本支店会計は簿記検定の2級の範囲であり、性格はまったく違うものではありますが、連結会計につながる考え方を理解する入口として位置付けられます。
 それにしても、簿記検定に出題される事例には、若干無理があるかなと思います。
 たとえば「未達現金」の説明は、「本店から支店に送金していて、決算日時点でお金が届いていない場合に使う勘定」ということになります。これは問題ないでしょう。しかし、実際問題としてそのようなことがありえるのか、と考えると「うーん」と考えてしまいます。わざわざ決算日をはさむような送金をするでしょうか。仕訳を一つ追加したいために、あえて送金するなんてことはないはずですよね。また、実際には、現金書留などを使って送金するわけではなく、銀行振込などを利用するでしょうから、遅くても翌日には入金されるでしょう。この場合も、未達現金という勘定科目を使いたいばっかりに(笑)、わざと決算日の14時以降に送金手配をし、振込を決算日の翌日にするという意図でもなければ、あえて送金するということはないでしょう。
 もちろん、あくまでも検定試験であり、仕組みを理解するためには、多少の無理があっても仕方ないと思います。
 このあたりは、「検定試験に出るから理解してね」といってはみるものの、学生の皆さんに説明する場合、ちょっと悩ましい部分ではあります。
 でも理解してね。

割賦

2005-12-01 22:04:57 | 仕事(第1業務編)
 割賦という言葉は、日常生活ではあまり聞きませんよね。
 ちょっと広辞苑を引いてみましょう。
 「月賦などの形で何回かに分けて支払うこと。賦払い。→わっぷ」
 わっぷ?
 そこで、「わっぷ」を引いてみると・・・。
 「(ワリフの音便。カップとも)支払いなどを何回かに分けてわりふること。」
 ふーん。
 英語では、instalmentというので、この字を英和辞典で引いてみると「分割払い」。
 そうか、分割払いのことなのか。ということは、割賦販売といえば、会社がお客さんに対して、分割払いを認めて商品を販売することになるわけだ。
 分割払いを認めるとすると、簿記では何が問題になるのだろう?
 (1)商品はお客さんに渡している。
 (2)でも、代金は分割で受け取る。
 ここで、商品の所有権は誰になるのだろう、そして売上げはいつ仕訳したらいいのだろうという問題が発生する。
 ここで、我々の先輩(といってもずーっと昔の商人たちだよ)は、フツーの商品販売と同じように考えて、商品を渡したときにお客さんに所有権が移り、それと同時に売上げも計上しようと考えた(販売基準)。でもお金はまだ受け取っていないから売掛けにしておこうという考えだ。
 他方、やっぱりお金が入ってきた時に、その割合だけ所有権が移動したと「考えて」、お金を受け取った都度、売上げを計上した方がいいんじゃないかと考えた商人もいた(割賦基準のうち回収基準)。
 こうしてみると、単に仕訳ができるかどうかということだけではなく、商品販売の見方・考え方を理解する必要がありそうですね。
 なお、日本には割賦販売法という法律があります。

委託・受託

2005-11-28 21:30:44 | 仕事(第1業務編)
 あなたは、他人に売れそうな品物を持っている。それを友達に売ってくれないかとお願いしたところ、快く引き受けてくれたので、あなたが持っていた品物を友達に渡した。
 さて、この時、この品物の所有権はあなたにあるだろうか、それとも友達にあるだろうか。
 ・・・・・というような事柄を扱うのが委託販売・受託販売です。「友達に売って欲しい」といって渡した品物は、もし売れなかったら、友達から返してもらうものですよね。つまり、品物の所有権はあなたにありながら、その販売だけを友達に委ねたわけです。したがって、取引処理でも、あなた(この場合、委託者)が品物について仕訳処理する必要があり、友達(この場合、受託者)は、品物ではなく、その品物をめぐる債権債務(あなたに対する支払額とあなたからもらうお金)だけを仕訳処理すればいいわけです。
 ここでは、「積送品」「委託販売」「受託販売」「積送品売上」など、独特の勘定科目が使われますが、まずは、委託・受託の関係を理解することから始めましょう。

特殊商品売買って?

2005-11-24 16:53:04 | 仕事(第1業務編)
 今日から商品売買の特殊形態について採り上げます。
 簿記検定などでは「特殊商品売買」といわれている部分です。
 でも、特殊商品売買という表現は、やや論点をぼかした表現に思います。講義でもいいましたが、ここでの論点は「いつ売上を認識するか」ということです。認識という言葉が難しいようであれば、「(貸方)売上という仕訳をいつするのか」ということとして考えてください。
 これまで採り上げてきた商品売買と少し考え方が違います。一つ一つの販売形態に合わせて理解するようにしましょう。

売上原価と商品の期末評価

2005-11-21 17:57:07 | 仕事(第1業務編)
 11月17日の講義で売上原価の計算方法を採り上げました。今日も、決算時点での売上原価の計算方法を紹介しました。
 一般的には、売上原価は次のように計算します。
 売上原価=前期繰越高+当期純仕入高-次期繰越高
 前期に仕入れた商品のうち決算日現在で売れ残ったもの(たとえば商品50円分)に当期の商品仕入高(たとえば商品600円分)を足して(650円)、そこから当期の売れ残り分(たとえば商品70円)を差し引いた金額(580円)が売上原価というわけです。
 ところで、当期の売れ残り分をどうやって計算するかが問題となります。もちろん、商品の仕入れの都度、仕入額は記載されていますし、販売された商品についても帳簿に記載されています。商品有高帳なども作成していれば、「帳簿上の売れ残り分」は容易に把握することができます。
 実は、この「帳簿上の売れ残り分」は、あくまでも帳簿上の金額であり、実際にその商品がそこにあるかどうかはわかりません。アルバイトをしていて遭遇したことがあるかもしれませんが、会社では定期的に棚卸しという作業を行っています。これは、帳簿上の商品の有高と同じだけ実際の商品がそこにあるかどうかを確かめているのです。
 帳簿上の商品の有高と実際の棚卸高が常に一致していれば問題ありません。しかし、時には盗難にあったり、長い間倉庫に保管していてパッケージが変色したりということがあるかもしれません。そんなときには、少なくなったり、価値が減った分を「帳簿上の売れ残り分(金額)」から差し引く手続きが必要になります。先の例でいえば、帳簿上の当期の売れ残り分は商品70円でした。しかし、棚卸しの結果、10円分がなくなっていたことがわかれば、実際の商品の残高は60円になるのです。そしてこの金額が次期繰越高ということになり、貸借対照表の「商品」の価額として記載されることになるのです。
 わかるかなあ。

売上原価は単なる仕入値ではないわけで・・・

2005-11-17 21:27:07 | 仕事(第1業務編)
 小生、学生時代、売上原価を仕入値と同じものと思っていました。売上原価の意味をちゃんと考えれば理解できることなのですが、いい加減に聞いていたのでしょうね、きっと(反省)。
 100円で仕入れたモノを150円で売れば、100円が仕入値であり売上原価でもあるわけです。「なーんだ、当たり前のことじゃないか」と早合点したのが間違いのもとでした。
 「100円で3個仕入れたモノのうち、2個だけ売れたときの売上原価は?」と聞かれて、「???」となってしまいました。仕入値=売上原価なら300円ですが、「そんな簡単な答えでいいの?」と思って(この発想は間違いないでしょ?)、悩んでしまったわけです。
 売上原価は、仕入れた商品のうち販売された部分というのが正しい理解の仕方です。ですので、3個のうち2個売れたならば2個分が売上原価になります。
 基本的なことですが、最初は、このあたりをしっかりと理解しておくことが必要でしょう。
 
 

もう一度考えてみましょう

2005-11-14 20:52:41 | 仕事(第1業務編)
 今日は、株式会社の資本の部について取り上げました。
 講義でも話しましたように、2006年5月には新しい法律、会社法が施行されます。これまでの商法と有限会社法をひとまとめにした法律です。この法律では最低資本金規制が撤廃されますので、資本の概念(考え方)がこれまでとは違ってきます。
 ところで、そういったこと(法律上の問題)とは別に、簿記的に資本はどのように処理されるか、もう一度考えてみましょう。
 「現金10,000円を資本金とした。」という事例を考えましょう。これは株式会社というよりは、個人商店の取引ですよね。
 皆さんは次のような仕訳をするでしょう。
 (借方)現金 10,000/(貸方)資本金 10,000
 この仕訳からどんなことがいえるでしょうか?
 借方の現金は資産ですね。一方、貸方の資本金は資本勘定です。大切なことは、現金10,000円があるのであって、資本金10,000円があるわけではないということです。この場合の資本金10,000円は、「今手許にある現金のうち10,000円は、資本金として帳簿に記載したものである」ということです。帳簿上、資本金というものが10,000円と記載されているのであって、手許にあるのは現金10,000円です。
 この10,000円の現金でモノを買ったり、商品を仕入れしたりするのです。ということは、資本金10,000円というのは、あくまでも帳簿上の金額でしかないということです。
 しかし、帳簿上の金額はすこぶる重要です。この資本金を減らさないように経営を行わなければ経営が行き詰まるのです。簿記では、絶えず借方と貸方のバランスが重視されます。このあたりをしっかりと理解することができることを期待しています。

ちゃんと復習しましたか?

2005-11-10 21:33:38 | 仕事(第1業務編)
 今日は、中間試験を実施しました。
 試験終了後、ざーっと見ましたが、どうもできていない人が多そうです。
 原因は何でしょうか?
 真っ先に頭に浮かんだことは、「ちゃんと復習しただろうか」ということでした。用語の説明を求める問題はまだしも、仕訳は、これまでやった例題から出題すると伝えました。中には難しい例題もありますが、出題する範囲が限定されていますので20問中15問は正解して欲しいものです。
 また用語の説明は、講義中の解説を聞いて理解できているかどうかを試すために出題しました。単に仕訳ができるだけではなく、仕訳に至る意味が身に付いているかどうかが重要です。
 簿記は、ともすると検定試験のための勉強という感覚で捉えられがちですが、その仕訳や勘定科目の意味を理解することも重要です。
 ということは、これまでに扱ってきた内容を、時間をかけて復習したかどうかが問われているわけで、「手抜きをした」と感じている人は、もう一度見直しをかけてください。
 それは誰のため?
 もちろん、小生のためではありません。

社債と有価証券

2005-11-07 22:19:19 | 仕事(第1業務編)
 簿記を学んでいて、油断すると混同してしまう処理の一つが社債と有価証券です。
A「A社社債¥100,000を現金で購入した。」
B「額面¥100,000の社債を¥98,000で発行し、代金は現金で受け取った。」
【油断した仕訳例】
A:社  債 100,000/現  金 100,000
B:現  金  98,000/社  債  98,000
 どこが間違いか、わかりますか?

 まず理解して欲しいことは、勘定科目として、有価証券は資産、社債は負債です。まったく別ですね。AにもBにも社債という言葉がありますので、ついつい社債勘定で処理したくなりますが、Aは他社の社債を自分の資産として購入したのであり(資産の増加)、反対にBは、資金調達、つまりお金を借りるために、社債を発行して(負債の増加)他人に「買ってもらった」ものです。
 実際に自分が社債を買ったり、発行したりしないので、初めのうちはこの違いがなかなか理解できないものです。

 さて正解は・・・。
 どうしてもわからない方は、メールで問い合わせてください。

負債と債務

2005-10-31 17:02:45 | 仕事(第1業務編)
 簿記(会計)を勉強していて、いつも気になるものの一つが負債と債務の違いです。
 広辞苑で意味を調べてみましょう。
負債
①他から金銭・物資を借りること。また、そのもの。債務。
②企業会計上、将来、他の経済主体に金銭などの経済的資源を引き渡す義務。引当金などを含む点で法的債務よりも広い。
債務
他人に対して一定の給付(行為)をなすべき義務。民法上、契約・事務管理・不当利得・不法行為などを原因として発生する。→債権。
 債務は、法律上の用語だけあって、さすがに難しく表現していますね。
 会計上の用語としての負債は、まず、広辞苑にあるように「法的債務より広い」というところに着目すべきでしょう。次に債務よりどれだけ広いかということに着目しましょう。
 はじめは、なかなか区別がつかないものですが(イメージとして理解できないものですが)、簿記(会計)を勉強するときには、乗り越えなければならない部分の一つです。

繰延資産って?

2005-10-27 19:35:49 | 仕事(第1業務編)
 繰延資産は、英語ではdeffered chargesと表現されます。これは「繰り延べられた費用」ということで、決して資産を意味する言葉ではありません。ちなみに資産は英語でassetsといいますが、deffered assetsという言葉はないようです。
 また、繰延資産は、引当金と並んで、もっとも会計的な事項といわれています。講義でもいいましたが、本籍は費用、現住所が資産というのが繰延資産です。フツーに考えると「なんのこっちゃ?」と思ってしまいますよね。
 費用は損益計算書に記載され、資産は貸借対照表に記載されますから、ますます混乱するでしょう。
 繰延資産は、適正な期間損益計算、もう少しいえば費用収益対応の原則を論拠にして考え方が構築されたものです。
 簿記原理というレベルでは、それほど考える必要がないものなのかもしれませんが、じっくり考えてみると面白いと思いますよ。

講義が眠いワケ

2005-10-18 14:21:48 | 仕事(第1業務編)
 最近、教室に入って椅子に座ると同時に机にへばりついてしまう学生を多く見かけるようになりました。へばりつくヒトが必ずしも寝ているわけではないのですが、多くが寝ているようです。
 Ⅰ講目は朝早くて眠い。
 Ⅱ講目は何となく眠い。
 Ⅲ講目は昼食後で眠い。
 Ⅳ講目は疲れが出て眠い。
 Ⅴ講目は夜が近づいて眠い・・・・・。
 「寝たくて大学に来ているのではない。講義がつまらないから寝てしまうのだ」という方。スイマセン。以後もっと工夫します。しかし、「楽しい講義」にはならないので悪しからず。遊んで楽しいという感覚とは性質が違います。
 大学教員のほとんどは、学生時代、講義中寝た経験を持っていると思います。かくいう小生もその一人。
 「講義がつまらない」「わからない」・・・そこに睡魔が・・・「でも寝ちゃいけない」・・・ついウトウト。こんな感じだったと記憶しています。けっして机にへばりついて寝るということはありませんでしたよ。
 今の皆さんと小生が学生だった頃と、いったい何が違っているのでしょうかねぇ。
 
 
 

株主からもらったお金、資産、負債、資本のどこに記載される?

2005-10-06 22:09:24 | 仕事(第1業務編)
 今日の応用簿記原理の授業で、企業が株主からもらったお金は、貸借対照表のどこに記載されるかというクイズを行いました。もちろん、ここでいう「お金」は、投資家が自分の資金で株式を購入したときに、企業に対して払い込んだお金のことです。
 こちらとしては、資本金として資本の部に記載されるという答えを期待していたのですが、回答者が考えすぎたのでしょうか、なかなか正解にたどり着きませんでした。「企業が現金を受け取った」という点だけを見れば、そのお金は資産になるという答えも、まあ、許される範囲でしょう。
 こういったクイズは、「教養」として知っていて欲しいと思われる基礎知識に属する話題に関するものです。経済学部の学生として最低限知っておいて欲しいと思います。
 さてもう一問。
 銀行から借りたお金は、貸借対照表のどこに記載されるでしょうか?