鍋をかけるトライポッド、
きりたんぽ、
すべてマタギの手作り。
火にくべる薪も、その場で山刀(ナガサ)で割りながらの鍋づくり。
その手際の良さは見事である。
ダシは正真正銘の比内地鶏。
ガラは塩気がなくてもおいしくて、みなで貪り食った。笑
ただ、味の決めてとなる秘伝のタレだけは門外不出らしく、
それがなんなのか誰も知らないらしい・・。
薪から出る白い煙をしこたま吸い込み、目に入り、
体中いぶくさくなってもなんか楽しい♪笑
みんなで手伝いながら、きりたんぽ鍋完成☆
そのときの気温、マイナス12℃?!
(温度計が壊れてる説が飛び交いましたが(笑)、
そんくらいあったでしょ。)
開けた瞬間シャーベット状になるビールで、
「カンパーイ!」
いやぁ美味かった!!
凍らずにいるものは濃度が濃くなるせいか?
それとも普段、発泡酒or雑酒しか飲んでないからそう思うのか?笑
すごく濃く感じた。
この時がこの日一番の降雪だったかも。
きりたんぽも最高に美味くて、超大盛りで2杯食ってしまった。
冷えた体と空っぽの胃袋にきりたんぽ鍋とビールが染みわたって、
家に居たら絶対、重力に逆らえずにダウンしていたことだろう。
片付け後、下山~。
(雰囲気でるかなと思って白黒にしてみました。)
(杉林に入るとかなり雪をしのげる)
細めの杉の木に衝撃を与えて、クイズ不正解のような
雪浴びをしこたま食らう遊びもしながら。笑
途中で、マタギ校長が雪山でのビバーク方法を教えてくれた。
なんと!雪庇を利用してのビバーク方法で、
一見危険に見える雪庇でも、位置によってはとても
都合の良い天然のシェルターになるとのこと。
もちろん、いざというときのためのビバーク方法だが、
あの口ぶりだと実際やったことがあるっぽかったな。
すご過ぎ・・。
ラッセル好きなので僕が先頭を歩かせてもらっていた。
そして、マタギが指示する方向へと進む。
(ひざ上まで埋まる。)
ボサが一本雪から顔を出していて(50~60cm)、
そこに向かって進め、と言われ、進む。
(実際は完全な訛り言葉で、僕には再現不可能 笑)
マタギの指示を伺い伺い進み、
ボサの近くに足を置いた瞬間!!
ズボッ!
っと雪を踏み抜いた!!
「おぉっ焦ったー!」
と、僕。
そしてこれがマタギ校長の伝えたかったこと。
一見、ただの一本のボサでも、
その下は空洞になっている可能性が高く、
スポッ、とハマッてしまうと、かんじきが中で
引っ掛かったり踏ん張りが利かず脱出不可能に!!
そのまま命を落とすことにもつながるそうだ・・・。
実際、ストックで突っついてみると
中は完全に空洞でした。
(このときは、「へぇ~」
と感心して終わったが、
その日の夜、そのことを考えたら
すごく怖くなってしまった。
僕は毎朝雪山歩きしているし、
月山へ行くときも単独が多いので、
いつ自分の身に起きても不思議ではない。)
僕の歩き方も後ろから見て頂いてたようで、
無駄な力を使って歩いているところ、
地形によって雪の多いとこ少ないとこがあるから、
歩くコースどりも大事ということ、など
マタギから直に教わることが出来て
すごく為になる実体験をさせていただいた。
実際、マタギの歩き方は僕の歩き方とは全く違う。
脚に体重をかけるタイミングは真逆といっても過言ではない。
翌日真似してみたら、なるほど~、と思った。
こんな短時間でここまで学ぶことができるなんて。
マタギとして本気モードのとき一緒に山に入れたら
どんだけ・・・ と思うが、たぶん怖くて逃げ出すだろうな。
つづく。