夏目房之介さんの著書、『マンガの深読み、大人読み』で
ちばてつやの『あしたのジョー』のラストについての
面白い対談が掲載されていた。
ホセ・メンドーサとの戦いの後に
ジョーが真っ白に燃え尽きてしまうと云う
有名なラストも当初は全く違うものだったと云う。
原作者の梶原一騎さんが書いたラストに
納得できなかったちばさんは
担当編集者の方とともに
締め切りを過ぎた中でラストを考えていたそうな。
ちば―(締め切りが※引用者注)もう過ぎてて、何通りもラスト考えるんだけど、なかなか出来ない。<中略>担当者もほんとにイライラして。その彼が、最初からのゲラ(校正刷り)を綴じたのを、ずーっと読んでくれて、なかばで乾物屋の紀子とデートする場面を見つけて、「ちばさん、これがテーマじゃないですかね」っていってくれたんです。
夏目―カーロス・リベラと闘ったあと、紀子が丈に、ほかの若い人は青春を謳歌しているのに何でそこまでやるんだと。「さみしくないの?」って聞くんですよね。そこで丈が、「そこらの連中みたいに不完全燃焼じゃない。一瞬にせよ、燃えるんだ。あとにまっ白な灰が残るだけだ」って答える場面ですね。
ちば―それでラストがポーンと浮かんで、あとはあっという間、2日くらいで描きあげたと思います。アシスタントも担当も、原稿見てる顔がね、ああなんとなく納得してくれたかな、って思いましたね。(207頁~208頁 同書)
レポートなんかを書いていても
当初集めに集めた資料の中で
正直「無駄だった」と思うようなものも
あったとか思うけれど
後になってその無駄だった資料が
レポートの骨子が、ストーリーが
明確になってくるのとともに
無駄だと思っていた資料なりが
ストーリーに組み込まれて行くことは
往々にしてある。
それも綺麗にはまってしまうことが。
あとになって、ハッとする。
無駄なんて無いのかもしれないし
少なくとも、何かが無駄かどうかは
幸か不幸か、後になってみないと
判んないんだろうな。
ってな事を考えている日曜日の午後。
そんでそれは無駄なんか。
ちばてつやの『あしたのジョー』のラストについての
面白い対談が掲載されていた。
ホセ・メンドーサとの戦いの後に
ジョーが真っ白に燃え尽きてしまうと云う
有名なラストも当初は全く違うものだったと云う。
原作者の梶原一騎さんが書いたラストに
納得できなかったちばさんは
担当編集者の方とともに
締め切りを過ぎた中でラストを考えていたそうな。
ちば―(締め切りが※引用者注)もう過ぎてて、何通りもラスト考えるんだけど、なかなか出来ない。<中略>担当者もほんとにイライラして。その彼が、最初からのゲラ(校正刷り)を綴じたのを、ずーっと読んでくれて、なかばで乾物屋の紀子とデートする場面を見つけて、「ちばさん、これがテーマじゃないですかね」っていってくれたんです。
夏目―カーロス・リベラと闘ったあと、紀子が丈に、ほかの若い人は青春を謳歌しているのに何でそこまでやるんだと。「さみしくないの?」って聞くんですよね。そこで丈が、「そこらの連中みたいに不完全燃焼じゃない。一瞬にせよ、燃えるんだ。あとにまっ白な灰が残るだけだ」って答える場面ですね。
ちば―それでラストがポーンと浮かんで、あとはあっという間、2日くらいで描きあげたと思います。アシスタントも担当も、原稿見てる顔がね、ああなんとなく納得してくれたかな、って思いましたね。(207頁~208頁 同書)
レポートなんかを書いていても
当初集めに集めた資料の中で
正直「無駄だった」と思うようなものも
あったとか思うけれど
後になってその無駄だった資料が
レポートの骨子が、ストーリーが
明確になってくるのとともに
無駄だと思っていた資料なりが
ストーリーに組み込まれて行くことは
往々にしてある。
それも綺麗にはまってしまうことが。
あとになって、ハッとする。
無駄なんて無いのかもしれないし
少なくとも、何かが無駄かどうかは
幸か不幸か、後になってみないと
判んないんだろうな。
ってな事を考えている日曜日の午後。
そんでそれは無駄なんか。