NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

「爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!」が終了してしまった。

2021-09-21 | 備忘録
テレビ朝日で2年前から放送されていた「爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!」(金曜深夜時代は「爆笑問題のシンパイ賞!!」)が9月19日に最終回を迎えました。

当初は芸人が街の心配な人のもとに赴き、ロケをするバラエティでしたが、コロナ禍になり素人相手のロケが難しい為か芸人の私生活にフォーカスを当てた内容にリニューアルされました。そのリニューアルが芸人好き、お笑い好きにとってはたまらない楽屋オチ的な内容で毎週楽しく拝見していました。番組は続くものと思っていたのですが…

風向きが変わったのは今年の3月ごろ行われたテレビ朝日の放送番組審議会に本番組が俎上に上がった事に寄ります。


●番組タイトルはくどく、出演者の数は多く、セットもゴチャゴチャしているが、このくどさが番組の個性になっている。今のりにのっている人たちがずらりと並ぶと画力が出る。

●一つ間違えると楽屋話の羅列になってしまう。ゲストは本当に必要なのか、何人必要なのかということをよく考えてほしい。
(上記テレビ朝日サイトより一部引用)

上記審議会の委員による指摘に番組プロデューサーは以下のように回答していました。

<局側見解>
●芸人のトークに頼りすぎている点を改善し、若い人が誰かに伝えたくなる番組にしていきたい。

●トークをピックアップするだけでなく、新しい何かを生み出すため、もがき続けたい。

●様々な角度からご指摘いただき、番組の持ち味を再確認できた。課題を改善していきたい。

●日ごろ感じていることを改めて言語化してもらった。番組作りに反映させていきたい。
(上記テレビ朝日サイトより一部引用)

結果何が起こったかと言うと、爆笑問題と霜降り明星以外にレギュラーとして入れ替わりでスタジオに居た加賀屋、EXIT、四千頭身、宮下草薙はスタジオから姿を消し、代わりにこれまでのVTRを削り、「シンパイな生き物図鑑」と言うショートコントコーナーが差し込まれました。また、番組タイトルは「爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!」から「シンパイ賞!!」と番組表上で変更が加えられました。芸人さんや新井さんが出てくるオープニングの映像は使われなくなりました。

このリニューアルを境に、番組の持ち味である芸人の私生活に迫るシンパイニュースを中心としたセミドキュメントやそれを話題にしたトークの分量は減少し、その減少分に「シンパイな生き物図鑑」なるコントが挟まれました。結果、番組の良さであるセミドキュメント部分の分量が減少して希釈され、密度は薄まりました。ショートコントはセミドキュメント部分と馴染まず更に番組を薄めてしまっていると感じさせる内容でした。審議会の提言を受け入れた結果、こうなったと考えるのが自然です。

ちなみに同時に審議会の俎上に挙げられた「テレビ千鳥」も審議会から提言をされていましたが、同番組のプロデューサーである加地さんはキッパリその場で審議会委員の提言は聞かないと名言していました。その「テレビ千鳥」は今回の改編も乗り越えています。

テレビ局にはテレビ局の事情、プロデューサーにはプロデューサーの事情があると思いますが、今回の「爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!」の終了は視聴者として悔しくて、また憤りも覚えます。どうにか守って欲しかったです。

芸人さんも番組スタッフさん達も復活を誓っておりました。是非復活を希望します。視聴者として出来る事を当事者意識を持ってやりますので、マネタイズなどの企画があれば是非実施して頂きたいと思います。


ループもの映画が大好きな人の為の夢(悪夢?)のゲーム、Twelve Minutes

2021-09-06 | 備忘録
XboxとSteamで先日配信された『Twelve Minutes』をプレイ。一通りクリアしました。

『Withness』のクリエイターが、ジェームズ・マカボイ、デイジー・リドリー、ウィリアム・デフォーをボイスキャストに起用と言うだけで心が躍ったが、内容がループものと言う事で大いに期待してプレイ。

設定としては、マンションの一室を舞台にある夜の12分間のループを繰り返しながら、ループからの脱出を図る。完全に『恋はデジャヴ』などの過去のループもの映画のオマージュに溢れ、且つゲームプレイとしてもループものを完全に再現しています。

と言うことはどう言うことかと言えば、『恋はデジャヴ』のフィルら数々のループもの映画で主人公たちが経験してきたループから抜け出す為に何にでもトライし、そしてどうしたらループから抜け出す事ができるのか分からずに苛立つと言う所までシミュレートされているという事。

これは人を選ぶ点だと思うが、私はこれは痺れた。フィルたちと同じ苛立ちを感じられる事に喜びを覚えてしまいましたよ。繰り返しプレイする事で物語の謎や対処方法が見えてくるが、そこで推理しながらループを繰り返す本作の醍醐味は他のゲームではなかなか味わえないプレイになっています。

この点だけで私は大満足でした。ただ、物語の結末のとある事を主人公が覚えていない事、デフォー演じる警官のキャラクターに違和感は覚えました。もう少し飲み込みやすい設定やキャラクターでなかった事が私としては惜しいと思いました。

志は高いけど、諸々足りなくて諸々過剰な『ある用務員』

2021-09-05 | 備忘録
『ある用務員』をU-NEXTで観ました。

本作のスピンオフ作品『ベイビーわるきゅーれ』が面白そうだったため、本作も観てみました。

所謂「舐めてた相手が殺人マシーンでした」系映画です。高校の用務員が実はヤクザに殺しを叩き込まれた殺人マシーンと言うアクション映画。『ジョン・ウィック』や『イコライザー』を邦画で再現しようとしたのかと思いました。基本的には映画の演出はセオリー通りで立派な作品だとは思いました。

ただ、主人公を焚き付ける敵対する組長の謀略があんまりにも陳腐すぎるのにまんまとそれに乗っかる主人公や本筋の物語のシリアストーンとは水と油のコメディトーンが一部を除いて本当に私には合いませんでした。敵対する組長のチンピラ感はなんなんでしょうか。また、真の黒幕?であるホンダは早々に正体を明かされます。引っ張らないんだ…となりました。あのキャスティングは面白いのに残念でした。

後半、学校を舞台にしたアクションシーンが中心となるものの、『ベイビーわるきゅーれ』の殺し屋女子高生ペア以外はキャラが立っていないし、アクションシーンが全く面白くないです。最強の敵的な感じで登場したホンダもまともなアクションシーンは無く呆気なく主人公にやられます。また、予算の少なさによるスカスカ具合は仕方ないにしろ、それをカバーするかの如く壮大に鳴り響くBGMがアンバランスな印象を受けました。

本当に本作の良いところは女子高生殺し屋を演じた伊澤彩織さんとそのアクションシーンだけだったと思います。ハードル上げすぎたのかもですが、かなり残念…