NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

『ヱヴァ』ループという幻想と妄想

2009-07-05 | 妄言
●「ループ」設定の導入
その昔プレイステーションの末期に『ドラゴンクエストⅦ』と『ファイナルファンタジーⅨ』に挟まれてひっそりと発売された『高機動幻想ガンパレード・マーチ』というソフトがありました。開発者は否定していましたが非常に『新世紀エヴァンゲリオン』をリスペクトしているところが話題に。CMすらしない中で、最終的に25万本以上を長々と売り続けて、なんと未だに生産中でアマゾンなどで新品が入手できます。

何故そこまで売れたかといえばいろいろな要因がありますが、SFで頻出された「ループ」(繰り返し)というモチーフをおそらく初めてゲームに落とし込み、かつ非常に上手にそのコンセプトが実現されたからなんじゃないかと個人的には思います。1週目では見えなかった関係性やキャラクターの本質、世界の謎(爆)が、2週目、3週目とプレイする中で見えてくるという設定はSF者でなくても惹かれるものがありました。ループしても記憶は保持しているという設定とか。


オタでもちょっと引いてしまう匂い立つほどに濃すぎるこの設定などなどが評価されて、SFジャンル最高の賞、星雲賞を2001年に受賞してしまっています。そんなSFマインド全開のゲームを手がけた開発者が、何とリニューアルDVDなどに混じってエヴァ10周年記念として『新世紀エヴァンゲリオン』のゲーム化を手がけるということで一部で非常に話題になり、ぼくもわくわくどきどきせざるを得ませんでした。


●新世紀エヴァンゲリオン2の衝撃
そんな2003年。なにせゲームのタイトルが『新世紀エヴァンゲリオン2』。その名の由来も監修を勤めた(おそらく聞き取りのみだろうけど)のは庵野秀明監督。監督が続編を名乗っても良いとしたとされれば、『エヴァ』&『ガンパレ』のファンが勢いづくのも仕方が無く、ファミ通での情報解禁を皮切りに開発元にも公式が設置され、異常というほどに公式掲示板は盛り上がりました。というか内容が批判され炎上。

「新世紀エヴァンゲリオン2 BBS」(非公式過去ログ8)
芝村裕吏BBS発言
エヴァの数多くのゲーム化の中で唯一完成披露記者会見を開き、庵野監督をも引っ張り出して監修までやらせたことも驚きでしたし、その掲示板の中でプロデュサーの方が「庵野監督に『エヴァンゲリオン3』を作らせたかった」とその製作意図を掲示板で唐突に吐露されているのも何だかんだとても面白かったですが、今振り返ってみると色々と思い巡らせられてしまうハツゲンのようにも。


そんなことあったら良いけど、あるわけねぇよなぁと思って、こんな開発者の与太話なんて信じるかよ!と思って、その存在も忘れてました。


●『ヱヴァンゲリヲン:新劇場版』、発表
そして2007年の庵野監督による声明文です。
「我々は何を、作ろうとしているのか?」(Yahoo!JAPAN)
庵野監督声明文
恣意的にこの声明文の一部を抜き出して、またしても恣意的にこの該当部分を解釈すると『エヴァ』はループものであると、だから『ヱヴァ』は『エヴァ』の世界で描かれる同じであり別の話だということに。『序』、『破』を観ると、各登場人物の行動や言動が「過去」を意識・記憶してのモノとしか思えない箇所がいくつかあり妄想が現実かと錯覚したくなってきます。そして『エヴァ2』の周辺情報を知ると、これは『エヴァンゲリオン3』じゃなかろうかと。



なんか治癒したと思い込んでいた”痛い”ものを悪化させたっぽい…でもネガをポジにして行こうという庵野監督と登場人物の強い意思はループでこそ結実してほしいし、そういうこと言っても良いじゃん!

02007年009月023日(日)オタキングショック

2007-09-23 | 妄言
オタキングが超絶減量したことに対して昔から知っている
人たちの間では、賛否両論あるようで、全くの他人事だし
健康管理に関わることだから、テレビや文章でしか知りえ
ない人間からするとそれももっとも至極でございます。

最初は、お痩せになって、服装ももう僕なんぞには訳わかんない
SFやアニメのTシャツではなく、シャツにスーツ(しかも何故か
若者向けな、微妙にトラッドではない感じの)という井出達。
本人的にはすごくご満足なんだろうと思うし、良いことなんだろうけど。



奥田英朗の「伊良部一郎」シリーズは今まで映画とテレビスペシャル
で2度映像化されている。映画版は松尾スズキさんでテレビ版は
阿部寛さん。二人ともになかなかの個性派俳優で如何にも癖の強い
役柄を演じるし、良い線行ってるのだけれど肝心なところが…

伊良部一郎は確かに変態なお医者という設定だ。でも単に変な
人じゃなく、重要なのは肥満体で、声のトーンが高くて
非常に子供っぽいというか、子供同然な性格の持ち主という所
にあるのではないかと思っている。

だから、どちらも兼ね備えなかった松尾スズキバージョンも
阿部寛バージョンも大本のところで違うのかなって思う。
もちろん原作をただ再現することが映像作品を作ることじゃない
とは思うけれど、結構大事な部分じゃないかなとか思うから。

いや、昔の岡田斗司夫さんなんてまさにっ!って感じだったなぁと。
今じゃ、本の中でも見た目至上主義を手のひら返しで、それこそ
ちゃぶ台返し並みの元も子もなしで仰っているのであれですが。

02007年009月008日(土)危うい

2007-09-08 | 妄言
中学生の頃からか、妄想のような一人SFのような
そういう空想を頭の中に浮かべてしまうことがある。


自分が今話している言葉、自分が意図しているのとは
全く別の意味なんじゃないのかという疑問のようなこと。
例えば、僕が「ご飯が好きだ」と云ったとしても実際は
「ご飯が嫌いだ」と伝わっているのではないかと思えた。

コミュニケーションを取っているようで実は全く関係のない
話をしていたりするのじゃないかという疑いにもつかない
妄想。むしろそこまで行くと会話ではなく、もしかすると
単語の羅列だけであったりするかもとかも考えたりした。

そしてもっと云ってしまうと、僕のしていると思っている
ことも何らかの神経系の手違いで全く違うことをしている
のかもと考えたり。ご飯食べていると自分では思っていても
その実、寝ているのではないかとか、危うい感じのものを。

そこまで考えてしまうと、自分が考えている人間の形という
ものも疑わしく思えてくる。類人猿と習って、自分でも認識
しているこの骨格も実は錯覚か、何かの勘違いに過ぎず
本当はよくSFで目にする体液まみれな軟体エイリアンだったり。


もちろんそんなことはSFの世界か、妄想の産物であって
もらわなければ困るけれど、ディスコミュニケーションという
点ではそんなに、僕にとっては大差が無いようにも思える。

誰かに何かを云っても、その真意とするところが相手に
伝わっているのかは疑わしいし、まず在り得ない。
またその逆も当然のものとして妥当され得る。


やっぱり他人のことは全く分からない。想像でしか。

02007年008月010日(金)「セカンドライフ」はweb2.0ブロスか

2007-08-10 | 妄言
サイトウアキヒロ氏の『ゲームニクス』を
読んでいる時にmixiを取り上げられていたので
そこから僕の頭の中でyoutubeに連想が
スライドして行き、web2.0の例のものを考え始めた。

最近、ブログなどで語られているものに
「「セカンドライフ」は流行っていないのでは」と
云うものがある気がする。
ゲームニクス的に「セカンドライフ」に
目をやってみると、まず導入の段階で敷居が
高いように思う。
今風の、三浦先生の言葉を変に換言してみたら
パソコン格差が導入の段階での大きな障害になってると思う。

実際、2年前のパソコンで「セカンドライフ」を
導入してみたけれども、まともに動作しない。
だので、中身的に使いやすいかは分かんない。
core2duo位積んで、1G位メモリがないとまともに
動きもしないっぽい。
mixiもyoutubeもweb2.0の端緒のコンテンツは
どれもhtmlベースで、ほぼマシンスペックに左右されない。
そこを考えの隅っこに置くと果たして
「セカンドライフ」は少なくとも
日本で流行するのか疑問に思う。

アメリカでは「セカンドライフ」内の仮想通貨
リンデンドルに対しての課税の議論が議会で
起こったとされているけれど
「ブラフかな」って思ってしまう。
「ワールドビジネスサテライト」でも
セカンドライフの可能性の一端を紹介していた。
もしかすると将来、ブラウザの役割を
「セカンドライフ」が果たし
インターネット=「セカンドライフ」に
なるのではないかと云うことだった。

個人的にはそのようにソーシャルなMMOが
現在のブラウザに置き換わる可能性は
十分にありえることのように思えるけれど
やはりそれはまだ先の話で
少なくとも現在のパソコンの状況を鑑みると
「セカンドライフ」ではないように思う。

敷居を下げるためには、必要スペックを落とすか
全体のパソコンのスペックを底上げするほか無い。
けれども、3Dの仮想空間だからこその
メリットをビジネス的に注目されているのだから
必要スペックは落とせないだろうし
またビデオゲームの歴史が証明しているように
これから益々表現力の充実が求められてくるだろうことは
容易に想像が付くので
(例えば、ショッピングに利用する企業であれば
より詳細なモデリングが行えたほうが
訴求しやすいだろうし)
底上げといってもいたちごっこのような気がする。

そう考えると、SCEが発表している「Home」は
実はかなり有力な存在じゃないかと思えてきてしまう。
詰めが甘いとは云え、現在の家庭用パソコンよりは
かなりの(しばしば無駄な)スペックを持っているPS3上での
ソーシャルMMOはPS3さえあれば良いということで
かなり敷居が低い。
ただ今までの発表を見ている感じだと
どうも掲示板、SNSのレベルでのソーシャルMMOっぽい。
どこまで商用利用に開放されるのか
どこまでユーザーがいじれるのか
つまりは自由かが分からないので微妙といえば微妙。


けれども「セカンドライフ」よりも普及する可能性は
高そうに思える。
PS3が普及するという最大にして
最高のハードルをクリアすれば。
それよりもWiiでMiiを使ったSNSなMMOを
やるほうが色々可能性高そうだ。
少なくとも、今のブラウザの代替物としては
あったら面白そうだな、と思う。

02007年007月030日(月)民主党はネオジオンだと思う。

2007-07-30 | 妄言
自民・青木氏の地元で、国民・亀井氏が当選確実 島根(朝日新聞) - goo ニュース


いやぁ~、こんなダイナミズムを島根で感じたかったなぁ。
選挙権を持ってからの数年間、島根での投票って詰んなかったもん。
自分の一票で、しかも島根でこういったことの中に居られたら
さぞ、面白かろうに。本当に島根の有権者が羨まし。

テレビ東京の選挙特番を見ていてよく分かったけれど 
よくよく云われていたように、小泉前総理が地方の
どぶ板選挙の対象者を思いっきりぶった切った結果
がもろに出ちゃったみたいだ。

民主党はまさに小泉前首相的定義を用いれば抵抗勢力だなぁ。
もうネオジオンだ。ネオジオン。もう本当にネオジオン。
どこかの社説にもあった通り、小沢代表の尊敬する人が原敬で
実際的な師が田中角栄って。まんまじゃん。

あれだ、あれだジオン公国のキャスバル・ダイクンが
なんだかんだでシャア・アズナブルとなって
ジオンのエースとして活躍した後にエゥーゴに行って
愚連隊のようなことやって、ネオジオンへと。
まぁ、そっくり!!なような…気がする。
<wiki参照:シャア・アズナブル小沢一郎


でも勝った後、どうするんだろう。公共事業を
増やすんだろうか。福祉国家に舵を切れるのだろうか。
自民党と民主党の真ん中くらいの空気を読んだ政策が
一番要るような気がするんだけれど、どうなんだろう。



でも一番気になるのはweb2.0さんこと梅田望夫さんは
この結果を予測できたのかということ。楽しみ、楽しみ。