NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY

2020-03-22 | 備忘録
-『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(公式)
harleyquin

前々から行きたかったグランドシネマサンシャインで、IMAXレーザーで鑑賞。いやぁ、IMAXはあれぐらい大きい方が良いな。

デビット・エアーがメガホンを取った実質的な前作、『スーサイド・スクワッド』で唯一といって良いほど好評だったマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインのスピンオフとして、マーゴット・ロビー自身がプロデューサーとして企画に携わった『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』。『アイ、トーニャ』でもプロデューサーを務めていたけれど、本作でも『アイ、トーニャ』の製作に携わったブライアン・アンケレスと引き続きタッグを組み、監督はマーゴット・ロビーが監督作の『Dead Pigs』に感銘を受けたとしてるキャシー・ヤン監督が、脚本は『バンブルビー』のクリスティーナ・ホドソン。加えて、キャシー・ヤン監督が87イレブンのチャド・スタイルスキを第2班監督として招聘し、アクションシンーンを再撮影して挑んだ念の入れよう。

冒頭から生い立ちをアニメで説明したり、ジョーカーと破局後のすさみきった生活を説明するために喋り捲るハーレイはまるで『デッドプール』の俺ちゃん。しかもそこから爆破シーンからアクションシーンのつるべ落としが始まる。ハーレイのアクション、本当に素晴らしい。パンフレットでギンティ小林さんが指摘しているジャッキー映画の影響の話も合点が行くコメディ要素のあるアクションであり、且つジョン・ウィックなアクションであり、更にそこにハーレイ・クイン的なキッチュなビジュアルが付加されて唯一無二なアクションに仕上がっている。

シナリオにしても、ジョーカーと別れたことで、過去に因縁があった人がジョーカーの後ろ盾が無くなった為にハーレイが狙われる=女一人では何も出来ない、自立できないという今風の設定を無理無く設定されていて、ガールズエンパワーメント映画でありつつ、そこが過度に強調されないぎりぎりの淵で踏ん張っている。そこはやはりマーゴット・ロビー演じるハーレイのキャラクターが大きいと感じる。自分勝手で、自分の為に行動するという行動原理が前面に出ているので説教臭くなり辛い、と。また、マーゴット・ロビーはコミック『Behind Blue Eyes』を下敷きに『レオン』のレオンとマチルダとの関係性を援用し、本作のハーレイとカサンドラとの関係性に反映させているとか。マーゴット自身も脚本開発にかなり関わっているんだなぁ。

アクション映画としても、フェミニズム映画としても、凄いバランスが取れていて面白いし、ビジュアルもアクションも音楽も本当に素晴らしい。そしてあんまりにも話の内容がアメコミ映画然としていなくて、面白いアクション映画だと思って観ていたので、後半とある人物がスーパーパワーを使うシーンで、「あ!これアメコミ映画だった!」を思い起こさせられた。

個人的には、ダイヤモンドの奪い合いと言う設定がちょっとマクガフィン的なのかなぁと思ってしまって若干乗れなくなってしまった。そこまで『ジョン・ウィック』みたいにしないでも良かったのにと。

パンフレットはもちろんお勧めだけれど、他のグッズも面白いものが多いので、それも凄いよかった!