先日、マイミクのJuliaさんたちとベルト・モリゾ展に行ってきました。
まず、本展のホームページの記事の紹介です。
印象主義が登場した19世紀後半フランスにおいては、女性は正規の美術教育を受ける機会を十分に与
えられてはいませんでした。そのような社会状況の中、ベルト・モリゾは第1回印象派展に参加し、そ
の繊細な表現世界を開花させていきます。
その後彼女は印象派の巨匠エドゥアール・マネの実弟ウジェーヌ・マネと結婚し、家庭に入ります。
その題材は娘ジュリーや庭の草木といったより身近なものが多くなりましたが、プロの画家として作品
のクオリティを高め続けました。
こんにち、印象派の巨匠たちの影に隠れ、その同時代に活躍した女性画家の存在は広く知られるに至
っていません。本展では、カミーユ・コローに師事し、ドガやルノアールら印象派の旗手らとともにそ
の活動を支えた、印象派を語る上で欠かす事のできない女性画家ベルト・モリゾの生涯に焦点をあて、
その作品世界を紹介するものです。
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index2.html
モリゾの絵を見た第一印象は、《白》の使い方に素晴らしいものがあります。
結婚して娘ジュリーが生まれる頃までの特徴は、筆遣いがかなり「奔放」な感じもあり、
躍動感に溢れる作風が見られます。
しかし、愛娘(まなむすめ)が生まれてからは、娘ジュリーの成長に合わせるかのような、
優しい愛情に包まれた作風になっています。
筆遣いも《白》を丁寧に、時として繊細にキャンバスに「置いて」います。
個々の作品については、JuliaさんやTakさん、とらさんたちの素敵な記事をご覧ください。
これからモリゾ展に行かれる方へわん太夫からの注目ポイントを御紹介します。
展示番号31番:《描くベルト・モリゾと娘》という鉛筆画があります。
これは、母モリゾが何かを描いている時、娘ジュリーが母に寄り添っ来て、
その描かれている絵をそっと覗き込んでいるところを画いた絵であります。
こんな愛情に溢れた絵を描けるなんて、モリゾ以外にはいませんね。
それと、もう一点。
モリゾが愛用していたパレットが出品されています。
それをよ~く見ると、パレットの、指を入れる辺りのほんの少し下に、
何とジュリーの顔が画かれているんです。絵を画くときは娘と一緒、片時も側を離れない・・・
そんなモリゾの愛情に包まれた作品を是非ご覧になってください。
JuliaさんのURL
http://www.floralmusee.com/floral_muse/2007/10/post_ece9.html
TakさんのURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1146#sequel
とらさんのURL
http://cardiac.exblog.jp/7513208/