わん太夫の迷路

気ままに人生を送りたいな~、との希望的観測と共に

御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」

2019年10月24日 15時10分27秒 | 美術散歩

 

令和天皇陛下の御即位を記念し、正倉院宝物を中心とした飛鳥・奈良時代の宝物の特別展。 正倉院宝物展は毎年秋に奈良国立博物館で開催されています。 過去には毎年秋の恒例として奈良に行ってましたが、最近は足が遠のいていましたので、絶好の機会で見逃せません。 令和元年の本年だからこその展覧会です。

展示は1章~6章 第1章 聖武天皇と光明皇后ゆかりの宝物 第2章 華麗なる染織美術 第3章 名香の世界 第4章 正倉院の琵琶 第5章 工芸美の共演 第6章 宝物をまもる

 

各章の見どころ

 第1章 聖武天皇と光明皇后ゆかりの宝物では、東大寺献物帳(国家珍宝帳) これは正倉院宝物の目録のようなもの。 平螺鈿背八角鏡は螺鈿のような南海の煌きをちりばめた鏡

東大寺献物帳(国家珍宝帳)

平螺鈿背八角鏡は螺鈿

 

第2章 華麗なる染織美術では、墨画仏像、紺夾纈絁几褥

墨画仏像

紺夾纈絁几褥

 

第3章 名香の世界では黄熟香、通称「蘭奢待(らんじゃたい)」
これは天下の名香木で足利義満、織田信長、明治天皇が切り取った跡が示されている。

黄熟香、通称「蘭奢待(らんじゃたい)」

 

第4章 正倉院の琵琶では、螺鈿紫檀五絃琵琶(前期のみの展示) 古代インドに起源を持つ五絃琵琶で目を見張る素晴らしい装飾で覆いつくされている。

螺鈿紫檀五絃琵琶(前期のみの展示)

 

第5章 工芸美の共演では、伎楽面 酔胡王、漆胡瓶(聖武天皇御愛用の異国趣味な水差し)

伎楽面 酔胡王

漆胡瓶(聖武天皇御愛用の異国趣味な水差し)

 

第6章 宝物をまもるでは、正倉院御物修理図(部分)

 

会期:10月14日(月・祝)~11月24日(日) 展示替えのため、前期:~11月4日(月・祝)、後期:11月6日(水)~24日(日) 詳細は https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1968#top 写真は正倉院のHPからお借りしました。


歌舞伎座 芸術祭十月大歌舞伎 夜の部

2019年10月15日 14時13分52秒 | 古典芸能

今月の出し物

 

 

歌舞伎座正面の賑わい

 

東銀座駅の歌舞伎座改札口付近

 

一、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ) 和尚吉三:松 緑 お坊吉三:愛之助 お嬢吉三:松 也

二、二人静(ふたりしずか) 静御前の霊:玉三郎 若菜摘:児太郎  

    ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

三人吉三は菊五郎のお嬢吉三のは前にも何度か見ていて、やはり松也はちと風格が違う感じで迫力がいまいち。 愛之助のお坊吉三はやや品があり過ぎてお行儀が良すぎる。でもそこが愛之助の良いところでしょうね。 松緑の和尚吉三はこの二人に比べどっしりとしていかにも和尚吉三らしい。 この公演では和尚吉三が舞台を仕切っている感がある。

 

二人静は玉三郎による児太郎への芸の伝承。 特に児太郎の後ろに玉三郎が立つ場面では、どっしりとした玉三郎の演技と比べると、児太郎は未だおどおどしているよう。まさに師匠の前で弟子が緊張して演じているといった様子。 特に足の運びは、能の足の運びをするのですが、玉三郎のはす~っと足が流れるように行くのに対し、児太郎のは未だぎくしゃくとしている。 でもこうやって直伝で芸を引き継ぐのは素晴らしいことです。

12月公演では今年も「阿古屋」を玉三郎、児太郎、梅枝がそれぞれ演じます。 見ものですよ!!

 

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/638/


『ギリシャ神話と聖書の傑作を巡って』:JR大人の休日倶楽部趣味の講座

2019年10月01日 13時47分50秒 | 美術散歩

『ギリシャ神話と聖書の傑作を巡って』~聖母の誕生、ゼウスの恋Ⅰ~ ジョット、ラファエッロ、ティツィアーノ、レンブラントなど

JR大人の休日倶楽部趣味の講座を受講。

西洋絵画はギリシャ神話とキリスト教の知識があってその意味や理解が深まる。 と言う事で表記の講座を受講。

 

◇聖書の傑作を巡って~聖母の生涯と聖母子像、重要な聖人達 聖母マリアの両親とその誕生  聖母マリアもやはりキリスト同様無原罪で誕生する必要があり、その母聖アンナも無原罪でマリアを受胎した。 今回紹介された絵はジョットのパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂の「キリストの生涯」から。中世的な平面的画一的なものから解放されルネサンスの先駆けとなった。 さらには、フラ・フィリッポ・リッピの「聖母子と聖アンナ伝」によりより優雅な聖母子となった。 そしてラファエッロが「サン・シストの聖母」でルネッサンスの頂点に。

ヨアキムの夢:ジョットー

 

アンナへのお告げ:ジョットー

 

黄金門での出会い:ジョットー

聖母子と聖アンナ伝(トンド・ピッティ):フラ・フィリッポ・リッピ

 

サン・シストの聖母 (聖会話):ラファエッロ

 

◇ギリシャ神話の傑作を巡って~ゼウスの恋 ゼウスの恋、愛人達~ ゼウスは天空の支配者で鷲と雷がアトリビュート(目印のようなもの) まあひと言で言うと、ど助平で女たらし。いろいろな女神だけでなく人間の女ともまぐわっている。女の元に行く時は奥さんのヘラの女神の目を盗んで行く必要も有り、いろいろなものに変身して近づく。牛や白鳥、金の雨などなど枚挙に切りがない。 牛の時はエウロペ、白鳥の時はレダ、金の雨の時はダナエにと軟派をかけている。

ジュピターとテティス:アングル

 

ダナエ:ティツィアーノ

 

ダナエ:レンブラント

 

レダと白鳥:ダ・ヴィンチの弟子による模写

 

レダと白鳥:ミケランジェロの絵画の模写(ロッソ・フィオレンティーノによる)

 

レダと白鳥:ティントレット