「不実の告知」はかなりやばい!
三が日も七日正月も過ぎちゃって気恥ずかしいのですが、新年おめでとうございます。ことしもよろしく!
で、きょう(9日)は安愚楽牧場元社長らに対する実刑判決が出たねえ。おめでとう、はい、おとしだまならぬ、とんだおめだまを頂戴したもんだ。(以下引用産経より)
黒毛和牛委託オーナー被害者数=7万3,356人、被害総額4,207億6,700万円という規模だから、執行猶予無しであたりまえ。無駄な控訴はやめて、しっかりオツトメしてもらいたいものだ。
************* 以下、引用 ****************
安愚楽牧場元社長に実刑判決 「情報ゆがめ悪質」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140109/trl14010920410005-n1.htm
2014.1.9 20:37
「虚偽の説明で出資者を勧誘したとして、特定商品預託法違反(不実の告知)の罪に問われた「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)の元社長、三ケ尻久美子被告(69)と元役員、大石勝也被告(74)の判決公判が9日、東京地裁で開かれた。芦沢政治裁判長は「顧客の判断の前提となる情報を大きくゆがめる悪質な犯行」と指摘し、三ケ尻被告に懲役2年10月(求刑懲役3年)、大石被告に懲役2年4月(求刑懲役2年6月)を言い渡した。
芦沢裁判長は「保有する牛の大幅な不足を知りながら、会社を維持するために顧客を得ようとし、自己中心的だ」と非難。弁護側は「牛を増やし、利益を確保する考えだった」と執行猶予付き判決を求めたが、芦沢裁判長は「架空の牛の契約書の書式について決裁権を持つなど両被告の刑事責任は重い」として退けた。
判決によると、両被告は平成22年9月~23年7月、実在しない牛の識別番号を記載した契約書を送付して、出資者を勧誘した。安愚楽牧場は23年8月、約4330億円の負債を抱え破綻。被害対策弁護団によると、計約7万3千人が出資し、被害額は計約4200億円に上る。」
************* 引用おわり *****************
この事件の概要は以下のウィキで。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E6%84%9A%E6%A5%BD%E7%89%A7%E5%A0%B4
よくわからんのが、この度の量刑。特定商品預託法の不実告知の罰則は、「2年以下の懲役または100万円以下の罰金」(14条)なんだけど、両被告人ともこれを上回っているのが???ちょっとどういうことなんか。
一方、不実告知と言えば、誰でもすぐ思い浮かぶのは文芸社=日本文学館の褒め倒し、「売れる売れる」の不実告知的商法。こちらは特定商品預託法ではなく、特定商取引法ということになるが、こっちの法律の不実告知は「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」(70条)だから、結構厳しいやね。
安愚楽は破たん後2年を経て刑事事件となったわけで、この経緯を見ると、検察の考え方次第では、文芸社=日本文学館の不実告知的商法も相当やばい線にあるわな。なんせ消費者庁は先の日本文学館三か月業務停止処分の際に、「認定した違反行為は、再勧誘、不実告知及び適合性原則違反です。」と明確に断定しちょるけんね。前の東京地検への鬼蜘蛛詐欺告発(直告)みたいに、今後、告訴告発なんか出てくると、ちょっと困るわな。首を洗っとく必要があるやつもあちこちにいるんじゃないか。
なにはともあれ、両社にとって穏やかな年であることを祈念したいものだ。
それはそうと、「都知事選 細川元首相が立候補検討 都議会自民党は舛添氏支援へ」とかいう流れになってきたっていうんだけど、細川=小泉の
早々に出馬を表明した宇都宮けんじさんのほうは、なんだかごてごてしていて、こりゃさらに霞んじゃうわな?
http://article9.jp/wordpress/ (澤藤統一郎の憲法日記)