海と緑とこどもたち HONDA ECOACT

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フジの花に来るハチ

2008-06-04 18:13:16 | 自然

 生物多様性といえばサクラソウの話は有名ですが、身近な素材で話ができないかと考え、フィールド研究をしています。その過程で観察したことを紹介します。

 フジの花にやってくる昆虫を眺めていましたら、ミツバチがやってきました(写真上)。フジの花はオスベメシベを包んでいる左右一対の舟弁という花びらがあります。ミツバチはここに乗って舟弁を開いた奥にある蜜を採取するようですが、そのとき舟弁が開いてオシベメシベが飛び出てきてハチのおなかにあたります。このとき、花粉のやりとりが行われるのではないかと思います。ミツバチが乗ると、一度開いた舟弁は開いたままになりました。写真の左側のフジは訪花した後の花でオシベメシベが出ています。

 同じフジの花にマルハナバチの仲間がやってきました(写真下)。ところが、マルハナバチは体型のためかフジの舟弁にまっすぐ乗ることができません。マルハナバチはそもそも着陸がへたなようで、フジの花のように横向きの花に来ると花のどこかにしがみつきます。そして、舟弁の根元にあるすきまから奥の蜜を吸いました。したがって舟弁は開かず花粉の送受にはあずかりませんでした。

 これがヤマツツジだと異なります。マルハナバチはもちろん花の一番下の花びらにしがみつきました。そして必死に上に上がろうとしてメシベオシベに足をかけます。そのときオシベメシベの先端が顔にふれていました。一方ミツバチは小型なのでツツジの一番奥に直接飛び込みました。したがって、メシベオシベにふれない場合もあるようでした。Photo Photo_2