サッカーJ1のアルビレックス新潟を応援する人には、今日またうれしいニュースが届いた。
2・3月度のJ1リーグの月間MVPに、MF伊藤涼太郎が選出されたのだ。
彼は、2・3月のJ1リーグで2ゴール・2アシストをマークしていた。
新潟は、3月までの5試合で2勝2分け1敗であり、完全に上位というわけではなかった。
それでも、彼が選ばれたのは、それなりの理由があったからだろう。
Jリーグのホームページに載っている選考委員会による総評によると、選考理由が次のように書かれてあった。
反町 康治委員「得点、アシストの数字として結果を出しており、個人で相手を剥がす力がある。今年昇格した新潟において、チームへの貢献度が高い」
槙野 智章委員「J1でコンスタントに試合出場した初めてのシーズンであの活躍。ポテンシャルの高さを感じた。パス、ドリブル、シュートにセンスを感じる。文句なしのMVP」
北條 聡委員「第5節(浦和戦)までの新潟のすべての得点に絡んだチーム貢献度の高さ、昇格しても十分通用できることを証明してJ1の世界を驚かせたことが選出の決め手。ここまでのインパクトを見せている選手は他にいない」
いやあ、読んでいてニヤニヤしてしまう。
応援するチームの選手が、こんなふうに高く評価されるのは、なんて気持ちがいいのだろう。
先日の試合でもハットトリックの大活躍で、奇跡の大逆転勝利の主役となった涼太郎。
その一つ一つの得点やプレーについて、何を考えていたのかを、DAZNの「やべっち!」で詳しく解説していた。
一瞬一瞬のプレーに、そこまで選択肢を考えながらやっているのか!!?
と驚いた。
人一倍努力しているし、サッカーを楽しんでいるし、プレーには魅せられる。
本当に頼もしい選手だ。
ただ、新潟のサポーターたちは、「いやいや涼太郎一人の力じゃないよ」と言いたい人も多くいるのではないかと思う。
新潟の選手たちが、「涼太郎が生きるプレー」をしていることも見逃せないのだ。
例えば、1点目のFKは、太田が勢いよく駆け上がってもらったファウルがあったことが、
絶妙なゴールにつながった。
2点目も、涼太郎の位置を見て素早く縦パスを入れたトーマス・デンや、ワン・ツーのパス交換をくれた谷口の動きがあってこそ、打てたシュートだった。
決勝の3点目は、松田のセンタリング、ニアの藤原の動き、ゴール前の谷口のボールタッチがあったからこそ、涼太郎の前に絶好のボールが転がったのだった。
サッカーは、チームスポーツ。
だから、一人の活躍では試合が成り立たないのだ。
アルビレックス新潟には、かつて「自分がFWなのだから、自分が点を取る。だから、オレにもっとボールをよこせ。そうすれば、オレが決めてチームを勝たせる」と言っていた選手もいた。
だが、そのシーズン、たしかにその選手は得点を稼いだが、チームとしての成績は決して良くなかった。
それに比べたら、今のチームは、誰が出ても活躍する。
それは、互いをよく知っており、どうプレーしたら互いのよさを出し合って、勝利に近づくかが分かっているからだ。
そのような戦い方をしているから、涼太郎もほかの選手も輝いているのだ。
それは、涼太郎もよく分かっている。
それを示すのが、先日の試合後のインタビューだった。
「3点目を取るのは誰でもいいと思っていた。とにかく勝ちたかった。『誰かが3点目を取るまであきらめない』と思っていたら、自分の前に転がってきた。」
「自分が点を取って決めてやる」ではなく「3点目を取るのは誰でもいいからとにかく勝ちたい」という「チームとして」を意識した発言だった。
彼が新潟を選んだから、今の活躍がある。
そう言える。
こんな記事も目にした。
そうそう、うなずくところが多いよ。
さて、明日は、ルヴァン杯のアウェイ柏戦。
涼太郎は出ないかもしれないが、「全員が戦力」なのは、互いに高め合ってその上でよく生きるプレーを知っているから。
明日はまた、先日とは違うメンバーが多く出場し、面白い試合を見せてくれることだろう。
Visca Albirex !!!