SMバーで使った政治資金？？？

　世の中には「恥も外聞もない」という言葉が満ち溢れているようだ。

　政治資金問題で辞任した小渕前経産大臣の後を受けた宮沢洋一経産大臣の政治資金団体が広島市内の「ＳＭバー」への支出を収支報告に乗せていたということで世間が騒いでいる。

　宮沢大臣は「私はそんな趣味もない」と話したらしい。

　このお金に関しては実際にＳＭバーへ行った人に弁済させ、収支から外すということだが、安倍政権の身辺調査の甘さに、もう笑ってしまうしかない。

　それにしても、自分の政治資金を「ＳＭバー」で使われてしまった宮沢大臣の心情はいかなるもんだっただろう？

　政治家は、政治活動費を全く自己管理していないというのがよく分る。

　安い賃金でこき使われている地元の若い秘書が、後援者に無理やり誘われてＳＭバーに行き、お金を払わされて「なんで自分の金で払わなきゃいけないんだ。多分バレないだろうから領収書出しちゃえ！」という軽い気持ちでやったのか。

　または、「みんながやってるから、俺が遊んだ金も出しちゃえ！」みたいなことだろう。

　経理担当のおばさんかお姉さんは、領収書のお店がＳＭバーだとは知らずに受け取って帳簿に載せちゃったというのが本当のところじゃないか？

　大臣就任たった一日でこんなことが見つかるんだから、少し慎重に調べれば分るんじゃなかろうか？

　安倍さんも宮沢さん本人には「身辺は大丈夫だろうな？」と聞いたと思うが、宮沢氏も知らないところで、政治活動費を勝手に使っていた日頃従順な地元の秘書を信じていたんだろう。

　という訳で、政治家もそれを取り巻く人たちも政治活動費なんて、何にでも使えると思っていることが判明した（元から分ってたけどね）。

　ＳＭバーへの支出は２０１０年のもので、今年は２０１４年・・・。

　考えてみれば、４年も前の収支が大臣になった途端に公になってしまうのは、以前から分ってたのに大臣になった今こそ世間にバラしてやろうと手ぐすね引いて待っていた政敵がリークしたか、マスコミがバ～ンとニュースにしたかどっちかだ。

　それもこれも政治活動費なんて言うバカげた制度があるからいけないんだろう。

　民間企業のように借り受けする時にはきちんと書類を書いてお金を受け取り、終わったら清算するとか、取りあえず自己清算して、領収書を出してお金を受け取るというような明朗会計にすれば、こうした不正支出がなくなるんじゃだろうか。

　国民が政治活動費と思っているのは、選挙区の後援会の人たちと飲み食いするお金じゃなくて、政策を立案するための調査などで必要な支出で、旅費や資料集めを円滑にするために苦労をかけた人たちと食事をするとか、贈り物をするみたいな支出じゃないかと思っている。

　そんなことは政治家たちも分り切ってるのに、政治活動費という有耶無耶なお金を国民には分らんように使いたいということで、政治家たちは自浄することなく法律も抜け穴ばっかりのシステムを作り上げているのが見苦しい！