なでしこ、アジアで負ける？！

　韓国の仁川で行われているアジア大会、サッカー女子決勝でなでしこジャパンが北朝鮮に１－３で敗退し、金メダルを逃してしまった。

　今大会は来年カナダで行われるＷ杯を睨み、若手とベテランの融合というテーマで臨んだが、結局優勝を逃してしまった。

　つまり、澤や宮間達が築いたチームプレーを若手では補い切れず、ベテランが若手をフォローできなかったということだ。

　これは日本の女子サッカー界の今後の行方を考えるとどうしても通らなければならない過渡期というやつで、これを乗り越えられなければ、やがて日本の女子サッカー界は衰退してしまう。

　今勝てばいいというものでもないが、「北朝鮮には負けない」と思っていたベテラン選手にとってはかなりショックだったようで、一部のベテラン選手の中には「もっと高いレベルのゲームをしたい」と力が発揮できなかった若手選手を切り捨てるような発言をする人もいたらしい。

　多分自分たちも若い頃にいろんな経験を積み重ねて「Ｗ杯優勝」を勝ち取ったんだろうが、それを忘れてしまっているんじゃないだろうか。

　ベテランは第一線で後何年できるか分らないが、若手には未来がある。

　ベテランは自分たちが先輩に教えられたように・・・、また不甲斐なかった先輩選手を反面教師として若手を育ててやって欲しい。

　自分の居場所を奪われてしまうという不安もあるだろうが、歳には絶対勝てないんだから、若手を育成することで自分たちの将来のサッカー人生を切り開いて欲しいと思う。

　「自分ができるうちは自分でやりたい」と思うだろうが、歳を重ねていくと若者を育てることがいかに大切で「自分を生かせてくれる世界」か分るはずだ。

　早くそれに気付いた選手ほど、よい指導者として女子サッカー界を牽引できる人になるのではないだろうか？