イスラエルでの暮らし

イスラエルでの暮らしなど、紹介します。そして今現在の生活で感じたことなど

構造主義の源流、マルクス

2008年04月25日 20時56分01秒 | Weblog
さてマルクスです。そうあのマルクスです。どのマルクスと言って世界的に知られているマルクスといえばマルクス兄弟と資本論を世に記した経済学者であり、また哲学者でもあるマルクスを置いてほかにはおりません。マルクス兄弟のことを論じてみたいという思いもありますが、ここではそうはいきません。なぜならば構造主義の源流の一つであるマルクスといえば後者のマルクスをおいて他にはいないからです。
マルクスが切り開いた偉大なる功績は思弁的でしかなかった「懐疑」を哲学者自身の日常の生活に反映させ、生活を一変させ、取り巻く世界まで変えてしまったということです。マルクスは自分の思考や判断はどんな特殊な条件によって「成り立たせられているのか」、という問いを突き詰め、それを日常の生き方にリンクさせる道筋を最初に発見したのです。
マルクスが着目したのは「階級」でした。属する階級によってものの見え方が変わる。いわゆる「階級意識」というものです。ブルジョアとプロレタリアではその生活のあり方ばかりか、人間観や、世界の見え方そのものも違ってくる。これはつまり、「人間そのもの」または人間の普遍性といったものは否定し、退けるということを意味します。人間の個別性を形づくるのは、その人が「なにものであるか」ではなく、「何ごとをなすか」によって決定される、マルクスはそう考えたのです。つまり、「存在」することではなく、「行動すること」に軸足を置いて、人間というものを考察したのです。
ややこしいでしょうか。ややこしいですね。簡単に言いますと、あなたを形づくっているものは、人間に生まれながらに備わっている普遍的な人間性というようなものではなく、その時代や環境や、属した社会集団によるのですよ、といっているのです。そのような人間を形づくる要因の一つとして、マルクスは階級というものに着目したのです。人の個別性はその階級によって決まると。
今日はこんなところで、
明日もマルクスです。たぶんあさっても。


補足・・・・・まだ構想主義そのものに足を踏み入れたわけではありません。マルクスは言わば構造主義の生い立ちの「産声」あたりでしょうか。まさに源流です。この辺が構造主義の源かなというのがマルクスです。明日はヘーゲルの流れを汲むマルクス主義の真骨頂などを、と考えています。


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