先日いつもお世話になっている方へ御願いの用事があって電話した時の事です。
「おはようございます」と言うか言わないうちに、「さくらんぼ、ついたゾ」と受話器の向こうから大きな声、「あっ、そうですか」と言って次の先方の言葉を待っていたが、しばらくの空白時間が流れた後に、「ところで何の用事?」とおっしゃるので用件を伝えて受話器を切った。
電話を切ってから、なんか怒っているような感じがした。
普通なら、「かわいいさくらんぼ送って頂いて有難う」とか、「とても美味しかったよ」とか言ってくれそうなものだけどなんかやっぱり怒っている感じ。
「えっ、又か?」と思って、中元を手配してくれた担当に中元の一覧表を持ってきてもらって見ると、そこには“さくらんぼバラ1kg”とあった。「いやぁ~っ、又やってしまった」と思ったが、もう遅い。
さくらんぼにはイチゴと並んでかわいくて、愛らしいし、食べてしまうのもはばかれる特別の親しみを覚えています。
でも、今までもさくらんぼには・・・・・・・・・・。
山形のイメージは?と問われれば多くの人は「人情味豊かで純朴、昔なつかしい田舎、心のふるさと」との答えが帰ってくるでしょう。
又、「人のやさしさ、自然の美しさ、食べ物のおいしさ、温泉の豊富さ」などの答えも多いと思います。
でも、山形と言えば、すぐに「さくらんぼ」を連想してしまう食いしん坊さんが圧倒的に多いのではないでしょうか。
青森県「名川さくらんぼ」、山梨県の南アルプス市、北海道、長野県、他の県のさくらんぼ産地もありますが、全国で年間1万6千トン生産されるうち、山形県は1万1千トン、実に約70%の生産高を占める日本一のさくらんぼ王国なのです!
さくらんぼは山形県の県木にもなっていて、正に県を代表する生産物であり、「山形イコールさくらんぼ」の連想の食いしん坊さんは正解なのであります。(桜桃、さくらんぼう、桜ん坊とも言われています。)
さくらんぼの種類はいろいろありますが、「佐藤錦」は甘みが多く、酸味控えめでダントツの一番人気、「ナポレオン」はやや酸味が強いが好き好きでお選び下さい。
生産量が少なく希少価値の高いまぼろしの「月山錦」は黄色いさくらんぼ~♪。そのほかにも「紅秀峰」、「南陽」、「大将錦」、「ダイアナブライト」、「紅てまり」、「シャポレー」、「セネカ」、「紅さやか」、「高砂」、「山形美人」などがあります。
包装にはバラと箱詰めがあります。
バラはその名の通り箱にさくらんぼが無造作に放り込んである状態。バラにはバラと美バラがあって、バラは粒も不揃いで自宅用か?美バラは粒が揃っていて輝きも良いので贈り物にしても十分に大丈夫。
箱詰めはさくらんぼがきれいに並んで、まるで“チーズ!”と大きな声で言いながら撮った幼稚園児の卒園記念写真の顔のように、ニコニコ笑っていっせいにこちらを向いています。
さらに箱詰めのさくらんぼには、パック詰め、化粧箱詰め、桐箱詰め、宝石箱詰めなどの階級があるという。
さくらんぼ農家のイカツイけれど人の良さそうな親父さんが言うには「さくらんぼは俺の小さな恋人だはぁ!おなごと一緒で、デリケートなところがあんだぁ~。手で触ってはダメなんだぁ~。箱詰めするにはおなごしょがよぉ、一粒づつ、ていねいに、そ~っとお箸で摘んで入れて並べんだはぁ~」ジェスチャー交じりに、のたまう。
糖度が落ちるし、カビにも弱く、日持ちしなくなるのが理由だと。
昔、上得意先の社長さんに、バラのさくらんぼをお中元代わりに送ったことがありましたが、電話がかかってきたので「お礼の電話だな」と思って受話器に出ると「果物屋に行って、さくらんぼを見て来いヨ!化粧箱に入ってみ~んな行儀よく並んでんのをさくらんぼというんだ!もう一度贈り直せ!ガチャッン!」と、いきなりでかい声でお叱りを頂いたことがありました。
同じ品質のものであれば、一箱1kgのバラが3,500円のところ、箱詰めにすると1.5倍の5,000円ぐらいになるという。
桐箱入りの粒も色も輝きも当然糖度も味もいい最高級品は17,000円もするらしい。
そりゃあキレイな箱詰めの方が貰う側は感謝しますよね…。ココでケチることはありません。お得意様に差し上げるのは箱詰めにしましょう。
でも、味はかわりません。
県内での産地としては、寒河江市が有名で生産日本一を名乗っているし、東根市も佐藤錦発祥の地、こちらも生産日本一の名乗りを上げています。
どちらが日本で一番かは知りませんけれど、山形はさすが「さくらんぼ王国」、さくらんぼも、「さくらんぼ」を冠した名前のものも大洪水です。
まずは、JR東日本の山形新幹線の駅名が「さくらんぼ東根」、テレビ局名が「さくらんぼテレビ」などの公の機関の名称。温泉までもが「さくらんぼ東根温泉」。
イベント名も「さくらんぼ祭」、「さくらんぼマラソン大会」、「大相撲さくらんぼ東根場所」、「さくらんぼの種吹きとばし大会」。
地域情報誌「た~んとさくらんぼ」。
お土産店「さくらんぼ」、さくらんぼ農家「○○さくらんぼ園」。
お菓子類で「さくらんぼクッキー」、「さくらんぼジャム」、「さくらんぼ飴」、「さくらんぼ饅頭」、「さくらんぼケーキ」、「さくらんぼフルーツケーキ」、「さくらんぼフルーツデザート」。「さくらんぼめん」まで登場。
漬物で「さくらんぼ漬け」、「さくらんぼしそ漬」。
飲み物では「さくらんぼジュース」、「さくらんぼワイン」、変わったところで日本酒「さくらんぼの恋物語」。
身につけるもので「さくらんぼTシャツ」、「さくらんぼブローチ」、「さくらんぼヘアピン」、「さくらんぼタオルハンカチ」、「さくらんぼ帽子」。
家庭小物用品で「さくらんぼスプーン」、「さくらんぼフォーク」、「さくらんぼ手袋(ミトン)」、「さくらんぼペーパーナプキン」、「さくらんぼランチボックス」、「さくらんぼおにぎりボックス」、「さくらんぼインナーポーチ」、「さくらんぼサーモボトル」、「さくらんぼ皿」、「さくらんぼコップ」、「さくらんぼ箸」、「さくらんぼ茶碗」、「さくらんぼ湯飲み茶碗」。
さくらんぼの種を口に含んで吹き出して飛んだ距離を競う「さくらんぼ種飛ばしキット」1500円などまである。
などなど…「さくらんぼ○○」で溢れ返っておるのです。
なかなか、皆さん、したたかな商魂に満ち溢れています!
これでもかわいい“さくらんぼ”は本当に純朴でしょうか?
ワルポンも考えちゃうな!
「おはようございます」と言うか言わないうちに、「さくらんぼ、ついたゾ」と受話器の向こうから大きな声、「あっ、そうですか」と言って次の先方の言葉を待っていたが、しばらくの空白時間が流れた後に、「ところで何の用事?」とおっしゃるので用件を伝えて受話器を切った。
電話を切ってから、なんか怒っているような感じがした。
普通なら、「かわいいさくらんぼ送って頂いて有難う」とか、「とても美味しかったよ」とか言ってくれそうなものだけどなんかやっぱり怒っている感じ。
「えっ、又か?」と思って、中元を手配してくれた担当に中元の一覧表を持ってきてもらって見ると、そこには“さくらんぼバラ1kg”とあった。「いやぁ~っ、又やってしまった」と思ったが、もう遅い。
さくらんぼにはイチゴと並んでかわいくて、愛らしいし、食べてしまうのもはばかれる特別の親しみを覚えています。
でも、今までもさくらんぼには・・・・・・・・・・。
山形のイメージは?と問われれば多くの人は「人情味豊かで純朴、昔なつかしい田舎、心のふるさと」との答えが帰ってくるでしょう。
又、「人のやさしさ、自然の美しさ、食べ物のおいしさ、温泉の豊富さ」などの答えも多いと思います。
でも、山形と言えば、すぐに「さくらんぼ」を連想してしまう食いしん坊さんが圧倒的に多いのではないでしょうか。
青森県「名川さくらんぼ」、山梨県の南アルプス市、北海道、長野県、他の県のさくらんぼ産地もありますが、全国で年間1万6千トン生産されるうち、山形県は1万1千トン、実に約70%の生産高を占める日本一のさくらんぼ王国なのです!
さくらんぼは山形県の県木にもなっていて、正に県を代表する生産物であり、「山形イコールさくらんぼ」の連想の食いしん坊さんは正解なのであります。(桜桃、さくらんぼう、桜ん坊とも言われています。)
さくらんぼの種類はいろいろありますが、「佐藤錦」は甘みが多く、酸味控えめでダントツの一番人気、「ナポレオン」はやや酸味が強いが好き好きでお選び下さい。
生産量が少なく希少価値の高いまぼろしの「月山錦」は黄色いさくらんぼ~♪。そのほかにも「紅秀峰」、「南陽」、「大将錦」、「ダイアナブライト」、「紅てまり」、「シャポレー」、「セネカ」、「紅さやか」、「高砂」、「山形美人」などがあります。
包装にはバラと箱詰めがあります。
バラはその名の通り箱にさくらんぼが無造作に放り込んである状態。バラにはバラと美バラがあって、バラは粒も不揃いで自宅用か?美バラは粒が揃っていて輝きも良いので贈り物にしても十分に大丈夫。
箱詰めはさくらんぼがきれいに並んで、まるで“チーズ!”と大きな声で言いながら撮った幼稚園児の卒園記念写真の顔のように、ニコニコ笑っていっせいにこちらを向いています。
さらに箱詰めのさくらんぼには、パック詰め、化粧箱詰め、桐箱詰め、宝石箱詰めなどの階級があるという。
さくらんぼ農家のイカツイけれど人の良さそうな親父さんが言うには「さくらんぼは俺の小さな恋人だはぁ!おなごと一緒で、デリケートなところがあんだぁ~。手で触ってはダメなんだぁ~。箱詰めするにはおなごしょがよぉ、一粒づつ、ていねいに、そ~っとお箸で摘んで入れて並べんだはぁ~」ジェスチャー交じりに、のたまう。
糖度が落ちるし、カビにも弱く、日持ちしなくなるのが理由だと。
昔、上得意先の社長さんに、バラのさくらんぼをお中元代わりに送ったことがありましたが、電話がかかってきたので「お礼の電話だな」と思って受話器に出ると「果物屋に行って、さくらんぼを見て来いヨ!化粧箱に入ってみ~んな行儀よく並んでんのをさくらんぼというんだ!もう一度贈り直せ!ガチャッン!」と、いきなりでかい声でお叱りを頂いたことがありました。
同じ品質のものであれば、一箱1kgのバラが3,500円のところ、箱詰めにすると1.5倍の5,000円ぐらいになるという。
桐箱入りの粒も色も輝きも当然糖度も味もいい最高級品は17,000円もするらしい。
そりゃあキレイな箱詰めの方が貰う側は感謝しますよね…。ココでケチることはありません。お得意様に差し上げるのは箱詰めにしましょう。
でも、味はかわりません。
県内での産地としては、寒河江市が有名で生産日本一を名乗っているし、東根市も佐藤錦発祥の地、こちらも生産日本一の名乗りを上げています。
どちらが日本で一番かは知りませんけれど、山形はさすが「さくらんぼ王国」、さくらんぼも、「さくらんぼ」を冠した名前のものも大洪水です。
まずは、JR東日本の山形新幹線の駅名が「さくらんぼ東根」、テレビ局名が「さくらんぼテレビ」などの公の機関の名称。温泉までもが「さくらんぼ東根温泉」。
イベント名も「さくらんぼ祭」、「さくらんぼマラソン大会」、「大相撲さくらんぼ東根場所」、「さくらんぼの種吹きとばし大会」。
地域情報誌「た~んとさくらんぼ」。
お土産店「さくらんぼ」、さくらんぼ農家「○○さくらんぼ園」。
お菓子類で「さくらんぼクッキー」、「さくらんぼジャム」、「さくらんぼ飴」、「さくらんぼ饅頭」、「さくらんぼケーキ」、「さくらんぼフルーツケーキ」、「さくらんぼフルーツデザート」。「さくらんぼめん」まで登場。
漬物で「さくらんぼ漬け」、「さくらんぼしそ漬」。
飲み物では「さくらんぼジュース」、「さくらんぼワイン」、変わったところで日本酒「さくらんぼの恋物語」。
身につけるもので「さくらんぼTシャツ」、「さくらんぼブローチ」、「さくらんぼヘアピン」、「さくらんぼタオルハンカチ」、「さくらんぼ帽子」。
家庭小物用品で「さくらんぼスプーン」、「さくらんぼフォーク」、「さくらんぼ手袋(ミトン)」、「さくらんぼペーパーナプキン」、「さくらんぼランチボックス」、「さくらんぼおにぎりボックス」、「さくらんぼインナーポーチ」、「さくらんぼサーモボトル」、「さくらんぼ皿」、「さくらんぼコップ」、「さくらんぼ箸」、「さくらんぼ茶碗」、「さくらんぼ湯飲み茶碗」。
さくらんぼの種を口に含んで吹き出して飛んだ距離を競う「さくらんぼ種飛ばしキット」1500円などまである。
などなど…「さくらんぼ○○」で溢れ返っておるのです。
なかなか、皆さん、したたかな商魂に満ち溢れています!
これでもかわいい“さくらんぼ”は本当に純朴でしょうか?
ワルポンも考えちゃうな!