Sbagliando si impara. (間違うことで人は学ぶ。)

イタリア語の勉強に、nonna ひとりでフィレンツェへ。自分のための記録。

イタリアに魅せられて

2021年01月12日 | 読書
昨日の天気予報通りに、カーテンを開けると窓の外は真っ白。
墨絵のように色の無い風景でした。
      

その後もふわふわとぼたん雪が降り続きましたが、午後からは雪も止み、
殆ど溶けてしまいました。
この雪でコロナも浄化されればいいのですが・・・。

イタリア在住の内田洋子著「サルデーニャの蜜蜂(L`ape di Sardegna)」の題名に
惹かれ、読みました。
     
サルデーニャ島は、ミラノ万博のお仕事でお留守された真奈先生のピンチヒッター
としてイタリア語を教えて貰ったダニエラ先生の故郷なのです。
すごくきれいな島でお料理も美味しい自慢の故郷のようでした。
里帰りされた時に送って下さった絵はがき
                       
本の写真にあるレモンの黄色い鮮やかさとサルデーニャの太陽を浴び、黄金色に輝く
花々の美しい色は、サルデーニャ・ジャッロと名付けたい。

残念ながら、サルデーニャ島だけのエッセイではなく、著者の住むミラノを中心とした
イタリアで出逢った人々の話からなる15の短編エッセイでした
今まで知らなかった”イタリア人気質”の興味深い話しがいっぱいでした!

トスカーナー州の海に面した港町リヴィル、疫病を海際で止めようと建てられた隔離病棟。
古代ローマ時代から世襲で蜂蜜(単花蜜)を作り続けている人達の話や日本では考えられ
ない警察が造る”警察印”の蒸留酒、検察と司法取引をしたマフィア関係者が、ボスの裁判で
証言するために泊まるホテルのエピソード。
古い家具の傷や、知人の幼い頃の怪我の傷の話。
ミラノ郊外の園芸店が、中国から買い付けた樹齢1000年の巨大な盆栽のこと
ミラノ市内のご近所さんで、悲哀に満ちた人生を送る古典高校の女性校長との交流。
トスカーナ、リブリア、エミリヤ・ロマーニャの3つの州が隣り合う山岳地帯の村での
「本のフェスティバル」で出逢ったユダヤ人女性の話。
<地下駐車場建設の嘆願書>を出してから30年後に、ミラノ市役所からの建設許可が下り、
その説明会の連絡があった数々の話題。
・・・。工事が始まってからのイタリア人らしい話しも、それは々面白いものでした!
ゴッホの絵画にも描かれている「イトスギ」が、お墓の周りに植えられている理由なども。
ミラノ人は自己主張が強いことや、南部訛りの強いカラブリヤ出身の知人のこと、
またある時はイタリア人にある時はスイス人に変身しながら暮らしている知人のこと等、
話しはつきません。
また、私が疑問に思っていたイタリア人の行動が、このエッセイを読むことで少し
理解出来ました。

イタリアで出逢った様々な暮らしや料理,体臭を含めたいろいろな香りの話しなども
言葉で豊かに表現されていて楽しく読めました。著者と一緒に旅したい。 
そして、ピンチヒッターのダニエラ先生にも会いたくなりました。


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