Sbagliando si impara. (間違うことで人は学ぶ。)

イタリア語の勉強に、nonna ひとりでフィレンツェへ。自分のための記録。

溶けそう(T_T)

2020年08月16日 | 読書

猛暑、猛暑で身体が溶けそう、熔けて、融けてしまい、心も解けそう。

「多和田葉子」に感化され、坩堝しましたが、看過して下さい。

「百年の散歩」は、このような言葉遊びに加え、当て字やドイツ語、フランス語が加わり、

ベルリンの全ての通りに歴史上の人物の名前が付けられたdie strabeを散歩し、

「あの人」に会うまでの時間を散歩、徘徊する話し。

   

「あの人」とは、何者かも明かさないまま、一度も会えないままに話しは進んでいき、読んでる私は迷ったまま。

理解不明のまま、突然、「平均的な西ベルリン人」だと書いてある文を見て、「なんだ具体的な人物かいな」と。

それまで、私は「その通りに付けられた歴史上の人物たち」、それとも「ベルリンの過去にあったお店、建物」

の事なのかと想像しながら読んでました。ちょっと( ̄0 ̄)ガッカリ。

しかし、最後の方では作者は「あの人」のことをこうも語ってます。

20年も前から同じ家(ベルリン?)で寝起きして、同じパン(歴史、思考?)を切り分けて食べてきた人間を

あえて「あの人」などと呼んでいる」と。 この方が私には腑に落ちます。( )内は私の思い込み。

作者は、読んでいる私のことは眼中になく、どんどん「ことば遊び」を楽しみ、益々私を混乱、根乱させ、読後は

独語で終わり、何にも読み取ることは出来ませんでした。ドイツ語や歴史上の人物たち等を検索しながらの読書でも

ありました。

  多和田葉子さんのことば遊びの一例のご紹介

「奇異茶店、喫茶店」 「わたしは感情を、勘定を支払うことができない」 「秒、病、鋲が心臓に・・」

「米寿色のスカート」 「イチゴのピリオド」(種のことらしい。他でも聞いたような) 

「サクランボは鬼の血豆」(気持ち悪い!) 「あおざめたアスパラガス」等々限りない! これらは序の口!

ms.「多和田葉子」に以前会ったのは、「献灯使使」でした。ユニークな文章と内容で興味深い作家でした。

        

図書館利用をするようになって、何を借りて読もうかと我が家の本棚を見ていて彼女を思い出しました。

気楽に本を選択出来て、お財布にもやさしい(本屋さんごめんなさい)図書館。

でも、読んだ本が手元に残らないのがさみしい!

Ms.多和田葉子には「地球にちりばめられて」で今また、再々会中。

   

ヤマザキマリさんの「マスラオ礼賛」も最高に楽しかった!

「プリニウス」からあの傑作アニメ「トムとジェリー」の『トム』まで、彼女なりのマスラオ分析に感服!

表紙は彼女が小学3年生の時に「トム」が好きすぎて手作りした「ぬいぐるみ」だそうです。

彼女の分析により、「トム」の奥深さや幅の広さを知り、彼の魅力に気付きました。今再びアニメーションを見たい!

        

マリさんの異性嗜好に影響を与えた祖父の事も楽しく書かれてました。

ヤマザキマリさんが描いたダンディーな祖父