オーストラリアに住んでみれば

南国暮らしに憧れて、住み始めたオーストラリア。
住んで、暮らして、初めて分かる、色々な体験談をお披露目します。

オーストラリア で、受けた人種差別

2019-10-04 14:51:46 | 日記

鈍感なのかもしれないけれど、私自身は、日々の生活では、人種差別と言うものを受けたことがないのですが、

けれど、本当に、差別されたと感じたことが1回あります。

オーストラリアのシングルママなら、知っているハーグ条約。

何の条約かと言うと、離婚した相手が、子供を連れ去る事を、防ぐために、

連れ去られた子供を直に自国に返還し、かつ、残った親の、子供に逢う権利を保護するために出来た法律です。

...でも、私が思うに、

子供を連れ去るのは、殆どの場合、夫に虐げられた女性が、

   “頼る人のいない国から、子供を連れて、泣きながら逃亡する” というパターンが多くて、

特に、日本政府は、そういう女性を、保護してきたのです。

子供を置いて、自分だけ逃げることを考えるのと比べると、なんとマシなことと思いますが…



私の前夫は、まだ日本が条約に入っていなかった頃、入っていないことを口実に、子供を空港税関の取り締まりリストに載せ、

単に観光旅行だけでなく、学校の修学旅行でも、日本の母が危篤で、死に目に逢わせてあげたくても、

出国させてくれなかったという前歴があるので、

この条約に日本が加入したときに、判定を変えてほしいと裁判所に申請した時の話です。

 

知り合いの弁護士に相談すると、前夫の弁護士と話し合って来てくれて、(弁護士はどうしではそういう話し合いをします)

〝 大丈夫、こんな馬鹿な事、スペルカン裁判長(Judge SPELLEKEN)は相手にしないよ、

 子どもって、もう16才でしょ?”

”私がついて行ったら、又、費用がかかるかし、この書類もって、行きなさい”

と太鼓判を押してくれたのです。

 

しかし結果は、私の完敗で、

”何で裁判長、許可してくれなかったんだろう…?” と、弁護士、も、相談していたメディエーターも不思議がるのです。

元々弁護士だった前夫は、こざかしい手を使いはしたものの、

スペルカン裁判長は、常に弱者の味方であるという誉の高い裁判長だったので、

弁護士らも、安心していたのに、です。

 

 

でも、私が思うに、

スペルカン裁判長が弱者の味方なのは、白人に対してだけじゃないかな、と。

 

例えば、前夫が 

”日本国籍だから、逃げ帰るに決まっている” と、結婚している時に私が国籍を捨てたのを知っているくせにいうので、

オーストラリア市民証なんて持ってきていない、と言うと

ついてくれた日本人の通訳さんが

”そら、貴方、勝ち目無いわ” 

…だってまさか、そんなこと言われるなんて思ってもいなかったし。

でも、そんなことは、移民局に電話一本で直ぐに分かること。

…電話もしてもらえない。

さらに、通訳さん、

”大体こういう話で、日本人が勝ったことないしねぇ”

”え?どういう事ですか?もう少し話して頂けませんか?”

と言うと、さっと変わって

”クライエントさんとはあまり親しく話してはいけない事になっているので…”

と、急によそよそしくなりました。

そうよね…あなたもお仕事なくなったら困るし。必死で生きているんだものね…

 

私の友人のフィリピーナの女性。

再婚した相手と、離婚するとき、14歳の実の娘の親権を娘にとって赤の他人の前夫に取られてしまいました。

…彼女は、娘が強姦されないか、死ぬほど心配しているのに、、、です。

 

オーストラリアの若い女性にそそのかされて、セクシャルハラスメントで訴えられ、厳しい罰を受けたのは、

日本レストランの日本人オーナーです。

…これがもし、反対で、日本人女性が、オーストラリア人のオーナーに、と言う設定だったら、

どうなったのだろうと思うのです。

 

そう言う話で、保護してもらったという方がいらっしゃれば、是非教えてください。 

 

裁判のしばし後、スペルカン裁判長に、

*アジアの女性は、結婚生活中に、夫の不義の証拠集めなんてしないので、証拠を出せと言われても、不利。

*アジアの女性、特に私の世代は、専業主婦が多く、経済力が無いので、お金のかかる裁判所で戦うのは不利

なので、そこの所を、もう少し考慮してほしい、

と言うような内容を含めた手紙を、私の実名入りで、丁寧で礼儀正しくモノ申し、ました。

 

けれども、そういう手紙は、裁判用のもとには届かないと言われました。

聞きたくない、と言う事ですね?

オーストラリアの国民は、人種差別しないのに、裁判長がしますか?