沖縄県石垣市の中山義隆市長が、2021年2月2日、宮古島市長選(2021年1月17日投開票)の候補者応援のため同市を訪れた際、地元の支援者とキャバクラなどで会食していた事を明らかにした事を、翌日メディアが報じた。
中山氏は2018年、自民、公明、維新の会、幸福実現党の推薦により、市長の3選を果たした。県内9市の保守系市長で構成した市長連合「チーム沖縄」のメンバーである。中山氏についてこれまで特に印象深い事は、市長初当選の翌年2011年に引き起こした、八重山地区において「つくる会」系の教科書採択をもくろんで引き起こした八重山教科書問題である。
今回はコロナ禍下で、中山石垣市長自らが市民に要請した自粛期間中に、宮古島市のキャバクラなどで会食をしていたのである。
2021年1月6日の記者会見で「明日1月7日から1月20日までの2週間は、不要不急の外出を控えていただき、マスクの着用、手洗い、うがい、手指の消毒を徹底してください」と述べるとともに、島外での飲食などに注意を促していた。1月12日には沖縄県立八重山病院の病床逼迫を受け、「状況としては『医療崩壊危機宣言』だ」として、不要不急の外出自粛を1月末まで延長していた。
中山氏はその後、1月17日投開票の宮古島市長選に立候補した下地敏彦氏を応援するため、1月15日から17日まで宮古島に滞在し、15日と16日、選対関係者らと居酒屋やキャバクラなど5軒で会食したという。1月27日、宮古島市は新型コロナの爆発的な感染により、公園や図書館など公共施設を閉鎖するとともに市民の外出、島外への移動、観光客らの来県の自粛を要請した。沖縄県立宮古病院はコロナ対応に集中するため、一般外来を中止するに至った。
宮古島での接待付き飲食が発覚したのは2月1日。中山氏はメディア記者から「会食したのはキャバクラではないか」と聞かれ、「スナックだ。キャバクラではない」と否定し、「僕は基本的なキャバクラの認識は、女の子がミニスカートで隣に座ってもも触ったり、肩を抱いたりするようなお店。そういう店ではない」「県の緊急事態宣言前の事だから問題ない」と釈明したり、「誤解を与えるような行動になった事への批判は真摯に受け止める」と述べたともいわれる。
(2021年2月21日投稿)