好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付き」 レーヴァー/バーンスタイン/ニューヨークフィル

2019-08-10 14:06:49 | サン=サーンス
サン=サーンス 
交響曲第3番「オルガン付き」 

オルガン…レーヴァー
指揮…バーンスタイン
演奏…ニューヨークフィル
好み度…5(5点満点)

この曲でこれくらい濃い情感を漂わせつつ重みあるいは荘厳な空気を感じさせる演奏もそうはないような気がする。
終始ゆったりめのテンポで響きは厚く、第1楽章では華やかな裏の妖しさも感じさせ、第2楽章ではたっぷりの厚みと情感を感じさせて、オルガンも厚い弦をしっかり支えて美しく、いい意味で映画の名シーンを見るようであり、終楽章もオルガンはオルガンならではの古風な音色で荘厳に響き渡り、ゆったりしたテンポの中、管弦と相まって情に満ちたスケール感大きな荘厳な響きの世界を醸しているように思う。
バーンスタインの音楽はどこか映画音楽のような雰囲気を感じていたが、この演奏では響かせる音の選択も上手いし、その濃い演出と、ニューヨークフィルの、伝統あるヨーロッパのオケとは違う新進の熱さと、荘厳に古風に響き渡るオルガンとがマッチして、この曲はこんなに重く情熱く荘厳に大曲感を以って響くのか、と思わせる、ずしりとした重量感と大きさをも感じさせる一種の名演になっているように思う。


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